ボイラー

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【ボイラー】主灰と飛灰の違いとは?

ボイラーや焼却炉などで投入物が燃えた後に出てくる灰は、大きく分けて主灰(しゅばい)と飛灰(ひばい)があります。 この記事では主灰と飛灰の違いについて解説します。 主灰と飛灰の違い 主灰:焼却炉の炉底に落下した灰でボトムアッシュ(bottom ash)とも呼ばれる。 飛灰:風に飛ばされて集塵機などで採取される灰でフライアッシュ(fly ash)とも呼ばれる。 主灰と飛灰の違いを図で表すと次のようになります。 ごみ焼却施設のボイラーを例にとると、主灰はゴミが燃え切った後に最後に底から出てくる灰で、ごみ中に含ま ...

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【ボイラー】空気予熱器とは。目的や方式について解説

ボイラー効率を向上させる機器の一つに空気予熱器があります。 今回は空気予熱器とは何かについて解説したいと思います。こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらも合わせてご覧ください。 空気予熱器とは 空気予熱器はボイラーに送る燃焼用の空気を加熱する熱交換器のことを言います。 似たような役割をする機器にエコノマイザがありますが、エコノマイザはボイラー給水と排ガスを熱交換させるのに対して、空気予熱器は燃焼用の空気との熱交換を行います。 熱源はエコノマイザと同様に排ガスの事もあれば、プ ...

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【ボイラー】連続ブローはなぜ必要?缶底ブローとは何が違う?

ボイラーの運転動作の一つに連続ブローというものがあります。普段、ボイラーを扱う方にとっては当たり前のことですが、初めて見た方は何のために連続ブローを行っているのか分からないこともあるかと思います。 今回は、ボイラーの連続ブローとは何か、また缶底ブローとの違いについて解説したいと思います。 連続ブローとは 連続ブローとは、ボイラー缶水で不純物が濃縮するのを防止するために缶水の一部を連続的に外部に排出することを言います。一般的には電磁弁や電動弁などの自動弁を一定周期ごとに開閉させることでブロー量を制御していま ...

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【ボイラー】脱気器とは何か?原理や設置上の注意点について

高圧の蒸気を発生させるボイラーを使用する場合、必ずと言っていいほど脱気器がついています。 今回は、脱気器とは何か?について解説したいと思います。 脱気器とは 脱気器はデアレーター(Dearator)とも呼ばれ、給水中に存在する酸素や二酸化炭素などの気体を除去するための装置です。 薬品を添加して脱気を行う機器も脱気器と呼びますが、大型の場合は蒸気で加熱することで脱気を行う場合が多いです。脱気を行わずにボイラーに給水を行うと、水中の溶存酸素によりボイラー本体や配管の腐食が進み、機器の寿命を著しく縮めてしまいま ...

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【ボイラー】スートブロワって何?その役割は?

ボイラーの運転ではしばしば、スートブロワによって灰を除去する煤吹き作業を行います。スートブロワが上手く作動しないとボイラーの水管や過熱管の寿命に大きな悪影響を与えます。 今回はスートブロワとは何なのか、スートブロワの目的や注意点について解説したいと思います。 スートブロワとは? スートブロワは煤吹きというボイラーに定期的に行うメンテナンスを行う装置です。 ボイラーの蒸発管や過熱器、エコノマイザー(節炭器)などの燃料や排ガスを使う熱交換器では伝熱面に煤や塵が付着します。通常はこれらを定期的に蒸気や圧縮空気を ...

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【ボイラー】廃熱ボイラーとは?熱源は何を使う?

工場や事業所の省エネを考えるとき、熱源の変更はテーマの一つとして上がります。 条件が合えば、廃熱ボイラーを検討に入れるのがよいかもしれません。今回は廃熱ボイラーとは何かについて解説していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 廃熱ボイラーとは 大型プラントでは製鉄、石油化学品精製などで非常に高い温度(例えば製鉄なら炉内の温度が2000℃を超えます)が必要とされます。 燃焼後に出てきたガスは、高温を維持しながらも使うことはできないため、放熱した上で排気しま ...

