エネルギー管理士に関する情報を発信します。

エネ管.com

【告知】毎週土曜日18:00~
環境やエネルギーをテーマにしたゆっくり解説動画を投稿していきます。
更新情報が届くので、ご興味ある方はチャンネル登録をお願いします!
過去のアップロード動画一覧はこちら

制御盤

【制御盤】UPSって何?無停電電源装置の役割とは?

更新日:

生産用の制御システムを考えるときに、「停電が起きたらどうしよう?」という懸念がある装置があります。

突発的に止まることで、重要データを維持したい、製品や装置に対して安全な状態で停止したいなどの場合、UPSの導入を検討してください。

今回は、制御盤内に設置するUPSとは何かについて解説したいと思います。

UPSとは

UPSはUninterruptible Power Supplyの略で、電源が突発的に断たれても電力供給を続ける装置のことを指します。具体的にはバッテリーの内蔵した装置で、電源以上時に安定した電力を供給するためのものです。他の機能として、電圧を一定化させるためトランスが入っているものもあります。

また、制御ソフトと組み合わせて、停電時に非常用電源で10分程度時間を稼ぎながら、その間に安全にシステムをシャットダウンするという使い方もされます。

UPSと調べるとコンピューター系の情報が多く、企業のデータ管理や個人用PCの停電対策の機器としても用いられています。サイズや価格はバッテリー容量によって様々で、家庭用で机に置くサイズのものもあれば、事業者用であれば横幅2mほどの大容量で災害用電源として利用されるものもあります。

UPSの役割

上記のような機器で構成されているUPSですが、以下の用途で用いられることが多いです。

突発的な電圧低下による装置停止対策

工場内の他の装置の異常で、電圧が一時的に大きく低下すると制御盤などの制御システムも起動を維持できなくなります。

現実的に起こりうるシチュエーションとしては、次のような場面が考えられます。

  • 新設装置の試運転中のトラブル
  • 工事時の電源供給線の断線
  • 人為的ミスで電線が抜けた

台風などの強風、大規模水害、落雷などで、電柱が倒れたり、電力供給装置が水没したりするなどのトラブルが発生すると、重要機器の制御システムへの電源供給も遮断されてしまいます。

こうした事態が発生しても、装置を停止しないためにUPSが用いられます。公官庁や病院のような、社会的に重要なインフラに多く導入されている理由と言えます。

生産データの保守

IoTという言葉が普及していますが、近年の生産現場では生産用装置とコンピュータが接続されたデジタル管理が進んでいます。

各生産ラインだけでなく、装置ごとのデータ管理を行う事業所もあります。生産に関わるデータを一括管理することで、生産効率アップ、エラー発生時の分析、省エネルギーなど様々な用途に活用が期待できます。

一方で、制御システムの電気的な保護に注意する必要があります。

急な電圧異常で、制御装置のハードディスクのデータが破損してしまうと、過去のデータにアクセスできなくなったり、機器のシーケンス制御に異常をきたしたりする可能性があります。

UPSの種類

UPSには大きく分けて3種類あります。

常時インバータ給電方式

商用電源をインバータを介して、電圧を調整した上で出力する形式です。同時に内蔵バッテリーにも充電しています。

電源ノイズを除去できるという点と、停電時に原理的に電気の瞬断が起こらないというのが利点とされています。

切り替え時の瞬間的な遮断が起こらないため、重要機器であるサーバやストレージ機器などに用いられます。

生産現場においては、電圧変動、電源ノイズ、周波数変動など様々な電気的変動が考えられます。高価ではありますが、常時インバータ給電方式が最も安全なタイプだと言えます。

ラインインタラクティブ方式

通常時は商用電源を出力しますが、バッテリー側から電圧を安定させるための補助が入ります。停電時にはバッテリー運転になります。

次に紹介する常時商用給電方式よりも、安定した電圧での給電ができるとされます。

こちらは常時インバータ給電方式よりも安価ですが、ノイズ除去機能はないこと、瞬断時間が存在することは留意しておく必要があります。

常時商用給電方式

通常時には、商用電源をそのまま対象装置へ出力します。同時に内蔵バッテリーにも充電しています。通常運転時はインバータが動かないため、エネルギー消費が少ないことが利点です。

比較的小型の機器に用いられ、コンピューター用品にはこの方式が用いられることが多いようです。

まとめ

  • UPSは停電時に制御システムを守るために使用される
  • 生産現場では常時インバータ給電方式の導入が安全である

「止まらない工場」を実現するためにも、リスクをできるだけ排除し、効率を下げない対策をとることをお勧めします。

制御盤に関しては他にも記事があるのでこちらもどうぞ。

2020/4/23

【制御盤】UPSって何?無停電電源装置の役割とは?

生産用の制御システムを考えるときに、「停電が起きたらどうしよう?」という懸念がある装置があります。 突発的に止まることで、重要データを維持したい、製品や装置に対して安全な状態で停止したいなどの場合、UPSの導入を検討してください。 今回は、制御盤内に設置するUPSとは何かについて解説したいと思います。 チャンネル登録はこちら 目次UPSとはUPSの役割突発的な電圧低下による装置停止対策生産データの保守 UPSの種類常時インバータ給電方式ラインインタラクティブ方式常時商用給電方式まとめ UPSとは UPSは ...

