プラント業界

電力

【電力】フェランチ効果って何?原理と対策について

交流送電を行う際、発生する問題の1つとしてフェランチ効果があります。 エネルギー管理士や電験3種などでもよく問われる現象の1つなので、発生要因や弊害、また防止するためのための対策についてイラストを用いて詳しく解説したいと思います。 フェランチ効果とは フェランチ効果とはある特定の条件下で受電端電圧が送電端電圧よりも高くなる現象です。 フェランチ現象と呼ばれる場合もあります。直流回路ではフェランチ効果は発生しませんが、交流回路では電圧と電流に位相のずれが生じることからこのような不思議な現象が起こります。 フ ...

蒸気

【蒸気】減温注水って何?目的、計算方法は?

大型のプラントなどでは、蒸気配管に水を噴霧する減温注水があるところが多いです。 今回は、減温注水とは何か、目的や計算方法について解説したいと思います。 減温注水とは 減温注水とは過熱状態の蒸気に水を噴霧し、温度を下げることを目的に行われます。 一般的に蒸気タービンを回転させるための蒸気は、タービン効率を上げ、蒸気中の水滴によるタービンの減肉を防ぐために飽和温度より高い温度で利用されます。 この蒸気を過熱蒸気といい、過熱器によって作られます。過熱器はボイラーの排ガス熱や電気ヒーターなどを熱源とする場合が多い ...

タービン

【タービン】抽気タービンの出力計算方法は?

発電所や大型プラントなどで良く利用されているタービンに抽気タービンがあります。 復水タービンの場合は、全ての蒸気が復水器に入るので出力の計算も分かりやすいですが、抽気タービンになるとどうやって出力を決めればいいのかわからないという方もいるかと思います。 そこで、今回は抽気タービンを使用した場合の出力計算方法について解説したいと思います。 抽気タービンとは 抽気タービンは、駆動蒸気の全てを復水器に回さずにタービン後段で一部取り出すように作られたタービンです。 取り出した低圧の蒸気はプロセスの加熱用に利用した ...

ボイラー

【ボイラー】脱気器とは何か?原理や設置上の注意点について

高圧の蒸気を発生させるボイラーを使用する場合、必ずと言っていいほど脱気器がついています。 今回は、脱気器とは何か?について解説したいと思います。 脱気器とは 脱気器はデアレーター(Dearator)とも呼ばれ、給水中に存在する酸素や二酸化炭素などの気体を除去するための装置です。 薬品を添加して脱気を行う機器も脱気器と呼びますが、大型の場合は蒸気で加熱することで脱気を行う場合が多いです。脱気を行わずにボイラーに給水を行うと、水中の溶存酸素によりボイラー本体や配管の腐食が進み、機器の寿命を著しく縮めてしまいま ...

電力

【電力】今さら聞けない!VAとWの違い、使い分けは?

電気設備の選定をしないといけない時や、現場設備の点検などの際「VAとWってどっちも同じ単位じゃないの?」と思われた方も少なくないはず。 今回は、VAとWの違いについて解説したいと思います。 VA(ボルトアンペア)とは VAとは、交流回路において皮相電力Sのことを表す単位です。表記の通り、電圧(V)と電流(A)の積を表しています。 電源から供給される電圧と電流を掛け合わせることで計算できます。英語ではapparent power、つまり見かけの電力を意味します。 W(ワット)とは Wとは、交流回路において有 ...

電力

【電力】進相コンデンサって何?仕組み、役割は?

電気の省エネについて考えた時によく出てくる力率改善。ポンプなどの誘導電動機によって発生する遅れ力率を改善することで電気料金を安く抑えることが出来ます。 今回はコスト削減のテーマで出てくる進相コンデンサとは何か?また、力率改善について解説したいと思います。 進相コンデンサとは? まずコンデンサの説明からしたいと思います。 コンデンサとはキャパシタとも呼ばれる、電気を蓄える特徴を持つ電子機器のことで、絶縁体を挟んだ2枚の電気伝導体から構成されます。 電荷を蓄える効果があるのですが、この際に交流電気の位相を90 ...

計測機器

【計測機器】光高温計の原理、メリット、放射温度計との違いは?

計測機器の原理について知ることは、生産・運転状況の正しい理解や、トラブル時の対応に生かされると思います。 今回は温度計の一種、光高温計の原理やメリット、デメリットについて解説します。光高温計は放射温度計に分類されますが、高温の被測定物にしか使われない特殊な温度計になります。 光高温計とは 光高温計とは、熱放射を測定することで温度に換算する放射温度計の一種です。 英語ではOptical pyrometerと呼ばれています。赤外線を利用するタイプの放射温度計(体温計としての利用で話題となり、品薄になりましたね ...

