自動制御

【自動弁】自動弁に「スピコン」はなぜ必要?スピコンの役割とは

エア駆動の自動弁を選ぶ際に「スピードコントローラー」を付けるかつけないかというオプションがあると思います。

良く略して「スピコン」などと呼ばれます。

では、スピコンはなぜ必要になってくるのでしょうか?

この記事では、スピコンとは何か?スピコンは何のために利用するのかについて解説していきたいと思います。

1. スピコンとは?

スピコンはスピードコントローラーの略で、自動弁の開閉速度を調整することのできる部品です。

名前はかっこいいですが、機器自体はエアの量を調整するだけの簡易な物です。

一般的にエア駆動式の自動弁は、コンプレッサーで作った圧縮エアと電磁弁(空動弁の場合もあります。)を組み合わせて作られています。

また、アクチュエーターの内部にはバネが入っておりエアが入ればバルブが閉まる、エアが抜ければバルブが開く(又はその逆)になってます。

この時、エアを通すか通さないかは電磁弁の開閉によって決まります。ただ、電磁弁にはエアの量を調整する機能はないので、電磁弁が開くと即座にエアが入り、コンマ数秒でバルブが開弁することになります。

このバルブの開閉速度を調整するためにスピコンを利用します。

2. スピコンはなぜ必要?

即座に開け閉めをしても問題がないような自動弁ではスピコンはなくても問題ありません。

ただし、急開閉を繰り返すと問題が発生する次のような場合はスピコンは必須と言えます。

  • 水、油ラインの開け閉め
  • 蒸気の開け閉め

これらのラインでは、急開閉を行うと慣性力で衝撃が発生し配管などにダメージを与えてしまうためスピコンを調整し緩やかな開閉を行うようにしてやらなければいけません。

また、スピコンを付けていたとしても即座に開閉するように調整することは可能なのでエア駆動弁を選ぶ場合は安全も考慮してスピコンの設置は必須と言えます。

3. まとめ

  • スピコンはバルブの開閉スピードをコントロールする
  • 急開閉を行うと問題のある個所に設置する
  • スピコンを付けて問題が起きることはないので、基本は付けておく

以上です。

自動弁にはオプション内容がおおく、どれが必要でどれが不要か分かりにくいですが、その中でもスピコンは必須のオプションと言えます。

  • この記事を書いた人

エコおじい

プラントエンジニア兼Webライターです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。ライティングなどのお仕事のご相談はXのDMからお願いします。

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