配管

【配管】ストレーナの選び方は?メッシュ数と使い分けについて

更新日:

配管中の異物(鉄配管から出るサビや流体に含まれていたゴミなど)を分離するために使われるストレーナ。

現場では水、空気、ガス、蒸気など様々なユーティリティに対して使用されているのを見かけるかと思います。

語源は「〜を濾す」という意味のstrainから来ています。Y型、U型、W型など構造により呼び名が変わります。

交換の際は「今までと同じものでいいか」となりがちですが、新設配管ではどのタイプが良いか分からないという方も多いかと思います。

そこで今回はストレーナ選びで重要なメッシュ数について解説したいと思います。

ストレーナのメッシュ数とは

ストレーナを選ぼうとするときに必ず出てくる用語が「メッシュ数」です。

ゴミを実際に取り除く部分をスクリーン(ふるいの意)と呼び、そのスクリーンの目の細かさのことをメッシュと言います。

メッシュは単位として使われ、金網25.4mm(1インチ)あたりいくつの格子が入っているかを表します。下図は10メッシュを表します。

 

メッシュ数が多ければ多いほど目が細かくなるため、よりゴミを除去できますが、目詰まりが生じ清掃頻度が多くなってしまうので、用途に応じて選定する必要があります。

また、メッシュ自体はストレーナ内部のフィルターの目を指しますが、その外側に補強用途で「外網」と呼ばれるパンチ穴の開けられたステンレス板が一体となっています(メッシュなしでステンレス板のみのタイプもあります)。

ストレーナのメッシュ数の使い分け

国土交通省が公開している「公共建築工事標準書(機械設備工事編)」には、

  • 水用においては40メッシュ以上(電磁弁の手前は80メッシュ以上)
  • 蒸気用は80メッシュ以上

という記載があります。この値を基準値としながら、製品に求められるクリーン度合いが高かったり、配管中に含まれる異物が多かったりする場合には、より細かいメッシュのストレーナを選定する必要があります。

出典:国土交通省 公共建築工事標準書(機械設備工事編)

ストレーナのメッシュ数と圧力損失

ストレーナは設置すると必ず、数k〜数十kPa圧力損失を生じます。

流体圧力が小さい場合や、配管径が小さい場合には圧損の影響が大きくなるため、取り付け前に検討しておく必要があります。

しかし、ストレーナの圧力損失は、ストレーナの構造、流体の粘度などに左右されるため厳密に計算するのは困難です。

またメーカーによると、メッシュの空間率(流路のうち金網分を除いた流体が流れる面積、メッシュサイズによって30〜70%程度)よりも、ストレーナそのものの形状からくる圧力損失が主なようです。

ただし粘度が高い物質の場合は影響を受けます。

そのため、各メーカーのカタログに記載されている「圧力損失表」を見ながら、型式・流量から圧力損失を概算する、というのが現実的な試算方法となるでしょう。

メッシュサイズによって補正係数(0.95〜1.1)を掛けることもあります。

圧力損失の影響が無視できない場合には、減圧弁の設定圧力を上げる、配管サイズを上げる、ストレーナを二股にするなどの工夫が必要です。

参考:株式会社キッツ カタログ18ページ「ストレーナの圧力損失」

まとめ

  • ストレーナのメッシュ数は目の細かさを表し、大きいほど細かい
  • メッシュ数には基準があるが、決められた値はない
  • 流体によっては圧力損失の考慮が必要な場合がある

既設品の交換時には前後配管の材質にも注意してください。

【配管】ステンレスと鉄を接続すると錆びる?異種金属接触腐食とは?

鉄配管にステンレスの機器を接続すると錆びるというのを聞いたことはないでしょうか? 最近では錆び対策と ...

続きを見る

またスクリーンを取り出すプラグ部分にバルブを取り付けることで、開けるだけで簡単にスクリーン清掃ができるようになります。高い清掃頻度が求められる箇所にオススメです。

メンテナンスも考えたストレーナの取り付けを検討しましょう。

2020/7/26

【配管】伸縮継手とフレキシブルチューブの違い、使い分けは?