計測機器

【計測機器】水晶温度計の原理、メリット・デメリットは?

温度の計測機器について、今回は水晶温度計をとりあげます。 水晶と聞くと宝石の一種というイメージですが一体どのような仕組みで温度を測定するのでしょうか? 水晶温度計の原理やメリット、デメリットについて解説したいと思います。 水晶温度計とは 水晶温度計とは、水晶振動子や水晶発振子と呼ばれる部品を使用した温度計です。クオーツ温度計とも呼ばれます。 測温センサの組み込まれたプローブと、周波数を測定し温度に変換する計測器によって構成されます。 水晶温度計の原理 原理を説明するために、段階を追って解説をしていきます。 ...

配管

【配管】配管接続の区別は?ねじ込み、フランジ、溶接の違い・使い分け

配管設計の際に、接続はどれを選べばいいのか迷うことはないでしょうか? 実は、配管接続をどの方式で行うかによって施工しやすさ、コスト、メンテナンス性に大きく影響が出てきてしまいます。 今回は、それぞれの違いが分からないという方向けに、ねじ込み・フランジ・溶接の用途や使い分けについて解説したいと思います。 ねじ込み接続とは ねじ込み接続は配管末端におねじ、もしくはめねじの切り込みのあるものを使用し、片方を回して接続する方式です。 めねじ側はチーズやエルボという配管継手が使われることが多く、配管を直線方向につな ...

通信講座

【電験】SAT電験三種の講座を徹底レビュー【最新版】

電験三種は合格率が10%未満の大変難しい資格です。また、範囲が非常に広いので普段の業務で電気を扱わない方にとってはイメージがしにくく、独学では厳しいという方も多いのではないでしょうか? 一つの選択肢として通信講座がありますが、参考書に比べると価格が高いので「買っても全然使えなかった」なんてことがないように注意が必要です。 この記事では、電験三種の通信講座の1つSATの2021年度最新版「第三種電気主任技術者講座」についてどこよりも詳しく徹底レビューをしたいと思います。 10万円以上する高額な講座なので、是 ...

電力

【電力】地中送電とは?メリットデメリットを詳しく解説

都市の景観をよくするために、電柱をなくす無電柱化を行うなんてことを聞いたことはないでしょうか? 今回は、電線を地中に通して送電を行う地中送電についてメリットやデメリット、方式などを解説していきたいと思います。 ※ こちらの記事は動画でも解説しています。 地中送電とは? 地中送電とは都市部や市街地で電線を地中に通し、送電を行うことです。送電とは別に配電という言葉を聞くこともあるかと思いますが、この2つは明確に使い分けがされています。 送電:発電所~変電所、変電所~変電所の線路 配電:変電所~需要家(各家庭等 ...

自動制御

【自動弁】電動弁のリレー付きはどんなときに選ぶの?

電動弁を選定・購入する際、「リレー有・無」の項目があるのをご覧になったことはないでしょうか。 制御盤の中では見たことあるけど、という方も多いかと思います。今回は、電動弁になぜリレーを使うのかについて解説します。 リレーとは リレーとは、電気信号を他の電気信号につなげる役割を持つ装置のことで、継電器とも呼ばれています。 手元のスイッチと装置との配線の間にリレーを入れることで、安全対策、そして配線のコストダウンを行うことができます。 リレーには、有接点と無接点の2種類があります。 有接点リレーは、メカニカルリ ...

ポンプ

【ポンプ】真空ポンプの原理とは?タイプ別に紹介!

以前の記事で、真空ポンプの種類について解説しましたが、「どうやったら真空が生み出されるのか」という原理的な面での解説が足りていなかったように思います。 今回は、真空ポンプの種類別に、真空状態を作り出す原理を詳しく解説していきたいと思います。 真空のはじまり 真空ポンプ、ではありませんが、真空の作り方として最も初期の活用例をご紹介します。 産業分野で最も初期の蒸気機関として知られる、ニューコメン機関をご存知でしょうか? トーマス・ニューコメンは産業革命の中心的存在であった、ジェームス・ワットよりも前に蒸気機 ...

配管

【配管】伸縮継手とフレキシブルチューブの違い、使い分けは?

