燃料を燃焼させて、水に熱を伝え、温水を作る装置に温水ボイラーや給湯器があります。温水ボイラーと給湯器は用途が同じなので、何が違うのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな疑問を解消するため、温水ボイラーと給湯器の違いについて解説してみたいと思います。
温水ボイラーとは
温水ボイラーとは、燃料を燃焼させて温水を作る装置です。
ボイラーの定義は「燃料を燃焼させる燃焼室と熱を伝える熱交換器がある装置」ということになるので、温水ボイラーは燃料を燃焼室で燃焼させて熱交換器で温水を作り出す装置ということになります。
温水ボイラーには、内部にタンクを持たない貫流式温水ボイラーやタンクにお湯を貯める貯湯式温水ボイラーなどがあります。
温水のほかにも、最も一般的な蒸気ボイラー、熱媒ボイラーなど熱を伝える対象が変わることによってボイラーの名前が変わります。
見た目は、蒸気ボイラーと同様で、出てくるものが蒸気ではなく温水というイメージです。
給湯器とは
給湯器とは、水をお湯に変えて供給する装置です。
熱源によってガス給湯器、石油給湯器、ヒートポンプ給湯器、電気給湯器など呼び方が変わります。
給湯器にも温水ボイラー同様に、タンクを持つタイプと持たないタイプがあります。給湯器の場合は、各家庭に設置してあるものも多いのでなじみ深い機器といえます。
温水ボイラーと給湯器の違い
温水ボイラーと給湯器の違いについて色々調べましたが、明確な違いは発見できませんでした。給湯器の定義が非常に広いため、温水ボイラーと給湯器は呼び方が被る場合があるようです。
ただし、一般的な理解として次のような違いがあります。
温水ボイラー
- サイズ:大型
- 熱源:石油、ガス
- 用途:工場、商業施設、ビル等の全体給湯など
- 温度:最大100℃以上も可
給湯器
- サイズ:小型~中型
- 熱源:石油、ガス、電気、ヒートポンプ、蒸気など
- 用途:家庭~工場など幅広く
- 温度:100℃以下が一般的
温水ボイラーを使用する場合は、蒸気ボイラーと同様に燃料配管を引く必要がありますが、給湯器の場合は、蒸気などの熱媒を利用すれば燃料配管を引かずに給湯を行うこともできます。
熱源が石油、ガスの場合はサイズによって温水ボイラと呼んだり給湯器と呼んだりすることがあるようです。
まとめ
- 温水ボイラーは燃料を燃焼させて温水を作る装置。
- 給湯器は水をお湯に変えて供給する装置。
- 明確な使い分けは分からなかったが、サイズ、熱源、用途によって呼び方が変わる。
温水ボイラーと給湯器の違いについてでした。また、明確な違いが分かれば追記していきたいと思います。
その他ボイラーに関する記事はこちらになります。
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