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【ボイラー】水管ボイラーについて詳しく解説!小型貫流ボイラーとの関係は?

エネルギー管理士の勉強をしていると、「丸ボイラー」と「水管ボイラー」という言葉が出てきます。 この記事では水管ボイラーの特徴と種類について解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらも合わせてご覧ください。 水管ボイラーとは 多くの現場で使われている小型貫流ボイラーは、水管ボイラーと呼ばれる分類の中の1つです。 ボイラーについては大きく2つの種類に大別されます。大きな容器の中に入った水を蒸発させる丸ボイラーと、細い配管の中に通る水を加熱する水管ボイラーです。 水管ボ ...

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【ボイラー】電気ボイラーとは?メリット・デメリットについて解説!

ボイラーについて調べていると、「電気ボイラー」なるものが出てきます。 「これ燃料使わないの?」とびっくりされるかもしれませんね。今回は国内でもいくつか取り扱いのある、電気ボイラーについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 電気ボイラーとは 電気ボイラーとは、燃料を使わず電気による加熱を行います。構造は、調べた限りは、貫流ボイラーがほとんどのようです。一般に、 小型貫流ボイラーよりも小型 0.2~0.5MPaG程度の低圧 150kg/h以 ...

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【ボイラー】炉筒煙管ボイラーのメリット、デメリットとは?

ボイラーの代表的な種類の一つに「炉筒煙管ボイラー」があります。 最近では、新たに入れることの少なくなったものですが、今回は炉筒煙管ボイラーのメリットやデメリットについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 炉筒煙管ボイラーとは 炉筒煙管ボイラーとは、水を入れた円筒の中に煙管を複数通し、燃焼室のガスを通すことで蒸気を発生させるボイラーです。 丸ボイラの一種で熱源としては、重油やガスが一般的です。 最近では、大型工場以外では効率のいい貫流 ...

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【ボイラー】温水ボイラーと給湯器の違いって何?

燃料を燃焼させて、水に熱を伝え、温水を作る装置に温水ボイラーや給湯器があります。温水ボイラーと給湯器は用途が同じなので、何が違うのかわからないという方も多いのではないでしょうか? 今回は、そんな疑問を解消するため、温水ボイラーと給湯器の違いについて解説してみたいと思います。 温水ボイラーとは 温水ボイラーとは、燃料を燃焼させて温水を作る装置です。 ボイラーの定義は「燃料を燃焼させる燃焼室と熱を伝える熱交換器がある装置」ということになるので、温水ボイラーは燃料を燃焼室で燃焼させて熱交換器で温水を作り出す装置 ...

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【ボイラー】相当蒸発量とは?実際蒸発量との違いについて

ボイラーのカタログを見ていると、相当蒸発量という言葉がよく出てきます。 今回は、相当蒸発量とは何かについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 相当蒸発量とは 相当蒸発量とは100℃の飽和水を100℃の飽和蒸気にすると想定した際の能力を表します。 ボイラーの能力を表すには、1時間あたりにどれだけの蒸気を発生させることが出来るかというkg/hやton/hが用いられることが多いです。 しかし、最大能力は給水の温度や蒸気の設定圧力によって大 ...

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【ボイラー】過熱蒸気をつくる過熱器の目的、用途は?

生産現場の加熱源について勉強している方は、過熱蒸気という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。 過熱蒸気は過熱器、スーパーヒーターと呼ばれる機器を用いて作られるのですが、今回は過熱蒸気をつくる機器についての基礎を説明します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 過熱器とは 物づくりの現場で使われる蒸気は、飽和温度であることが多いです。これをさらに加熱して高温にしたものが過熱蒸気で、それを作り出すための機器を一般に過熱蒸気発生装置、もしくは過熱器と呼びます ...

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【ボイラー】エコノマイザのメリットを計算する方法は?