配管の設計を行う際、配管膨張について検討するかと思います。 フレキシブルチューブと伸縮継手って似た用途だけどどう使い分けるの?という疑問をお持ちの方も多いと思いますので、今回は伸縮継手とフレキシブルチューブの使い分けについて解説してきたいと思います。 フレキシブルチューブとは フレキシブルチューブとは、その名の通り柔軟性のある配管のことで、各種のステンレスで製作されているものが多いです。 配管部分はベローズ(蛇腹)構造になっており、配管誤差の調整、振動の吸収に用いられる他、製品によっては直角に曲げたりU字 ...

ポンプ

【ポンプ】粘度とポンプの関係、使い分けは?

数多くあるポンプの型式ですが、液体の粘度によって向き不向きがあることはご存知ですか? 今回は、高粘度の液体を輸送するためのポンプについて解説します。 粘度とは 粘度とは、流体のねばりの度合いを数値化したもので、µ(ミュー)が記号として用いられます。 単位はPa・s(パスカル秒)が一般的に用いられます。µは、液体の中で板が動くときに、板の移動方向とは逆方向に働く力である剪断応力(物体の断面に発生する力)を測定したときの比例定数です。 粘度に対し、流体の動きにくさを表したものを動粘度と呼びます。配管の圧力損失 ...

電気

【電気】電界と磁界の違いとは?電磁界は何を表す言葉?

電磁気というと、皆さんのお仕事ではどんなところで関わるでしょうか? 一般的には電子機器の記録装置や制御機器への配線に電磁シールドケーブルを使用するときや、職場の安全衛生を検討するときに関わるのではないかと思います。 今回は、それらの基礎である、電界と磁界の違い、そして電磁界についてまとめてみました。 電界とは 電界とは、電気のある空間を指した言葉で、英語ではelectric fieldと言います。 電気をよく通すものに電圧がかかったときや、絶縁体が帯電しているときに、電界が発生します。後述の磁界が変化した ...

配管

【配管】ねじの規格、Rc(PT)とNPTの違いは?

プロセスやユーティリティ用の配管部材を選ぶ際、ねじの規格を目にしますよね。 職種によってはあまり気にしてこなかった方もいるかと思いますので、今回は改めて、配管に用いられるテーパねじの2種類の規格について解説します。 Rc(PT)とは Rc(PT)とは、管用(くだよう)テーパねじと呼ばれる日本で使用される製品によく用いられているISO規格です。 テーパ(taper)とは、先細りになる・徐々に減るという意味で、足元に向かって細くなるシルエットのテーパードパンツにも使われている言葉です。テーパねじは、ねじ部が先 ...

配管

【配管】レデューサーの種類・使い分けは?

今回はどんな現場にも用いられている、配管用レデューサーについてです。 シンプルな構造ですが、選定時の注意点がありますので、詳しく解説します。 ※ こちらの記事は動画でも解説しています。 レデューサーとは レデューサーとは、英語のreduceが由来の言葉で、異なる呼び径の配管同士を接続するためのものです。産業分野だと、金属配管や塩ビ配管、ダクト用、電線管のレデューサーも見かけるかと思います。 配管用にレデューサーを用いる場合には、機能やスペースなどを考慮して選定する必要があります。詳しく見ていきましょう。 ...

ポンプ

【ポンプ】リアクトル始動法の特徴とは?

止まっているモーターを動かすときに流れる始動電流は、通常運転時よりも負荷が大きいことが知られています。 そのため大型の電動機では、配線設備や遮断器などを過大にしないため、始動電流を小さくするための工夫がされています。今回はそのうちの、リアクトル始動法について解説したいと思います。 リアクトル始動法とは リアクトル始動法は、比較的大型の電動機に採用される始動方式です。 リアクトルとは、コイルを利用した受動素子の名称で、リアクタンス(reactance、交流回路の電流の流れにくさ)を生じさせる機器を指す言葉で ...

自動制御

【自動制御】見ればわかる!リレーシーケンスの動きをアニメーションで分かりやすく解説

自動制御の一連の流れを理解するにはシーケンス図を読み解く必要があります。 今回は、その中でも比較的よく使われるリレーシーケンスの流れをアニメーションで解説したいと思います。シーケンス図の見方は何となくわかったけど、感覚的につかみづらいという方は、アニメーションを見ることで理解が一気に進むと思います。 シーケンス図の記号の読み方やシーケンス図とは何かという点については他のサイトで詳しく解説されているのでそちらを参照してください。 a接点、b接点 まずは最もシンプルなa接点、b接点についてです。a接点は電磁リ ...

電気

【電気】赤外加熱とレーザー加熱の違いは?

