流量計

【流量計】瞬時流量と積算流量の違い、使い分けは?

流量計には様々な型式がありますが、その中でも大きく分けて瞬時流量を示すものと積算流量を示すものの2通りがあります。

この記事では流量計の瞬時流量と積算流量の違いについて解説します。

瞬時流量とは

瞬時流量とはその瞬間に流れている流体の量を表す指標で単位はkg/h、ton/h、L/hなどで表されます。流量計からの信号の種類は4-20mAなどの電流信号とする場合が多いです。

主に工場やプラントで流量を監視したり、制御する場合は瞬時流量が用いられることがほとんどです。制御盤と接続する場合はセンサー電源を共用させた2本の信号線で接続する2線式か電源線と信号線を分けて4本で接続する4線式のどちらかを用いるのが一般的です。

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積算流量とは

一方で積算流量とは、ある一定の期間に流れた流体の総量のことを言い、単位はkg、ton、Lなどで表されます。

流量計からの信号は一定の流量ごとに電流が変わる電流パルスを利用する場合が多いです。この場合、流量計側でどれだけの量が流れたらパルスを1つ発生させるという設定を行います。

例えば100kg流れたら1パルスを発生するという設定にすれば、1000kg流れた時点で10回電流パルスを送り、受け手側はそのパルスをカウントすることで積算流量を表示させることが出来ます。

積算流量は空気や水、蒸気などのユーティリティを日量どれだけ使ったかを知りたい場合などに利用します。工場に供給した絶対量を知りたい場合や、単位当たりの生産量に対してどの程度の費用が掛かっているのかを表す原単位などを算出するのに便利です。

積算流量をパルスで測定する場合は、制御盤との接続は電源線と信号線を分けて4線式を利用するのが一般的です。

 

瞬時流量と積算流量の使い分け

瞬時流量と積算流量では管理する目的が変わります。

  • 瞬時流量:流量を制御、監視したい時
  • 積算流量:一定期間で流れた流量を管理したい時

例えば、1ヵ月の間に家庭でどれだけの水を利用したかを示す水道メーターは積算流量を示し、工場などで機器の稼働状況を監視するために利用するのは瞬時流量というイメージです。

流量計の型式ごとに、瞬時と積算両方を表示できる高性能なものから、どちらかだけを示す簡易なものまで様々です。

なお、瞬時流量から積算流量に変換したい場合はDCSやPLCなどで時間ごとに区切って積分させる必要があります。

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まとめ

  • 瞬時流量はその時に流れている流体の量を示す。
  • 積算流量は一定期間の間に流れた流体の総量を示す。

どちらも流量を表す指標ですが、管理する目的が全く異なるので間違えないように注意しましょう。

流量計

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エコおじい

プラントエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。現在、5つのブログを運営中。毎月収益レポートを公開しています。是非、Twitterのフォローお願いします。



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