自動制御

【自動制御】電流信号とパルス信号の違いって何?

圧力、温度、流量などの値をセンサーなどの機器間でやり取りする場合、電流信号やパルス信号を用いて制御を行うのが一般的です。

この記事では電流信号(4-20mA)とパルス信号の違い、使い分けについて解説します。

電流信号(4-20mA)とは

電流信号(4-20mA)はアナログ信号と呼ばれ、主にセンサーからの測定値の入力、制御値の出力などに利用されます。

例えば、温度を測定する場合、温度センサーの測定レンジが100℃以上のものを選定し、0℃の時は4mA、100℃の時は20mAの電流が流れるように調節計で設定します。これにより、調節計で設定値に近づけるような信号を出力することが可能になります。

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0-20mAではなくて、4-20mAになっている理由は、0-20mAだと、断線して信号が来ていないのか、実際に0℃を表示してるのか判断がつかないからです。これをフェイルセーフ機能といいます。

クランプメーターやテスターなどの電流測定器を使えば正しい信号が出されているのか確認することができます。

パルス信号とは

パルスとは、短時間に生じる一定の幅を持った電気信号の波のことです。

パルス信号は、電力量計や流量計などの積算値の出力信号として使用されます。積算値を測定できる流量計の場合、1パルスの重みを100L/pulseと設定すると積算100Lが流れるごとにパルス信号が出力され、合計どの程度の流量が流れたのか受け手側が判別できるようになります。

測定の原理によって電流信号が適しているのか、パルス信号が適しているのかが変わります。

まとめ

  • 電流信号はアナログ信号、パルス信号はデジタル信号
  • 測定原理によって使い分けられている
  • この信号により制御を行う

電流信号とパルス信号は、相互に変換されて使用されたりするのでややこしいですね。

どちらの方式がその使用方法に向いているのか考慮する必要があります。

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エコおじい

プラントエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。現在、5つのブログを運営中。毎月収益レポートを公開しています。是非、Twitterのフォローお願いします。



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