以前、電気加熱について、種類ごとに原理と特徴をまとめました。 今回は電気をエネルギー源にして、対象物に熱を伝える方法のうち、赤外加熱とレーザー加熱の違いについて解説したいと思います。 この動画の内容は、画像とテキストでも解説しています。 赤外加熱とは 赤外加熱とは、その名の通り赤外線によって伝えられる熱エネルギーで加熱をする方法です。 目に見える光は可視光と呼ばれ、波長の短さ順に紫・青・緑・黄・赤の順で並ぶのですが、赤色波長(780nm)よりも長い領域であるため赤外線と言います。ちなみに、地球に熱を与えて ...

電気

【電気】アーク加熱と抵抗加熱の違い、使い分けは?

電気加熱というと排ガスが出ない、小型化できる、エネルギー管理が容易、といったイメージがありますね。今回はその中でも、溶解・溶接に用いられることが多いアーク加熱と抵抗加熱について解説したいと思います。 アーク加熱とは アーク加熱は、アーク放電を原理とした、急速加熱・局所加熱に有効な加熱方法です。 放電とは、電極間に大きな電位差を生み出した際に起こる、絶縁破壊と呼ばれる現象のことで、アーク放電では高温と共に大きな電流が流れるのが特徴です。 このとき、電極と電極の間の大気が回路となり、電気が流れる仕組みをしてい ...

電気

【電気】抵抗温度係数と抵抗率の違い、使い分けとは?

導体の抵抗特性を表す指標として、抵抗温度係数と抵抗率があります。 それぞれ導体の電気の流しにくさを表す指標ですが、考え方が似ているため混同してしまいます。今回は抵抗温度係数と抵抗率の違いについて解説したいと思います。 抵抗温度係数とは 抵抗温度係数は、導体の温度が1℃変化したときの抵抗値の変化割合を指します。英語ではTemperature Cofficient Resistanceといい略してTCRで表されます。 記号はαで表され、単位は「ppm/℃」です。ppmはparts per millionの略で ...

電気

【電気】自己インダクタンスと相互インダクタンスの違いとは?

電気の分野には紛らわしい単語が多く出てきますね。 今回は間違えやすい「自己インダクタンス」と「相互インダクタンス」の違いを解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 自己インダクタンスとは 回路やコイルといった閉曲線に電流が流れるとその周囲には磁束が発生します。またファラデーの法則によって磁束が変化すると回路には誘導起電力が発生するので、回路に電流を流すと 回路に電流を流す。 流れた電流が回路の周辺に磁束を発生させる。 回路周辺の磁束が変化したのでその回 ...

電気

【電気】電気加熱とは?7種類の原理、特徴を解説

産業分野において、ものを加熱する工程はほとんど全ての現場にあるのではないでしょうか。 スケールアップを計画するときや、抜本的な時間短縮・省エネルギーを検討する際には、加熱方法から見直すということも少なくないと思います。 今回は、電気加熱について全体的に理解したい人向けに記事をまとめました。 電気加熱とは 電気加熱は熱エネルギーを伝えるのに、電気を使う、酸素を使わない加熱手法と定義できます。 供給された電気エネルギーを、次の項目で紹介するいくつかの方法で熱に変換します。一般的な火力発電所の発電効率は40%程 ...

電気

【電気】超電導って何?原理や使い道は?

科学技術系のニュースで「超伝導」という言葉を見かけることがありますよね。また産業分野では電力分野で「超電導技術」の紹介がされることがあります。 最近では、リニアモーターカーに利用される技術ということで注目を集めています。 今回は超電導の現象と用途について解説したいと思います。 超電導現象とは 特定の金属を冷却していくと、ある温度から急激に電気抵抗が下がりゼロになる現象が知られています。 超電導現象とは、次の2つの性質から説明されます。 電気抵抗がゼロになる マイスナー効果 それぞれについて詳しく解説します ...

電気

【電気】ゼーベック効果って何?その原理は?

電気と温度には切っても切れない関係があります。 今回はそのうちの一つ、センサーなどにも利用されているゼーベック効果とは何かについて解説していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 ゼーベック効果とは? ゼーベック効果とは、2種類の金属の両末端をつなぎ合わせて各末端の温度に差をつけると起電力が生じ、回路中に電流が流れるという現象のことです。 なぜそんなことが起きるのか、詳しく見ていきましょう。 ゼーベック効果の原理 次の2点を理解していただけると非常にわか ...

ボイラー

【ボイラー】スートブロワって何?その役割は?