ボイラーを更新するとき、エコノマイザを設置したほうが良いのか、しないほうが良いのか検討することってありますよね。 基本的にはエコノマイザを設置したほうが、メリットがあることが多いですが稼働時間が短いなどの特殊な条件では、費用対効果が合わないという事もあります。 今回はエコノマイザを設置した場合のメリットの考え方について書いていきたいと思います。 エコノマイザのメリット エコノマイザのメリットは、排ガスの熱を給水で回収することによってボイラー効率が上がることです。 ボイラー効率は、供給した燃料の何%が有効な ...

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【ボイラー】エコノマイザって何?空気予熱器との違いは?

ボイラーの効率を上げるために排ガスの熱を利用することは非常に重要です。 今回はボイラー効率に影響を与えるエコノマイザとは何かについて解説していきたいと思います。 エコノマイザとは? エコノマイザは節炭器とも呼ばれ、ボイラーの排ガスと給水を熱交換させる熱交換器です。ボイラー給水の温度を上げることで燃料代を削減することができます。 節炭器と言われる理由は、以前石炭炊きのボイラーが一般的だったことから来ているようです。 最新の小型貫流ボイラーの場合は、標準で設置されていることも多く、大型の水管ボイラーの場合は排 ...

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【ボイラー】バイオマス発電って何?メリット、デメリットや発電効率は?

間伐材や資源ごみなどのバイオマス燃料を使用して発電を行うことをバイオマス発電と言います。 この記事では、バイオマス発電とは何か?バイオマス発電のメリットデメリットについて解説しています。 バイオマス発電とは? バイオマス発電はバイオマス燃料を使用して発電を行う事を言います。「バイオマス」とは、動植物などの生物からつくり出されるエネルギー資源のうち、石油などの化石燃料を除いたものの総称です。 木材チップを利用した木質バイオマス発電が一般的ですが、木材以外にも廃棄物を発酵させて出るバイオガスや資源ごみを燃料と ...

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【ボイラー】バイオマスボイラとは?どんな燃料で蒸気を発生させるの?

バイオマス燃料を燃焼させて、蒸気を発生させる機器を「バイオマスボイラ」といいます。 近年、化石燃料の利用による二酸化炭素の排出を抑えるため木材や廃棄物を使用したバイオマス発電所が注目を集めていますが、発電を行うためにはバイオマスボイラは必須です。 この記事では、バイオマスボイラとは何か?について詳しく解説していきたいと思います。 バイオマスボイラとは? バイオマスボイラとは、木材、廃棄物、汚泥などのバイオマス燃料を使用して蒸気や温水を発生させるボイラです。 従来の石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料方式と比 ...

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【ボイラー】スケールとスラッジの違いとは?

ボイラーなどの機器効率を低下させる要因としてスケールやスラッジがあります。 今回はスケールとスラッジの違いについて書いていきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. スケールとは スケールは 水中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの鉱物が化合物となって機器の側面等に析出したものを言います。 スケールが発生すると、次のような問題がおきます。 伝熱効率が低下する。 バルブなどが固着する。 過加熱となり伝熱面に穴が開く。 スケールは鉄錆とは異な ...

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【ボイラー】小型貫流ボイラーの5つのメリットとは?

最近では、多くの工場で保有水量の多い炉筒煙管ではなく、小型貫流ボイラーが採用されています。 その理由は小型貫流ボイラーには多くのメリットがあるからです。今回は小型貫流ボイラーの5つのメリットについて解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 小型貫流ボイラーとは? 小型貫流ボイラーは水管ボイラーの一種で、管の一方から水を送り込み、もう一方から蒸気を取り出す構造になっているものです。 大体、0.5~2.5t/h程度の蒸気を発生させるも ...

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【ボイラー】ボイラーの制御で重要な3つのポイントとは?

ボイラーを運転させるうえで装置を安全に稼働させることは非常に重要です。 今回はボイラーの制御について書いていきたいと思います。 ボイラーの制御で重要なことは? ボイラーの制御を行う場合、大きく分けて次の3点を注意する必要があります。 ボイラーの水位 燃料の燃焼状態 安全装置 それぞれについて見ていきましょう。 ボイラーの水位 ボイラー水位は、少なすぎると過熱になり燃焼管にダメージを与え、多すぎると蒸気と一緒に水分が運ばれるキャリーオーバーが発生します。 前者ではボイラーそのものの安全性を低下させ、後者では ...

