業務

【業務】図面の承認返却とは何か?返却すべき期限は?

プラント業界で発注側が受注側に機器を発注する場合には、多くの場合で図面の承認返却が必要です。

「図面の承認返却」は業界では当たり前のように飛び交う用語ですが、新たに業界に入られた方にとっては馴染みのない言葉かもしれません。この記事では図面の承認返却とは何かについて解説します。

図面の承認返却とは

図面の承認返却とは、受注側から発注側へ発行された仕様書や図面に対し「記載の内容で問題ない」ということを承認する目的で書類を返却することを言います。

購買仕様書の発行から発注側、受注側との書類のやり取りを図に表すと次のようになります。

発注側は購買仕様書を発行すると受注側はその使用に合った見積仕様書を発行します。発注側はそれに対し価格交渉や仕様に関する修正事項を記載した書類を送付し、お互いが合意に至るまでこの作業を繰り返します。

次に価格の合意が得られると発注側は注文書を発行し、受注側は更に詳細な納入品の図面を作成します。発注側はそれを受け取り、更に細かい仕様の合意が得られるまで書類のやり取りがなされます。

それらが完了すると発注側は図面に承認印を押し、承認返却を行うことで受注側は初めて製品の製作を開始することが出来ます。つまり、発注側と受注側の仕様に関する書類のやり取りの中で最後に行うのが図面の承認返却ということになります。

【業務】購買仕様書とは何か?目的や書く時の注意点について

続きを見る

【業務】デビエーションリストって何?作成する目的は?

続きを見る

承認返却の注意点

承認返却において発注側、受注側が双方に注意しておくべきことは承認返却をいつ完了させるかという期限です。

原則的に受注側は承認返却が発行されない限り製作を開始できないので、承認返却が期限通りに行われないと最悪の場合、納期遅れが発生します。

納期遅れが発生すると発注側は組付け工事を工程通りに実施できなくなり、全体工程に影響が出るので絶対に避ける必要があります。

このような理由から実際の書類のやり取りではお互いに完全な合意が得られなくても「条件付きの承認返却」と言った、特定の条件を付与することでの妥協点を提示することで製作を開始させる場合もあります。

この辺りは会社通しでの取り決めになるので、都度都度状況に応じて処理されることが多いです。

まとめ

  • 図面の承認返却は発注側が受注側に制作を許可(承認)するための図面。
  • 発注側、受注側双方にとって承認返却をいつまでに行うかが最も重要。
  • 双方に合意が出来ない場合は、条件付きの承認などが行われる場合もある。

プラント業界や製造業では当たり前とされている商習慣ですが、新たにその業界に入ってきた方にとっては独特に感じるかもしれません。

ただ、特注品が多い業界では一般的な流れなので、是非理解しておきましょう。

業務

2023/10/21

【業務】計画図と製作図の違い、使い分けは?

プラント設計の際に作成する図面に計画図と製作図があります。どちらも設計者にとっては重要な図面ですが、それぞれに目的が違います。 この記事では、プラント設計における計画図と製作図の違いについて解説します。 計画図とは 計画図とは、設計の初期段階で作成する図面で全体の構想や概要を伝えるために作成する図面です。 例えば、配置計画図の場合、図面には次のような情報が記載されます。 主要な機器の中心の距離 機器の脚位置 各機器のメンテナンススペース 主要配管の取り回し 取り合い形状 車両動線、車両軌跡、人の動線 各機 ...

ReadMore

業務

2023/6/13

【業務】製缶品とは何か、プラントの中での役割は?

プラントを構成する重要な構造体の1つに製缶品があります。 この記事では製缶品とは何か、役割や手配の手順について解説します。 製缶品とは 製缶品とは、鉄やステンレスなどの金属を加工することで作られた容器や架台などの事を言います。 プラントは主に建築業者が作る建屋や空調設備、メーカーが作る機械、それらを繋ぐ配管や電線によって構成されますが、これらでカバーできない架台や簡易なタンクなどは特注仕様の製缶品によって補われます。 例えば、コンベヤなどの機器を据え付ける場合、コンベヤと最低限のメンテナンス歩廊はメーカー ...

ReadMore

業務

2023/6/18

【業務】配管系統図とは何か、その役割は?

プラントの設計が作成する図面の1つに配管系統図があります。 配管系統図と一言で言ってもプラントオーナーとプラントエンジでは役割が違いますが、今回はプラントエンジからみた配管系統図の役割について解説します。 配管系統図とは 配管系統図は機器やバルブの接続が分かる図面でP&ID(Piping & Instrument Diagram)とも呼ばれます。 配管系統図には主に次のような情報が盛り込まれています。 配管材質、サイズ、厚み 保温の種類、厚み バルブや継ぎ手の種類 取合の形状 設置場所(屋内外) 計装機器 ...

ReadMore

業務

2023/2/27

【業務】納入仕様書、納入品図とは何か?目的や注意点について

メーカーに機器を発注した後、提出される重要書類の1つとして納入仕様書があります。 この記事では、納入仕様書とは何かについて解説します。 納入仕様書とは 納入仕様書とは発注契約後に受注側から提出される、実際に納入される機器の仕様や図面を示す資料で、図面は納入品図と呼ばれるのが一般的です。 購買仕様書の発行から機器製作開始までの全体の流れを図に表すと次のようになります。 プラントの設計者は、計算により必要な性能を満たすための機器仕様を記載した購買仕様書を発行、それに対しメーカーは自社の設計基準により選定した見 ...

ReadMore

業務

2023/2/24

【業務】見積仕様書とは何か?目的や注意点について

メーカーに機器の選定を依頼した後、提出される書類の1つとして見積仕様書があります。 この記事では、見積仕様書とは何かについて解説します。 見積仕様書とは 見積仕様書とはプラントメーカーの発行する購買仕様書に対して、メーカー側が選定した機器の仕様を表す資料です。主に金額の書かれた見積書と合わせて提出されるのが一般的です。 購買仕様書の発行から機器製作開始までの全体の流れを図に表すと次のようになります。 プラントメーカーの設計がプラントの要求性能を満たすために必要な機器の仕様を購買仕様書に記載して、メーカーは ...

ReadMore







  • この記事を書いた人

エコおじい

プラントエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。現在、5つのブログを運営中。毎月収益レポートを公開しています。是非、Twitterのフォローお願いします。



技術系資格取得を目指す方必見!おすすめ通信講座

最短で資格を取得するためには、いかに効率よく学習するかが重要です。モチベーションを維持しながら最短で資格取得を目指すなら通信講座を利用するのもおすすめです。

超シンプルで分かりやすいSAT『エネルギー管理士』

現場技術系専門の通信講座です。イラストを多用したシンプルで分かりやすいテキストと動画がセットになっています。

価格もお手頃で、特に熱力学などを学んだことのない初学者におすすめの通信講座です。

エネルギー管理士以外にも電験や衛生管理者など25の資格の通信講座を展開しています。

最短で電験取得を目指すならSAT『第三種電気主任技術者講座』

イメージしにくい交流回路についても多様なイラストと解説動画で詳しく解説してくれます。独学ではなかなか勉強が進まないという方に特におすすめの講座です。電気について詳しく学べるので実務で電気を使うという方には最適な教材です。※無料サンプルあります!

技術系資格の最高峰SAT『技術士合格講座』

論文添削やZOOMマンツーマン指導が付いており、面接対策もWeb上で行うことが出来ます。また、テキストは毎年改定されているので常に最新の教材で勉強することが出来ます。

-業務

© 2023 エネ管.com Powered by AFFINGER5