ボイラーの運転ではしばしば、スートブロワによって灰を除去する煤吹き作業を行います。スートブロワが上手く作動しないとボイラーの水管や過熱管の寿命に大きな悪影響を与えます。 今回はスートブロワとは何なのか、スートブロワの目的や注意点について解説したいと思います。 スートブロワとは? スートブロワは煤吹きというボイラーに定期的に行うメンテナンスを行う装置です。 ボイラーの蒸発管や過熱器、エコノマイザー(節炭器)などの燃料や排ガスを使う熱交換器では伝熱面に煤や塵が付着します。通常はこれらを定期的に蒸気や圧縮空気を ...

ポンプ

【ポンプ】ポンプの極数とは?変わるとどうなる?

ポンプを選定する際に、「極数」という言葉が出てきます。正確には電動機の極数なのですが、これは何を意味しているのでしょうか。 今回は、ポンプの極数とは何かについて解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 極数とは ポンプにつながっているモーターの断面図をイメージしてください。内部には回転子と呼ばれる軸とつながった構造の部品があり、その外殻に固定子とも呼ばれる磁極があります。磁極はS極とN極が隣り合わせになるように設置されています。 この磁 ...

配管

【配管】配管図面、P&IDとPFDって結局何が違うの?

配管の工程図の話になると必ず出てくる言葉にPIDがあります。P&IDとも呼ばれますが、工場内の配管図を表すものです。 一方でPFDという図面もあります。P&IDとPFDの目的と、記載内容の違いについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 P&IDとは 正式名称はPiping and Instrumentation flow Diagramと言い、配管計装図とも呼ばれます。 目的を端的に説明するならば、 P&IDはプ ...

配管

【配管】プロセスとユーティリティの違いとは?

エンジニアリング業界にいると必ず聞く言葉に、「プロセス」「ユーティリティ」があります。 初めて聞く人は、聞き慣れないカタカナ語に戸惑いますよね。今回はこのプロセスとユーティリティの違いについて、わかりやすく説明していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 プロセスとは 日本語でも浸透しているプロセスという言葉ですが、エンジニアリング業界では製品の製造過程のことを指します。 プロセスが意味するものはプラントや工場の業種によって異なります。例えば、石油化学プ ...

ポンプ

【ポンプ】性能曲線、HQ曲線って何?どうやって見るの?

ポンプのカタログを見ると必ず性能曲線が掲載されています。 実際に現場に適したポンプを選びたい時、この曲線をどのように活用すればいいのでしょうか?今回は性能曲線やH-Q曲線とは何かについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 性能曲線とは ポンプは羽が回ることにより流体にエネルギーを与える機器ですが、その作用は1点で固定されるわけではなく、ある程度の幅を持っています。 全揚程、軸動力、電流、効率などは吐出される流量によって変化します。それぞ ...

ポンプ

【ポンプ】静圧と動圧の違いって何?

今回は、ポンプや空調について勉強していると出てくる静圧と動圧についてです。 圧力を考える時に出てくるこの2つの言葉は何が違うのかについて、解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 動圧とは うちわで扇ぐと風を感じますよね。これは空気に流速が与えられて、圧力が上がったから、と捉えることができます。この時の圧力を動圧と呼びます。 動圧とは流速や運動エネルギーに関係した圧力です。流体に動きがある時に発生する圧力のことを指します。定義は以下の式 ...

ポンプ

【ポンプ】騒音値ってなに?基準や測定方法は?

今回のテーマはポンプの騒音についてです。小型ポンプでも結構音がしますし、大型の装置になれば、より騒音が大きくなります。 管理面を考えた時に、法律上の基準や正しい測定方法を知っておいた方がいいです。今回はポンプの騒音と測定方法について解説したいと思います。 騒音値とは ポンプをはじめとする産業機器は、稼働する過程で動作部から音が発生します。騒音を定量化するために用いられるのが、音の強さを示す単位dB(デシベル)です(物理量としてのデシベルは少々複雑なため、説明は割愛します)。 ポンプにおいては、軸受けの振動 ...

計測機器

【計測機器】シリカって何?シリカ測定器の原理と注意点

ボイラー水管理において計測項目の一つにシリカがあります。水の硬度が高い地域でボイラーを使用する場合は、シリカは注意すべきポイントの一つになります。 今回はシリカ計測器の原理について解説します。 シリカとは シリカとは二酸化ケイ素やケイ酸とも呼ばれる物質のことで、自然界には石英という鉱物として多く存在します。また乾燥剤でお馴染みのシリカゲルは、文字通りシリカをゲル化したものです。 欧州の国々ではミネラル豊富な硬水であることが知られていますが、一方で日本の水は花崗岩や石英の影響でシリカが多く含まれています。 ...

