配管

【配管】配管接続の区別は?ねじ込み、フランジ、溶接の違い・使い分け

配管設計の際に、接続はどれを選べばいいのか迷うことはないでしょうか?

実は、配管接続をどの方式で行うかによって施工しやすさ、コスト、メンテナンス性に大きく影響が出てきてしまいます。

今回は、それぞれの違いが分からないという方向けに、ねじ込み・フランジ・溶接の用途や使い分けについて解説したいと思います。

ねじ込み接続とは

ねじ込み接続は配管末端におねじ、もしくはめねじの切り込みのあるものを使用し、片方を回して接続する方式です。

めねじ側はチーズやエルボという配管継手が使われることが多く、配管を直線方向につなげる場合は、ユニオンと呼ばれる2つの継ぎ手と1つナットが一緒になった部品を使います。漏れ防止のために、シールテープなどを巻いて、ねじ間の隙間をなくします。

ねじ込み式の場合、パイプレンチ等で配管ごと回して接続するため、現場での作業が楽ですが、大口径でも150A(6B)程度までに限られます。

ねじの切り方にはテーパーとストレートがあり、サイズが同じでも互換性はないため注意が必要です。

配管ではありませんが、以前の記事でねじの規格について解説しているので、こちらも参考にご覧ください。

【配管】ねじの規格、Rc(PT)とNPTの違いは?

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フランジ接続とは

フランジ(flange)とは薄い円筒形の部品のことで、英語では帽子のつばの意味もあります。

配管においてはフランジの面を合わせて、パッキンを介してボルトで締め付けることで、密閉状態を作り出します。

簡単に説明すると、高圧用になるほど、フランジの厚みが増します。またフラットフェース(FF)とレイズフェース(RF)という、形の違いもあります。一般に、RFが高圧向けです。

フランジの規格について以前の記事でも取り上げていますので、こちらもご覧ください。

【配管】フランジ規格、ASME?JPI?違いって何?

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溶接とは

配管の先端同士を溶接してつなげます。溶かして隙間をなくすので、パッキン等は使用しません。突合せ式と差し込み式があります。

絶対に漏れの許されない、取り外しを前提としていない施工に用いられます。

3つの使い分けは?

それぞれ特徴を踏まえて解説したいと思います。

まずねじ込み式ですが、現場で取り外しができることが最大の利点です。配管の取り回しを変更する可能性がある場合や、一時的に施工する場合によく使われます。継手の単価も安いので、安価な方法でもあります。

比較的低圧で用いられることが多く、JISの基準では水は2.5MPa以下、蒸気・ガス・空気では1MPaとされていますが、高圧対応のねじ込み継手もあります。漏れが生じた場合、一度外して再度締め直す必要があります。

前述のように、サイズが最大でも150Aほどとなります。

次にフランジ式ですが、構造上ボルトを外してスライドさせれば外せるため、現場での取り外しが容易です。交換や清掃を頻繁に行う必要がある場面に向いています。

漏れが発生した場合でも、パッキンが破損・腐食していなければ増し締めすることで解決できます。配管にフランジがつく分、重たくなり高価になりますが、フランジの構造や厚さを変更することで、高圧にも対応できるという利点もあります。

最後に溶接式は、施工した配管がスペースを取らないこと、高圧にも対応可能なことが挙げられます。施工後に漏れが見つかった場合は、中の流体を抜いた後に再度溶接することで漏れをなくすことが可能です。

一方で、取り外しや交換のためには配管を切断する必要があること、火器使用不可の現場では使えないというデメリットもあります。

まとめ

  • ねじ込み式は安価でコンパクト
  • フランジ式は交換が容易で高圧にも対応
  • 溶接式はコンパクトで高圧にも対応

筆者の経験上は、メンテナンス性を重視し、取り外しや交換がしやすい方式、配管取り回しを採用し、スペースの確保をしておくのが良いかと思います。

イニシャルコストを意識しすぎると、メンテナンス性が悪くなり修繕コストが高くなる場合があるので注意が必要です。

配管

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エコおじい

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