熱交換器で冷却したいとき「近くにチラー水があるから利用できる」とか「ブラインは製品に混じると大変なのでやめましょう」とか言われることってありませんか?
チラーとかブラインとか、専門用語を使われると何が違うのか分からなくなりますよね。今回は、チラーとブラインの違いについて調べたのでまとめてみたいと思います。
こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。
1. チラーとブラインの違いとは?
チラーとブラインの違いは
- チラーは冷凍ユニットの総称
- ブラインはユニットで使う熱媒の一種
です。そもそも、チラーとブラインは横並びで比べるものではないという事です。
1-1. チラー
チラーは水を循環させながら連続的に冷やし続けることが出来る装置の総称です。
英単語の「chill=冷やす」という意味からチラーと呼ばれています。
主にコンプレッサー、凝縮器、冷却器を用いて冷媒を循環させることで冷却を行い、凝縮器での冷却方式として空冷式や水冷式があります。
チラーユニットを使って冷却した水のことをチラー水と呼びます。
1-2. ブライン
一方、ブラインは、冷凍機(チラー)で冷やされて冷熱を必要な場所まで運ぶ液体(二次冷媒)で、凍結温度が水よりも低いもののことを言います。冷凍機の中を回るフロンやアンモニアなどの冷媒(一次冷媒)とは別物で、0℃以下まで冷やしたいときは水だと凍ってしまうため、ブラインを使います。
チラー水に比べると1kgあたりの単価が高く、性能を維持するためには定期的な交換が必要です。
主に次のような溶液をブラインと呼んでいます。
- 塩化カルシウム水溶液
- 塩化ナトリウム水溶液
- 塩化マグネシウム水溶液
- エチレングリコール
エチレングリコールは原液の凍結点が約−13℃ですが、水で薄めた水溶液にすると凍結点がさらに下がるため、濃度を調整して使います(下表)。一般には、使用する温度より10℃程度低い凍結温度になる濃度を選びます。
| エチレングリコール濃度 | 凍結温度(目安) |
|---|---|
| 30% | 約−15℃ |
| 40% | 約−24℃ |
| 50% | 約−35℃ |
出典:オリオン機械「使用可能な不凍液(エチレングリコール水溶液)を教えてください」
1-3. ブラインチラーとは
ブラインチラーとは、水ではなくブラインを冷やして循環させるチラー(冷却装置)のことです。通常のチラーが5〜10℃程度の冷水をつくるのに対し、ブラインチラーは0℃以下の低温が必要な食品の冷凍・冷蔵、化学プロセスの冷却などで使われます。「ブラインチラー」は液体の名前ではなく、装置の名前という点に注意しましょう。
2. まとめ
- チラーは冷却ユニットの総称
- ブラインは凍結点が水よりも低い冷媒
- ブラインを冷やして循環させるチラーをブラインチラーと呼ぶ
チラーもブラインもどちらも冷却用途なのでややこしいですが、概念が違うものになります。
混同しないように注意しましょう。




