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【電気機器】パワーサプライとは?原理や方式、使用例は?

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制御盤などでよく利用されている機器の1つに「パワーサプライ」があります。

交流200Vや100Vの電源を、直流24Vなどに変換する際に利用しますが「パワーサプライ」は何のために使用するのでしょうか?

この記事では「パワーサプライ」とは何か?原理や方式、選定について記載していきたいと思います。

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1. パワーサプライとは?

広義的にパワーサプライとは電源を供給するユニットを指します。

大きく分けて、交流から直流に変換するもの(AC_DC変換)と、直流電圧を違う直流電圧に変換するユニット(DC_DC変換)の2種類があります。

交流から直流に変換する装置を直流安定化電源と呼びます。特に前者は、電力会社から供給される交流を、電気、電子機器の電源(直流)にするための最初の機器になります。

ここではパワーサプライをAC_DC変換に絞って説明をしていきます。

2.パワーサプライにおけるキーワード

パワーサプライの説明をするにあたって必要なキーワードを列挙します。

  • AC(Alternating Current)
  • DC(Direct Current)
  • 1次側電圧、電流、電力
  • 2次側電圧、電流、電力
  • 変換効率
  • 脈流

AC(Alternating Current)は 交流のことです。電力会社から各家庭のコンセントまで届いており、時間によって値が変化する波状波形です。

DC(Direct Current)は直流のことです。電気機器や電子機器を動作させるのに必要な電流で、時間によって値が変換せず直線波形になります。

1次側電圧、電流、電力は入力側を規定する電圧、電流、電力です。特に1次側は交流波形になるため、ピーク値なのか実効値なのかは気を付ける必要があります。一般的には実効値で表現されています。(AC100Vと一般的に言われる電圧値は、ピーク値では144V程度あります)

2次側電圧、電流、電力は出力側の電圧、電流、電力のことです。2次側は直流波形になります。

変換効率は1次側の電力をどの程度2次側に伝えられるかを示す数値でパーセント表示が一般的です。変換ロスがなければ100%となり、理想的なパワーサプライとなります。

脈流は波状の波形をセンターから折り返した形の波形のことを指します。

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3. パワーサプライの原理

パワーサプライによって交流から直流に変換するために必要な作業は以下の通りです。

  1. 必要に応じて入出力間を絶縁します。
  2. 必要な2次側直流電圧になるよう、1次側で交流を調整したり、スイッチングのパルス幅を調整します。
  3. 半波整流や全波整流により交流電圧を脈流に変換します
  4. 平滑回路によって直流電圧に変換します。

変換方式によって作業の順番に違いがありますが、このようにして交流を直流に変換します。使用する部品としては、ダイオードやダイオードブリッジ、コンデンサ、トランスの他、これから説明するスイッチング方式ではスイッチや制御回路、FETなどがあります。

4. パワーサプライの方式

パワーサプライには大きく、リニア方式スイッチング方式の2種類があります。

リニア方式は一昔前には一般的に使われていた方式です。回路が比較的簡単で、部品点数も少なく構成できるのがメリットです。

一方で、電力変換効率が悪いことがあり、熱に変換されるため発熱すること、商用周波数である50Hz,60Hzで動作するトランスがメイン部品になるため大型になり、重量も重くなるというデメリットがあります。

その他熱による電解コンデンサ寿命が短くなる心配もあります。

スイッチング方式はリニア方式のデメリットを改善できる製品であり、現在主流になっている変換方式です。

交流を一旦直流にしてから高速スイッチングすることによりトランスを小型にできることとスイッチングにより効率よく変換ができるため変換効率を高くできることが最大のメリットで、軽量で携帯性に優れた製品となります。

一方でリニア方式よりも回路が複雑になるため設計難易度が上がること、スイッチングするための制御回路が必要になることや高速スイッチングが可能な高耐圧のFETやトランスなどが必要になります。

以下で詳細を述べます。

4-1.リニア方式

一昔前のメインで使用されていた方式です。

トランスを使用して、巻き数比により2次側で必要な電圧になるように電圧を変換し、かつ商用電源と機器電源の基準電位の絶縁を行います。

ダイオードを使用して、半波整流や全波整流を行い、波状になっている電圧を片側電圧(脈流DC電圧)に変換します。

半波整流はダイオードが一つで済み、回路が簡単になりますが、交流電圧のマイナス側を使用しないため効率が悪くなり、またリップル電圧の幅が大きくなります。

全波整流はダイオードブリッジ回路を使用する分部品点数が増えますが、交流電圧のマイナス側も使用するため半波整流より変換効率が改善でき、リップル電圧幅も小さくなります。

整流はスイッチング方式でも使用しますが、理屈は同じになります。

コンデンサを使用して平滑化を行い、DC電圧に変換します。このDC電圧にはリップルが含まれており、コンデンサの容量と負荷によってリップル電圧は変化しますので注意が必要です。

4-2. スイッチング方式

現在メインで使用されている方式です。様々な方式があり、使用用途によって絶縁方式、非絶縁方式があります。

リニア方式でも説明した整流を最初に行い、脈流にします

脈流をコンデンサで平滑化します。リニア方式と違い、この時の直流電圧の値は、交流電圧のピーク値になります。

トランジスタやFETを使用して2.の高い直流電圧をON/OFFすることで、方形波状の電圧波形にします。また、ここで必要に応じてトランスを用いて絶縁をします。ON/OFFの時間比を制御するのに制御用のICを使用しています。

2次側電圧は、制御したON/OFFの時間と整流ダイオードとコンデンサによって所定のDC電圧に変換されます。リニア方式同様、リップル電圧があり、負荷によって変化するので注意が必要です。

スイッチング方式のパワーサプライが小型化できる理由は、商用電源の交流電圧を直流化した後、再度周波数の高い方形波電圧に変換することで、高い周波数で動作するトランスを使用できるようになるためです。(非絶縁で良ければトランス自体が不要になるためさらに小型化できます)

5. パワーサプライの使用例

皆さんが一番身近に持っているパワーサプライは、おそらく携帯電話やスマートフォン、ノートパソコンのACアダプタと呼んでいるものでしょう。

小型で軽量であり、スイッチング方式を採用していると思われます。初期のTVゲームなどに付属していたACアダプタをお持ちの方や覚えていらっしゃる方もいると思います。

このころのパワーサプライはリニア方式のものが大半なため、現在のパワーサプライに比べると大きくて重かったと思います。

6. パワーサプライの選定

パワーサプライを選択する場合、どの方式を採用するかは、導入の優先順位をもとに決めることになるでしょう。

低価格を最優先にするのか、小型化なのか、絶縁が必要なのか絶縁をしなくてもよいのか、といったことを最初に検討することになります。

当然ながら非絶縁なものでよければ、トランスやスイッチング制御用信号を絶縁する必要がないためより小型で安価な製品の選択ができます。

方式による違いや長所短所の理解があれば最適な選択が可能だと思います。近年、ACアダプタの待機電力が問題になっていますが、その一つの対応策としてスイッチング方式の採用があるのだと考えられます。

7. まとめ

パワーサプライにはリニア方式、スイッチング方式があり、近年は変換効率の高さと小型化が容易であることからスイッチング方式がメインであること、さらに絶縁型、非絶縁型があり、2次側に何を接続するかで決定することが重要なポイントとなります。

選択にあたっては1次側の供給電圧、2次側の必要電力、許容リップル電圧幅などのキースペックも必要になります。

近年は各電源メーカーが資料をweb上に公開してくれているので、これらを有効に利用することで購入や設計の一助になるでしょう。

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