配管の設計を行う際、配管膨張について検討するかと思います。 フレキシブルチューブと伸縮継手って似た用途だけどどう使い分けるの?という疑問をお持ちの方も多いと思いますので、今回は伸縮継手とフレキシブルチューブの使い分けについて解説してきたいと思います。 目次フレキシブルチューブとは伸縮継手とは伸縮継手とフレキシブルチューブの使い分けは?まとめ フレキシブルチューブとは フレキシブルチューブとは、その名の通り柔軟性のある配管のことで、各種のステンレスで製作されているものが多いです。 配管部分はベローズ(蛇腹) ...

ReadMore

2020/6/29

【配管】ねじの規格、Rc(PT)とNPTの違いは?

プロセスやユーティリティ用の配管部材を選ぶ際、ねじの規格を目にしますよね。 職種によってはあまり気にしてこなかった方もいるかと思いますので、今回は改めて、配管に用いられるテーパねじの2種類の規格について解説します。 目次Rc(PT)とはNPTとはRc(PT)とNPTの違いはまとめ Rc(PT)とは Rc(PT)とは、管用(くだよう)テーパねじと呼ばれる日本で使用される製品によく用いられているISO規格です。 テーパ(taper)とは、先細りになる・徐々に減るという意味で、足元に向かって細くなるシルエットの ...

ReadMore

2020/6/29

【配管】レデューサーの種類・使い分けは?

今回はどんな現場にも用いられている、配管用レデューサーについてです。 シンプルな構造ですが、選定時の注意点がありますので、詳しく解説します。 目次レデューサーとはレデューサーの種類・使い分けレデューサーの注意点まとめ レデューサーとは レデューサーとは、英語のreduceが由来の言葉で、異なる呼び径の配管同士を接続するためのものです。産業分野だと、金属配管や塩ビ配管、ダクト用、電線管のレデューサーも見かけるかと思います。 配管用にレデューサーを用いる場合には、機能やスペースなどを考慮して選定する必要があり ...

ReadMore

2020/5/16

【配管】配管図面、P&IDとPFDって結局何が違うの?

配管の工程図の話になると必ず出てくる言葉にPIDがあります。P&IDとも呼ばれますが、工場内の配管図を表すものです。 一方でPFDという図面もあります。P&IDとPFDの目的と、記載内容の違いについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 チャンネル登録はこちら 目次P&IDとはPFDとはまとめ P&IDとは 正式名称はPiping and Instrumentation flow Diagramと言い、配管計装図と ...

ReadMore

2020/8/2

【熱利用設備】今さら聞けない!プロセスとユーティリティって何を指す言葉?

エンジニアリング業界にいると必ず聞く言葉に、「プロセス」「ユーティリティ」があります。 初めて聞く人は、聞き慣れないカタカナ語に戸惑いますよね。今回はこのプロセスとユーティリティの違いについて、わかりやすく説明していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 チャンネル登録はこちら 目次プロセスとはユーティリティとはなぜ使い分けるの?まとめ プロセスとは 日本語でも浸透しているプロセスという言葉ですが、エンジニアリング業界では製品の製造過程のことを指します。 ...

ReadMore



工業技術の資格を取るなら!通信講座の『SAT』

最短で資格を取得するためには、いかに効率よく学習するかが重要です。工業技術系の資格取得を目指すならコストパフォーマンスの高いSATの通信講座がおすすめです。 全ての講座一覧はコチラ

シンプルで分かりやすいテキスト『エネルギー管理士熱分野』

現場技術系専門の通信講座です。イラストを多用したシンプルで分かりやすいテキストと動画がセットになっています。

価格もお手頃で、特に熱力学などを学んだことのない初学者におすすめの通信講座です。

エネルギー管理士以外にも電験や衛生管理者など25の資格の通信講座を展開しています。

100時間の講義動画付き『第三種電気主任技術者講座』

電気の基礎を本質的なところから徹底的に解説してもらえます。分厚いテキストを開かなくても見るだけで勉強になるのでモチベーションの維持がしやすいです。

特に電気に苦手意識があるという方におすすめです。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

エコおじい

プラントエンジニアです。2017年から工業技術に関する情報をまとめて発信しています。最近、Youtubeも始めました。応援していただけるという方は更新情報などを発信するので、Twitterのフォローお願いします。

-配管

Copyright© エネ管.com , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.