機器の据え付け方式には様々な種類がありますが、多く利用されているのがケミカルアンカーを使用した方法です。
非常にメジャーな方法ですが、そもそもケミカルアンカーって何?という方もいるかと思います。
そこで今回はケミカルアンカーを使用する目的やメリットについて解説したいと思います。
ケミカルアンカーとは
(出展:Yahooショッピング「ケミカルアンカー」)
ケミカルアンカーは化学反応によって樹脂を固め、寸切りボルトを固定するものです。
そもそもアンカーボルトは機器を据付ける際にコンクリート基礎に機器を固定させるものですが、ケミカルアンカーは接着剤の役割をする樹脂のカプセルを用いてアンカーボルトと同様の効果を得られるものです。
「ケミカルアンカー」という言葉自体が共通語になっていますが、これは商品の名前で製造会社によって名前が変わります。
- 日本デコックス社:ケミカルアンカー
- 旭化成ケミカルズ:ケミカルセッター
ケミカルアンカーのメリット
ケミカルアンカーを使用すれば通常のアンカーボルトを使用した場合に比べ、工事費を安く抑えることが出来ます。
通常のアンカーボルトを使用した場合
通常のアンカーボルトをコンクリート内に埋め込む場合は、次のようになります。
まず、鉄筋にアンカーボルトをワイヤーなどで固定します。
そこにコンクリートを流し込み、コンクリートが固まればコンクリートの上に出たボルトによって機器とコンクリートを接続することが出来ます。
強度を出したい場合はこの方法が最も効果的ですが、寸法や設置場所に誤差が許されず、工事にかかるコストは高くなります。
ケミカルアンカーを使用した場合
ケミカルアンカーはあと施工アンカーの一種で施工する場合は次のような流れになります。
既にあるコンクリートに穴を開けてそこに樹脂の入ったカプセルを入れます。そこにボルトを指し、樹脂が固まればコンクリートと機器を接続できるようになります。
ケミカルアンカーを使用することで初期段階でアンカーボルトを埋め込む必要がなくなり、工事費を安く抑えることが出来ます。柱などの大きな荷重がかかる箇所や振動機器にはあまり利用しませんが、小型のポンプなどといった機器を設置する分には十分な強度を持たせることが出来ます。
ケミカルアンカーの中でも施工方法によって回転・打撃タイプ、打込タイプ、注入タイプなどの種類に分けることが出来ます。
こちらの動画で実際の施工の様子が確認できます。
まとめ
- ケミカルアンカーは化学反応によって樹脂を固め、寸切りボルトを固定するもの
- あと施工できるので工事費を抑えることが出来る
コンクリート基礎に機器を据え付ける場合は、非常に良く使う方法なので是非意味を理解しておきましょう。
コンクリート基礎ではなく鉄骨に機器を固定する場合については次の記事を参考にしてください。
【工事】タッププレートとは何か?目的、機器の据付に必要な理由は?
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