配管やダクトに流れる流体の量を一定にする制御方式として流量制御があります。
流量制御は工場などで一般的に利用されていますが、温度制御や圧力制御とは違い、流量計を用いて制御を行うので少しイメージがわきにくいという方もいるかと思います。
今回は、一般的な流量制御の仕組みについて書いていきたいと思います。
1. 流量制御とは?
流量制御は、流量計と比例制御弁(またはダンパー等)を使って流れる量を一定にする制御方式です。
手動バルブと流量計で制御した場合、制御弁の一次側、二次側条件の変動や流量変更をすぐに行うことが出来ず、人手や手間がかかります。
また、常に一定条件で生産ラインを動かしたいという場合に、自動で微調整を加えてくれる流量制御は非常に有効です。
流量制御は、流す燃料を一定にする、燃料を一定にするといった用途で利用されることが多いです。燃料の流量制御を行う場合は、空気の比率制御と組み合わせることが多いです。
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2. 流量を一定にする仕組み
流量制御は次のような流れで行うのが一般的です。下図は一般的な空動弁を用いた場合を表しています。
- 調節計の流したい流量を入力する。
- 流量計の値を調節計に入力し、目標値との偏差を計算する。
- 偏差に合わせて制御弁のポジショナに電流を送る。
- ポジショナが圧縮空気の圧を調整し、制御弁を上下に動かす。
- 2に戻る。
実際に調整する速さは、調節計のPID値を調整することでより早く、安定するようになるポイントを探します。電動制御弁などを用いた場合は、若干流れは変わりますが基本的な仕組みは同じです。
流量計を制御弁の一次側に置いている理由は、二次側に比べると圧力の変動などが起こりにくいからです。制御弁は0-100%まで頻繁に開度を変えることになるので、流体の圧力条件が変化し、誤差につながりやすいです。
流量計の出力が4-20mAではなくパルス出力などの場合は、変換器などが必要になります。
また、空気の風量を一定にする場合は、風量を見ながらダンパーの開度を調整していく事になります。
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3. まとめ
- 流量制御は流量を一定にするための仕組み。
- 流量の値を電気信号に変換して、調節計と比例制御弁を用いて制御をする。
- 流量計は比例制御弁の一次側に置くのが基本。
流量制御は調整したい流量を数値で入力すれば自動ですぐに条件を変更できて便利です。
流量を一定にしたいけどなかなか上手くいかないという場合は、導入してみてはいかがでしょうか?
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