流体は大きく分けてニュートン流体と非ニュートン流体に分けることができます。
では、ニュートン流体と非ニュートン流体の違いは何でしょうか?
1. ニュートン流体と非ニュートン流体の違い
ニュートン流体と非ニュートン流体の違いは、次の式が成り立つか成り立たないかです。
$$τ=μ\frac{dv}{dy}[Pa]$$
τ:せん断応力 μ:粘性係数 v:速度 y:管壁からの距離
成り立つ流体をニュートン流体、成り立たないものを非ニュートン流体と言います。非ニュートン流体の代表例としては不規則ならせん構造を描く高分子物質などが挙げられます。
せん断応力は流体の進む方向に対して垂直にかかる力で、せん断応力が大きいほど流体と管壁との摩擦は大きくなります。
この式を見ると、粘性係数が高くy方向の速度勾配が大きいときにせん断応力が大きくなることが分かります。
また、一般的に粘性係数μは温度が上昇すると液体では小さく(サラサラ)なり気体では大きく(ねばっこく)なることが分かっています。
粘性係数は粘度とも呼ばれ、SI単位では【kg/ms】で表されます。
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【流体工学】流体の粘度を表す単位と比較について
2. 粘度と動粘度との違い
また、粘度と動粘度は名前は似ていますが少し定義が変わります。
動粘度は粘度を流体の密度で割ったものを表します。動粘度はν(ニュー)という記号で表されます。
$$ν=\frac{μ}{ρ}$$
ν:動粘度 ρ:流体の密度 μ:粘度
動粘度はレイノルズ数を計算する際に利用され、層流か乱流かを計算で求めるために必要になります。
$$Re=v\frac{d}{ν}$$
Re:レイノルズ数 d:管の内径
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【流体工学】層流と乱流の違い、見分けるためのレイノルズ数とは?
3. まとめ
- ニュートン流体の非ニュートン流体の違いはせん断応力の式が当てはまるかどうか。
- 動粘度は粘度を流体の密度で割ったもの。
- レイノルズ数を計算するときは動粘度を利用する。
暗記問題で出題されることがあるので、ニュートン流体と非ニュートン流体の違い、粘度と動粘度の違いはしっかりと理解しておきましょう。
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