計測機器

【計測機器】溶存酸素って何?溶存酸素計の原理や注意点は?

ボイラーの水処理を考えるときに「溶存酸素」という言葉を聞いたことはありませんか? ものづくりの現場において、連続監視が必要とされるユーティリティや製品は、その計測器の仕組みについてもよく理解しておくほうが良いでしょう。 今回はボイラー水質基準の一つである溶存酸素について、測定器の原理と注意点を解説します。 溶存酸素とは 溶存酸素とは水に溶け込んでいる酸素のことで、単位はmg/Lで表されます。水中の動植物はこの溶存酸素を取り込んで生きています。 飽和溶存酸素量は、水の温度や気圧に影響されます。環境分野では、 ...

ポンプ

【ポンプ】渦巻ポンプを並列運転するときの注意点は?

設備を新規導入する際に、ポンプの選定を任された経験がある方は多いと思います。型式や能力など気にすることが多く、慣れていないと大変ですよね。 また電池と同じように、直列・並列という接続方法があり、これも液体の使用状況を考慮して組む必要があります。 今回は、ポンプを並列に設置する際の注意点についてまとめました。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 なぜポンプの並列運転を選択するのか? ポンプを複数台設置するのは、ポンプ1台では能力が足りないためです。 連続的に運転 ...

転職

【業界研究】プラント業界とは?詳しく徹底解説します

「プラント業界」と聞くとどんな企業を思い浮かべますか? ほとんどの方は、プラントを建設する企業というイメージかもしれませんが、実は同じプラント業界でも業態によって様々な企業があります。 この記事では、実際にプラント業界で長年働いている私がプラント業界への就職や転職を考えている方に向けて、プラント業界とは何かについて詳しく解説したいと思います。 こんな方におすすめ プラント業界のことを詳しく知りたい。 プラント業界に就職、転職したい。 プラント業界への適正を知りたい。 こちらの記事は動画でも解説しているので ...

燃料

【燃料】凝固点・流動点の違いについて詳しく解説してみた

軽油や重油など燃料を扱う際に、流動点という言葉を聞いたことはありませんか? 今回は凝固点、流動点の定義や使い分けについて説明します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 凝固点とは 凝固点とは、字の通り液体が固体化するときの温度を指します。 基本的には、固体が液体になる時の温度である融点と一致しています。水であれば約0℃ですね。凝固点は、液体の物質固有の特性に影響される化学的な数値ですが、食用油などの混合物に対しても凝固点が示されています。 例えば、オリーブオ ...

流量計

【流量計】蒸気流量計の使い方、補正はなぜ必要?

流量計の種類や測定原理によっては、他のデータによる補正が必要なケースがあります。 今回は蒸気流量計の補正の必要有無について、解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 蒸気流量計の補正とは? 蒸気の計測を行う流量計にはいくつかの原理があります。 差圧式、渦式、電磁式などがメジャーな型式と言えます。ここの原理については過去の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。 どのタイプも体積を測定するタイプの流量計です。質量を測定するコリオリ式流量計は蒸気には対 ...

蒸気

【蒸気】スチームアキュムレータは何のために使われているの?

現場のボイラー室にアキュムレータと呼ばれる大きな装置を見たことはありませんか? 初めて見る方は、何のためにあるのだろうと思った方も少なくないはず。また省エネ検討時には名前が上がる装置でもあります。今回はスチームアキュムレータについて解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 スチームアキュムレータとは まず語源から確認してみます。英語のaccumulateには「蓄積する」という意味があり、蒸気を蓄積するものだということがわかります。 スチームアキュムレー ...

バルブ

【バルブ】バタフライバルブのメリット・デメリットは?

バタフライバルブという型式を聞かれたことはありますか?現場では「バタ弁」と呼ばれることもあります。 バルブの選定で、「どの方式を選ぶのがいいのだろう」と迷われた経験のある方向けに、今回はバタフライバルブのメリット・デメリットについて解説をしたいと思います。 バタフライバルブとは バタフライバルブの構造は、「蝶」と名付けられた丸いディスクと、その中心に通った軸、というシンプルな構造です。 バルブの外側には軸につながったハンドルがあり、ハンドルを90度回転させることで、全開・全閉を操作することができます(ここ ...

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