ReadMore

2020/4/11

【制御盤】制御盤電気配線における、内線と外線の違いとは?

現場で使う機器のコントロールを担う制御盤。 よく見ると外から接続される配線群があり、制御盤内を開けると無数の配線があるのが確認できます。これらの配線にはどんな役割や基準があるのでしょうか。 今回は、制御盤の内線と外線の違いについて詳しく解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 チャンネル登録はこちら 目次制御盤の内線とは制御盤の外線とは内線・外線を分ける理由まとめ 制御盤の内線とは 制御盤の中にはスイッチ、リレー、マグネットコンダクターな ...

ReadMore

2020/5/17

【制御盤】アイソレータって何?役割、用途を解説

電気、制御系の業務をしていると「アイソレータ」という言葉を聞くことがないでしょうか。 今回はアイソレータとは何かについて、基礎的な部分の解説をしていきます。 チャンネル登録はこちら 目次アイソレータの役割アイソレータの原理アイソレータの用途絶縁ノイズ除去回り込み防止まとめ アイソレータの役割 英語でisolateというと「分離する、絶縁する」といった意味があります。 計装関係におけるアイソレータは信号線間の直流を遮断し、絶縁する部品のことを指します。 アイソレータは単一方向の信号を伝送しますが、逆向きの信 ...

ReadMore

2020/2/27

【制御盤】今さら聞けないリニアライザの目的とは?

制御盤を開けると中に入っている「リニアライザ」。他の配線スペースを広く取るために多くの場合、縦長の物が多いかと思います。 これがどんな役割を果たしているかご存知ですか?あまり基礎的な部分に触れたサイトがなかったので、リニアライザについてまとめてみました。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 チャンネル登録はこちら 目次リニアライザとはリニアライザの使用例まとめ リニアライザとは リニアとは直線という意味の言葉です。(リニアモーターカーは、モーターを帯状に並べ、 ...

ReadMore

2020/7/30

【制御盤】リレーシーケンスとPLCの違い、使い分けは?

制御盤を使って工場の設備を運転する場合の制御方式として、大きく分けてリレーシーケンスとPLC制御があります。 最近では制御機構も複雑化してきたことからPLCが使用される場合が多いですが、場合によってはリレーシーケンスの方がコストが安く抑えられる場合もあります。 今回は、リレーシーケンスとPLC制御の使い分けについてメリットデメリットをまとめてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 チャンネル登録はこちら 目次リレーシーケンスとはPLC制御とはリ ...

ReadMore



サービス一覧

  • Twitter:日常で感じたことや更新情報をつぶやきます。
  • Youtubeチャンネル:環境やエネルギーをテーマに動画を投稿しています。
  • LINE公式アカウント:Youtubeの更新情報などを発信します。
  • Facebook:製造業ブロガーのクローズドコミュニティやってます。
  • 楽天ROOM:勉強になったおすすめの書籍を紹介しています。
  • note:思ったことを好き勝手に書いています。
  • ココナラ:計算エクセル、広告枠などを販売しています。

技術系資格取得を目指す方必見!おすすめ通信講座

最短で資格を取得するためには、いかに効率よく学習するかが重要です。モチベーションを維持しながら最短で資格取得を目指すなら通信講座を利用するのもおすすめです。

シンプルで分かりやすいテキストSAT『エネルギー管理士熱分野』

現場技術系専門の通信講座です。イラストを多用したシンプルで分かりやすいテキストと動画がセットになっています。

価格もお手頃で、特に熱力学などを学んだことのない初学者におすすめの通信講座です。

エネルギー管理士以外にも電験や衛生管理者など25の資格の通信講座を展開しています。

電験取得を目指すならSAT『第三種電気主任技術者講座』

イメージしにくい交流回路についても多様なイラストと解説動画で詳しく解説してくれます。独学ではなかなか勉強が進まないという方に特におすすめの講座です。電気について詳しく学べるので実務で電気を使うという方には最適な教材です。

その他の講座一覧はこちら

製造業向け通信講座の老舗 JTEX『エネルギー管理士講座』

テキストとレポート形式の通信講座で、最も実績の多い会社です。エネルギー管理士の電気分野を受けるならおすすめの通信講座です。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

エコおじい

プラントエンジニアです。工業技術をどこよりも分かりやすく解説するをテーマに2017年から情報発信をしています。最近、Youtubeも始めました。応援していただけるという方は更新情報などを発信するので、Twitterのフォローお願いします。

おすすめ記事

1

電験三種は合格率が10%未満の大変難しい資格です。また、範囲が非常に広いので普段の業務で電気を扱わな ...

2

あなたエネルギー管理士の通信教育の中ではSATが一番よさそうだけど、実際のところどうなの?高い買い物 ...

-制御盤

Copyright© エネ管.com , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.