エネルギー管理士に関する情報を発信します。

エネ管.com

【告知】毎週土曜日18:00~
環境やエネルギーをテーマにしたゆっくり解説動画を投稿していきます。
更新情報が届くので、ご興味ある方はチャンネル登録をお願いします!
過去のアップロード動画一覧はこちら

計測機器

【温度計測】放射温度計の原理、メリットデメリットは?

更新日:

 「製品の温度を測りたい」というときに温度センサーを検討しますが、「非接触なら放射温度計」となんとなく思っていませんか?

 今回はどんな時に放射温度計を選ぶと良いのか、メリットデメリットをわかりやすく解説してみたいと思います。

放射温度計とは

温度を測る計測器にはいくつか種類があり、それぞれ原理が異なることは先の記事でもご紹介しました。

【温度センサー】温度計の種類、測定原理、誤差を比較してみた

工場などで配管などによく取り付けられている温度計や温度センサー。 普段あまり気にしませんが、温度計や ...

続きを見る

その中でも放射温度計は物体から出る赤外線を検知します。赤外線という言葉は日常でもよく耳にしますが、目に見えない波長の電磁波の一種です。

太陽光など、何もない空間である宇宙にあっても熱を伝えることができることで知られています。(これを放射電熱と言います)

放射温度計の中でも熱型と呼ばれるものは、測定する赤外線は微弱ですが、集光レンズを通して検出素子1点に集中させることで温度を上昇させます。

温度測定部には温接点と冷接点という2種類の部品があり、温度差から生まれる電流を温度に変換します。(金属の温度差が生じると電圧が生じるというゼーベック効果を利用したものです、熱電対と同じ原理をしています。)

日常的には、耳に当てて使う体温計は放射温度計にあたります。

【伝熱工学】放射伝熱の仕組みを詳しく解説!産業分野でどう役立っている?

ストーブにあたった時に温かさを感じる理由はご存知ですか?放射伝熱、熱放射、輻射電熱などと呼ばれます。 ...

続きを見る

放射温度計のメリット

大きな利点として、

  • すぐに測定ができる
  • 非接触で測定できる

ということが挙げられます。測定に時間がかからないので瞬時の温度をリアルタイムに取ることもできます。

また非接触で済むので、食品や衛生器具、移動・回転する機器や製品などにも利用することができます。そのため多くの業界の生産現場で品質管理のために利用されるほか、設備保全にも用いられています。

そのほかのメリットとしては、

  • 距離が遠くても測定できる
  • 高温も測定できる

という点があります。理論的にはレーザーが届けば温度が測定できます(※)。

また抵抗温度計が最高測定温度900℃、熱電対が1700℃程度なのに対し、放射温度計は3000℃まで対応できる機種があります。

(※ただし、遠いと正確さに欠く可能性があります。放射温度計には視野があり、距離が離れると視野が広がります。測定対象物よりも視野が大きくなると対象以外の周囲の温度も拾ってしまい平均温度が表示されるので注意が必要です。視野は温度計の型式によって異なるので確認してください。)

放射温度計のデメリット

上記のような特徴がある放射温度計ですが欠点としては、

  • 内部温度は測れない
  • 測定が苦手な物質がある

ということが挙げられます。

まず1点目ですが、工場などの現場には容器やタンク内に入った製品も多いかと思います。放射温度計は物体の表面温度しか測れないので、外側が何かに覆われているとその中の温度は測定することができません。

そして2点目は放射率に関わる話です。物体によってこの数値が異なるので全てに同じようには使えないという条件付きなのです。

不透明なものには色に限らすおおよそ使えますが、水・ガラスなど光を透過するもの、金属のような光沢があり反射するものは苦手です。

物理を勉強された方は完全黒体という言葉を聞いたことがあるかも知れません。全ての光を吸収し反射しない物質のことを呼ぶのですが、現実にはどんなものも少しは反射します。

完全黒体を1とした時にどれだけのエネルギーを放射するかを表したものが放射率です。

放射温度計で測定する際には測定物の放射率をあらかじめ設定する必要があります。塗料(黒)が塗ってあるところなら0.95、アスファルトなら0.90などです。この設定が正しくできないと間違った値をとることになります。

前述の水やガラスも測定できなくはないですが、放射率は形や測り方によって変わるので注意が必要です。

測定が苦手なものもありますが表面だけの問題なので、表面に黒いテープや黒いスプレーを塗布することで測定することができます。

また測定対象との間に異物(ガラスや煙、湯気など)があると、正しく測れませんので注意してください。

まとめ

  • 放射温度計のメリットは非接触で離れた場所から測定できること
  • デメリットは測定対象の表面状態に左右されること

放射温度計は学べば学ぶほど面白い機器です。より正確な温度測定が必要な方は、構造や種類などぜひ詳しく勉強してみてください。

【設備保全】現場でめちゃくちゃ使える便利グッズ7選!

こんにちわ。 突然ですが、工場保全の仕事って結構複雑で難しいですよね? 私も工場の保全関係の仕事につ ...

続きを見る



サービス一覧

  • Twitter:日常で感じたことや更新情報をつぶやきます。
  • Youtubeチャンネル:環境やエネルギーをテーマに動画を投稿しています。
  • LINE公式アカウント:Youtubeの更新情報などを発信します。
  • Facebook:製造業ブロガーのクローズドコミュニティやってます。
  • 楽天ROOM:勉強になったおすすめの書籍を紹介しています。
  • note:思ったことを好き勝手に書いています。
  • ココナラ:計算エクセル、広告枠などを販売しています。

技術系資格取得を目指す方必見!おすすめ通信講座

最短で資格を取得するためには、いかに効率よく学習するかが重要です。モチベーションを維持しながら最短で資格取得を目指すなら通信講座を利用するのもおすすめです。

シンプルで分かりやすいテキストSAT『エネルギー管理士熱分野』

現場技術系専門の通信講座です。イラストを多用したシンプルで分かりやすいテキストと動画がセットになっています。

価格もお手頃で、特に熱力学などを学んだことのない初学者におすすめの通信講座です。

エネルギー管理士以外にも電験や衛生管理者など25の資格の通信講座を展開しています。

電験取得を目指すならSAT『第三種電気主任技術者講座』

イメージしにくい交流回路についても多様なイラストと解説動画で詳しく解説してくれます。独学ではなかなか勉強が進まないという方に特におすすめの講座です。電気について詳しく学べるので実務で電気を使うという方には最適な教材です。

その他の講座一覧はこちら

製造業向け通信講座の老舗 JTEX『エネルギー管理士講座』

テキストとレポート形式の通信講座で、最も実績の多い会社です。エネルギー管理士の電気分野を受けるならおすすめの通信講座です。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

エコおじい

プラントエンジニアです。工業技術をどこよりも分かりやすく解説するをテーマに2017年から情報発信をしています。最近、Youtubeも始めました。応援していただけるという方は更新情報などを発信するので、Twitterのフォローお願いします。

おすすめ記事

1

電験三種は合格率が10%未満の大変難しい資格です。また、範囲が非常に広いので普段の業務で電気を扱わな ...

2

あなたエネルギー管理士の通信教育の中ではSATが一番よさそうだけど、実際のところどうなの?高い買い物 ...

-計測機器
-

Copyright© エネ管.com , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.