フィードバック制御とフィードフォワード制御の違いって分かりやすく説明できますか?
フィードバック制御とフィードフォワード制御は名前が似ていますが全然違います。
今回はフィードバック制御とフィードフォワード制御は何が違うのか解説してみたいと思います。
1. フィードバック制御とフィードフォワード制御の違い
1-1. フィードバック制御
「フィードバック」とは、「与えたもの(Feed)」が「返ってくる(Back)」という意味で、何かをしたことに対する評価が返ってくるという事を指します。
つまり、フィードバック制御とは、設定した値に対して、測定した値との差を計算し、それを埋めようとする制御のことを言います。
他のページでチャーハンを作る時の例がわかりやすかったのでそれを引用させてもらうと、フィードバック制御でチャーハンを作る場合は次のような制御が行われます。
目標:おいしいチャーハンをつくる
- 味付けされていないチャーハンをまず食べる
- 味が薄いとわかる
- 塩コショウを加える
- チャーハンを食べる
- 少し辛いとわかる
- ごはんを少し加える
- チャーハンを食べる
これを繰り返すことで、理想のチャーハンに近づけていきます。
これがフィードバック制御です。
測定した値(味)と目標値(理想の味)との差を取りながらそれを埋めるような信号(塩コショウ、ごはん)を出す動作を繰り返します。
1-2. フィードフォワード制御
一方、フィードフォワードとは、「与えたもの(Feed)」に対して「先に行く(Forward)」という意味です。
フィードフォワード制御とは、与えられた値に対してあらかじめ出力値が決まっていてそれを入力する制御です。
こちらもわかりやすくフィードフォワード制御でチャーハンを作る例をあげてみます。
目標:おいしいチャーハンを作る
- おいしいチャーハンは塩コショウ2振りというマニュアルがある
- 塩コショウ2振りする
- チャーハンを食べる
- 少し味が薄いとわかる
- 塩コショウを加える
- 少し辛いとわかる
- ご飯を少し加える
- チャーハンを食べる
この動作を繰り返します。厳密には2番までがフィードフォワード制御で、3~8はフィードバック制御です。
つまり、フィードフォワード制御というのはフィードバック制御と組み合わせることで目標値に近づけることができます。
設定した値(おいしいチャーハン)に対してあらかじめデータベース(塩コショウ2振り)が入力されていて、微調整(塩コショウ、ごはん)をフィードバック制御で行うという制御です。
フィードフォワード制御とフィードバック制御を組み合わせるメリットは、フィードフォワード制御を組み込むと、フィードバック制御のみの場合と比べて、設定した値に対して最初から出力値が決まっている分、目標値に到達する時間が短くなるということです。
2. まとめ
フィードバック制御とフィードフォワード制御は名前が似ている分間違えやすいですが、上の例を参考にして間違えないようにしましょう。