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【ボイラー】ボイラー水の水処理とは?しないとどうなる?

ボイラーは水を加熱して蒸気を発生させる機器ですが、何も水処理をしていない工業用水をそのまま加熱すると機器やプラントの寿命を著しく縮めてしまう危険性があります。 今回は、ボイラー水の水処理とは何かについて解説してみたいと思います。 1. ボイラーの水処理とは? ボイラーの水処理には大きく分けて次の3種類があります。 1-1. 軟水化 まず、最も一般的に利用されているのが軟水装置による軟水化です。 工業用水の中には、カルシウムやマグネシウムなどの鉱物イオンが微量に含まれています。 これをそのままボイラーの中に ...

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【ボイラー】燃料を重油からガス炊きに更新するメリット

最近、ボイラーの燃料で重油を使用しているところが減り、都市ガスやLPガスなどを使用する工場が増えてきました。 このような燃料転換がなぜ進むのか、今回はボイラーを重油からガス炊きに変更するメリットについて書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ガス炊きボイラーとは? ボイラーは、燃料を燃焼させて水を蒸気に変化させる機器ですが、この燃料に重油を使用する場合は重油炊きボイラー、LPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)などのガスを使用 ...

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【ボイラー】ボイラー効率って何?100%を超えるのはなぜ?

ボイラー効率とは、燃料の持つエネルギーの何%が蒸気に変換されたかという指標です。 ボイラー効率を計算する方法としては2つの方法があります。 入出熱法 熱損失法 どちらも計算すると当然同じ結果になるのですが、考え方が違います。 1. ボイラー効率とは ボイラーは、燃料などの熱で水を蒸気に変換するための機器ですが、入ってきた熱量をすべて蒸気に変えられるわけではありません。 当然、排ガスや定期的に行うブローなどにより、熱の一部は外に捨てられてしまいます。 今回は、わかりやすくするためにブローは無視して、排ガスの ...

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【ボイラー】排ガスの熱回収をするときに考慮するべき酸露点とは?

ボイラーやガスエンジン、ガスタービンなどから発生する排ガスは多くの熱エネルギーを含んでおり、それらの回収を検討することは省エネルギーを実施していくうえで非常に重要です。 排ガスの熱回収として、ボイラー給水を予熱するエコノマイザ(節炭器)や燃焼用の空気を温める空気予熱器などを設置しますが、この時検討しなければいけない重要項目として、排ガスの「酸露点」というものがあります。 今回は、排ガスの熱回収を検討する際に重要な「酸露点」やその対策について解説してみたいと思います。 1. 酸露点とは? 酸露点とは排ガス中 ...

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【ボイラー】プライミングとフォーミングの違い

ボイラーからボイラー水が持ち出されることをキャリーオーバーといいます。 キャリーオーバーには発生する要因によってプライミングとフォーミングという2つ分けることができます。 この2つの現象は似ているようで発生要因が全然違います。今回はプライミングとフォーミングについて、発生要因やその対策を解説してみたいと思います。 1. プライミングとフォーミングの違い 1-1. プライミング プライミングはボイラ負荷変動、ドラム水位の上昇によってボイラー水と蒸気が気液分離されないまま送り出される現象 のことです。 これは ...

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【ボイラー】空気比って何?計算や管理・制御方法について

ボイラーや焼却炉などで燃料を燃焼させるためには酸素が必要です。 この酸素を理論値に対し、何倍程度の割合で入れるかを表す指標に空気比というものがあります。今回は空気比とは何かについて解説したいと思います。 空気比とは 空気比は燃料を燃焼させるのに必要な理論空気量に対し、実際に供給する空気の割合のことで式で表すと次のようになります。 $$空気比=\frac{供給空気量}{理論空気量}$$ $$m=\frac{1}{21-O_2}×21$$ m:空気比、O2:排ガス中の酸素濃度[%] 理論上、空気比1で運転でき ...

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