流体のねばり度合いを表す指標に粘度があります。工場などで新たな設備を導入するときには、そこで扱う流体の粘度が記されている場合が多いです。
粘度が高ければ、粘り気が大きくなるというのは感覚的に分かりますが、記載されている粘度が一体どれぐらいなのか感覚的に分かりにくいことはありませんか?
今回は、粘度を表す単位や数値ごとにどれぐらいの粘り気なのか感覚的に分かるように一般的な製品と比較してみたいと思います。
1. 粘度の単位
粘度は物質のねばり度合いを表す指標でμ(ミュー)という記号で表されます。粘度が高ければねばり度が高く粘度が低ければよりサラサラの流体ということになります。
液体の場合は温度が上昇すると粘度が低下し、気体の場合は逆に温度が上昇すると粘度が上昇します。また、動粘度を表すν(ニュー)は粘度を密度で割った値で式に表すと次のようになります。
$$ν=\frac{μ}{ρ}$$
粘度は対象の物質を容器の中に入れて、撹拌させるために必要なトルクを変換することで計算しており、単位は次の3つが用いられます。
- Pa・s(SI単位系)・・・パスカル秒
- dPa・s(CGS単位系)・・・デシパスカル秒(P:ポアゾともいう)
- mPa・s(SI単位系)・・・ミリパスカル秒(cps:センチポアゾともいう)
主にSI単位系とCGS単位系に分かれますが、最もよく利用されるのはSI単位系のmPasです。粘度が高い場合はPasが用いられます。それぞれの換算式は次の式で表されます。
$$1Pas=1000mPas$$
$$1dPas=0.1Pas$$
この単位を用いて、数値ごとに製品の粘度を比較してみたいと思います。
2. 粘度の比較
粘度は、イメージのしやすい食品の粘度で比較されることが多いです。ネット上にある情報から粘度を記載していきます。
- マヨネーズ(23℃)・・・8000mPas
- いちごジャム(23℃)・・・6000mPas
- 練乳(21.5℃)・・・2000mPas
- ケチャップ(24℃)・・・1800mPas
- はちみつ(21℃)・・・1300mPas
- とんかつソース(24℃)・・・640mPas
- 水(20℃)・・・1mPas
その他のより詳しい情報はこちらのファイルを見れば記載してあります。粘度の比較表も参考になります。
これだけの指標があれば大体の粘度に対して感覚的に分かりそうです。
3. まとめ
粘度の単位は普段あまり目にすることがないので、数値だけ見ても感覚的に分かりにくいです。数値ごとの比較表があれば感覚的に分かりやすいですね。
是非、参考にしていただければと思います。
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