ボイラーや焼却炉などで投入物が燃えた後に出てくる灰は、大きく分けて主灰(しゅばい)と飛灰(ひばい)があります。
この記事では主灰と飛灰の違いについて解説します。
主灰と飛灰の違い
- 主灰:焼却炉の炉底に落下した灰でボトムアッシュ(bottom ash)とも呼ばれる。
- 飛灰:風に飛ばされて集塵機などで採取される灰でフライアッシュ(fly ash)とも呼ばれる。
主灰と飛灰の違いを図で表すと次のようになります。
ごみ焼却施設のボイラーを例にとると、主灰はゴミが燃え切った後に最後に底から出てくる灰で、ごみ中に含まれる金属などの不燃物も主灰から出てきます。出てくる灰の内、大部分は主灰として排出されます。
灰が溶融して固まったクリンカアッシュが排出されることもあり、粒形を調整するために、後段に破砕機などを設ける場合もあります。
一方、飛灰は燃焼ガスによって飛ばされる細かい灰が集塵機などによりろ過された後に出てくる灰で主灰に比べると粒子が細かくサラサラとしているのが特徴です。ボイラーの複数個所から排出され、出てきた灰はコンベヤなどで一か所に集められます。主成分は「シリカ」と「アルミナ」でセメントの材料などに利用されます。
燃料を燃焼させた後に発生する主灰と飛灰の割合は焼却するごみや燃料により変わります。
主灰、飛灰共に出てきた灰はピットやコンテナに貯留されたあと、ローダー車やフォークリフト等で搬出されます。
⇒ 参考:ごみ焼却施設系統図(外部リンク)
まとめ
- 主灰は焼却炉の底部から排出される灰。
- 飛灰は排ガスにより飛ばされた後、集塵機などでろ過されて排出される灰。
- 搬出後は埋立てなどに再利用される。
同じ灰でも主灰と飛灰は性状が違い、取り扱いも違うので間違えないように注意しましょう。
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