ユーティリティ

蒸気

【蒸気】減圧すると乾き度が上がる?過熱になる?

蒸気の流量を減圧弁やバルブなどによって絞ると、蒸気の乾き度が上昇したり、過熱蒸気になったりします。 その理由は、流量を絞ることで出口側の圧力は下がりますが、通過するエンタルピー(熱量)が一定だからです。 エネルギー管理士試験では、蒸気の絞り特性として出題されることがありますが、今回の記事では、蒸気を減圧することで乾き度が上昇したり、過熱蒸気になったりする理由を解説してみたいと思います。 減圧する蒸気が湿り蒸気の場合は乾き度が上がり、乾き蒸気の場合は過熱蒸気になります。 こちらの記事は動画でも解説しているの ...

熱機関

【熱機関】ランキンサイクルとは?pv、hs線図や効率を解説

ランキンサイクルはクラウジウスサイクルとも呼ばれ、発電所などで蒸気を使用し、燃料エネルギーから電気を発生させるための熱サイクルです。 非常にメジャーで、多くの発電所ではランキンサイクルを利用して発電を行っています。この記事では、ランキンサイクルとは何か、効率や種類について解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 ランキンサイクルとは? ランキンサイクルは蒸気を使って電気を発生させる際に利用される熱サイクルです。火力発電、原子力発電、バイオマス ...

熱力学

【熱力学】SI単位?組立単位?熱計算に必要な色々な単位について

熱や電気の計算をするうえで絶対に欠かせないのが様々な「単位」です。 「単位」が理解できていないと、その数値が一体何を表しているのかわかりません。逆に「単位」について深く理解できていれば、そこから計算式を組み立てることも可能なので非常に有利になります。 今回は、この覚えるのが厄介な「単位」について詳しく解説してみたいと思います。 1. 単位とは? 「単位」というのは、ある量を数値で表す際の基準となる約束された量です。 単位という基準を皆がそれぞれ共通認識として知っているから、量を言葉で表すことができます。単 ...

空気

【空気】空気の比熱、温度を上げるのに必要な熱量は?

ガスや電気、蒸気などの熱源を使って、空気を温めるエアヒーターなどではユーティリティの消費量がわからず、エネルギー消費量が把握できない場合があります。 今回は、空気の比熱から熱容量を計算し、消費エネルギーを計算する方法を考えてみたいと思います。 空気の比熱とは? 空気の比熱は「空気の温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギー」で温度や圧力によって変わってきます。ここでは、簡単のため大気圧下での空気の比熱を見てみます。 温度 [℃] 密度 [kg/m3] 比熱Cp [kJ/kg℃] 0 1.251 1.005 ...

燃料

【燃料】高位発熱量と低位発熱量の違いとは

ボイラー効率や燃料単価などを計算する場合には、各燃料が保有するエネルギーの値を使います。このとき、燃料の熱量を表す値には「高位発熱量」と「低位発熱量」と呼ばれるものがあります。例えば、A重油の高位発熱量は45.2MJ/kg、低位発熱量は42.7MJ/kgです。 では、この「高位発熱量」と「低位発熱量」の違いは何でしょうか?今回は燃料のもつ2つの発熱量の違いについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 高位発熱量と低位発熱量の違い 高位 ...

熱力学

【熱力学】空き缶に水を入れて加熱した後、冷却すると爆音がする理由

最近、Youtubeで一般の人が投稿している実験動画が面白くてよく見ます。 理屈は分かっても自分では絶対やらないようなことを実践してくれるので見ていて楽しいです。 その中で、すしらーめんりくさんの下の動画、「水を入れて熱した空き缶を氷水にいれると一瞬でへこむ」という実験をしていて楽しかったので、その原理を簡単に解説してみたいと思います。 空き缶に水を入れて加熱したものを氷水につけるとやばい理由 まず、私たちが住む地球は空気に覆われており、常にその空気から圧力を受けながら暮らしています。 これを「大気圧」と ...

熱力学

【熱力学】ワットとジュールの変換方法

熱量を表す単位のワットとジュール。 熱の計算になれないうちは、この2つの単位を理解するのに苦労するのではないでしょうか? 今回は、ワットとジュールの違いや変換方法について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ワットとジュールの違いとは? ワットとジュールは同じ熱量を表す単位ですが、考え方が異なります。 1-1. ワット ワットは1889年に採用された単位で、1ワットは毎秒1ジュールに等しいエネルギーを生じさせる仕事率と定義されて ...

熱力学

【熱力学】定圧比熱と定積比熱、気体の比熱が2種類あるのはなぜ?

気体の比熱には、圧力一定で加熱を行った時の「定圧比熱(Cp)」と容積一定の状態で加熱を行った時の「定容比熱(Cv)」と2種類あります。 液体の比熱は1種類(細かく言うと違いますが・・・)なのに気体の比熱が2種類に分けられている理由を解説してみたいと思います。そもそも比熱は簡単にいうと「物体の温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギー」です。 気体の比熱が2種類あり、液体の比熱が1種類しかない理由は、大きく分けて次の2つです。 気体は温度が上がると膨張する 液体の膨張は無視できる程に小さい こちらの記事は動画 ...

熱力学

【熱力学】エネルギーを表す単位、ジュール、カロリー、ワットの違いは?

エネルギーを表す単位には、ジュール、カロリー、ワットなどがありますが、熱について考える際にはこれらの単位を自在に変換できることが重要です。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ジュール、カロリー、ワットの違い 1-1. ジュール まず、もっとも基本となるジュールについて考えてみます。 ジュールは1Nの力で物体を1m動かすのに必要なエネルギーで、式に表すと次のようになります。ジュールと言う名前の由来はジェームズ・プレスコット・ジュールという人名から来ている ...

熱力学

【熱力学】エクセルギーとアネルギーの違いとは?

熱を与えることによって仕事をさせる「熱機関」ですが、これらを考えるときには「有効エネルギー(=エクセルギー)」と「無効エネルギー(=アネルギー)」という考え方が必要になります。 熱エネルギーはすべて仕事に変換できるわけではなく、仕事として有効に利用できるエネルギーと廃棄せざるを得ないエネルギーとに分かれます。 今回はこの「エクセルギー」と「アネルギー」の違いについて解説していきたいと思います。 1. エクセルギーとアネルギーの違い エクセルギーとアネルギーの言葉の意味を考えてみましょう。 エクセルギー 「 ...

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