機器

バルブ

【バルブ】ボールバルブとグローブバルブの使い分けについて

物体の流れを止めるバルブには様々な種類があります。どのバルブも「流れを止める」という目的は同じですが、場合によってどのバルブを選択すればいいか迷うことってありませんか? 今回は、そんなバルブの中でも代表的なボールバルブとグローブバルブの使い分けについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもご覧ください。 ボールバルブとグローブバルブ ボールバルブとグローブバルブの特徴を比較すると以下のような違いがあります。   ボールバルブ グローブバルブ 全開、 ...

配管

【配管】放熱量を簡単に計算する方法。保温の効果はどれくらい?

配管や熱交換器に保温をすべきか検討するのに、現在の放熱量を簡単に計算したいときってありませんか? インターネットで検索すると、放射率などの難しい計算が出てきますが実際にはそこまで精緻な値っていりませんよね。ということで今回は、簡単な条件から放熱量の概算を出す方法や保温の効果について書いていきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 放熱とは? 放熱とは、熱エネルギーを周りに拡散していくことをいいます。 熱エネルギーは、常に温度の高いところから ...

安全弁

【安全弁】安全弁の正しい設定圧力は?

圧力の高い流体を使用する場合には、機器や配管に安全弁を設置します。 この時、安全弁の設定圧力をどう決めればいいか分からないことってありませんか? この記事では、安全弁の設定圧力を決める基準とどんな時に設置するかを記載しています。 1. 安全弁とは? 安全弁は逃し弁とも呼ばれ、内部の圧力が異常に上昇した場合に開弁させ、圧力を降下させる機器です。 全量式、揚程式、レバー付きやレバーなしなど様々な種類がありますが、基本的な役割はすべて同じです。 2. 安全弁の設定圧力の基準 安全弁は、ある一定以上になると開弁す ...

ボイラー

【ボイラー】燃料を重油からガス炊きに更新するメリット

最近、ボイラーの燃料で重油を使用しているところが減り、都市ガスやLPガスなどを使用する工場が増えてきました。 このような燃料転換がなぜ進むのか、今回はボイラーを重油からガス炊きに変更するメリットについて書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ガス炊きボイラーとは? ボイラーは、燃料を燃焼させて水を蒸気に変化させる機器ですが、この燃料に重油を使用する場合は重油炊きボイラー、LPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)などのガスを使用 ...

タービン

【タービン】タービンの仕事の求め方について

ランキンサイクルでタービンの仕事を求めるためには、タービン入口と出口の蒸気のエンタルピー差(熱落差)が必要になります。 今回は、タービン出口の蒸気の乾き度の求め方、エンタルピーの求め方、仕事の求め方について解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. タービンの仕事の求め方 ランキンサイクルでタービンの仕事を求めるためには次の4つのステップが必要です。 タービン出口の蒸気の乾き度を求める タービン出口の蒸気の比エンタルピーを求める タービン ...

ボイラー

【ボイラー】ボイラー効率って何?100%を超えるのはなぜ?

ボイラー効率とは、燃料の持つエネルギーの何%が蒸気に変換されたかという指標です。 ボイラー効率を計算する方法としては2つの方法があります。 入出熱法 熱損失法 どちらも計算すると当然同じ結果になるのですが、考え方が違います。 1. ボイラー効率とは ボイラーは、燃料などの熱で水を蒸気に変換するための機器ですが、入ってきた熱量をすべて蒸気に変えられるわけではありません。 当然、排ガスや定期的に行うブローなどにより、熱の一部は外に捨てられてしまいます。 今回は、わかりやすくするためにブローは無視して、排ガスの ...

計測機器

【温度センサー】温度計の種類、測定原理、誤差を比較してみた

工場などで配管などによく取り付けられている温度計や温度センサー。 普段あまり気にしませんが、温度計や温度センサーが示している値って本当に正しいか疑問に感じることはありませんか? 今回は、よく見る温度計や温度センサーの測定原理や誤差について種類別に比較してみたいと思います。 1. 温度とは? 温度とは、物質の熱さ冷たさを示す指標です。一般的には、接触により熱が流出する側の温度が高く、熱が流入する側の温度が低いように定められます。 工業的には、標準大気圧のもとで水が凍る温度0℃と、水が沸騰する温度100℃との ...

計測機器

【圧力センサー】圧力センサーの測定原理とは?

水、油、蒸気、ガスなど装置内、配管内の圧力を制御したい時に使用するのが圧力センサーです。 今回は圧力センサーの測定原理について書いてみたいと思います。 センサーを使用する場合は、アナログで測定したものを最終的には電気信号に変換して調節計で制御する必要があります。圧力センサーも圧力というアナログな値を、電気信号に変換するという機構になっています。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 圧力センサーの原理とは 圧力センサーは大きく分けると、電子式と機械式があり ...

ボイラー

【ボイラー】排ガスの熱回収をするときに考慮するべき酸露点とは?

ボイラーやガスエンジン、ガスタービンなどから発生する排ガスは多くの熱エネルギーを含んでおり、それらの回収を検討することは省エネルギーを実施していくうえで非常に重要です。 排ガスの熱回収として、ボイラー給水を予熱するエコノマイザ(節炭器)や燃焼用の空気を温める空気予熱器などを設置しますが、この時検討しなければいけない重要項目として、排ガスの「酸露点」というものがあります。 今回は、排ガスの熱回収を検討する際に重要な「酸露点」やその対策について解説してみたいと思います。 1. 酸露点とは? 酸露点とは排ガス中 ...

冷凍機

【冷凍機】吸収式冷凍機のCOPはどうやって計算するの?

冷凍機やヒートポンプの能力を表す指標に成績係数COPという考え方があります。 COPは一般的に熱量を仕事で割った値で表されます。 $$COP=\frac{Q}{W}$$ Q:熱量 W:仕事 これが加熱用途であれば加熱できる熱量、冷却用とであれば冷却できる熱量が分子に来ます。 ヒートポンプでは供給電力に対して、空気から熱を奪う分だけ多く加熱できるのでCOPは3を超えるようなものもあります。 ターボ式冷凍機の場合も同様に、COPが大きくなるのはわかります。 ここで一つ疑問に思ったのです。   吸収式 ...

ボイラー

【ボイラー】プライミングとフォーミングの違い

ボイラーからボイラー水が持ち出されることをキャリーオーバーといいます。 キャリーオーバーには発生する要因によってプライミングとフォーミングという2つ分けることができます。 この2つの現象は似ているようで発生要因が全然違います。今回はプライミングとフォーミングについて、発生要因やその対策を解説してみたいと思います。 1. プライミングとフォーミングの違い 1-1. プライミング プライミングはボイラ負荷変動、ドラム水位の上昇によってボイラー水と蒸気が気液分離されないまま送り出される現象 のことです。 これは ...

配管

【膨張タンク】設置が必要な理由と選定方法について

空調機や温水機などで温水を循環させる場合には、循環ラインに膨張タンクを設置する必要があります。では、この膨張タンクは一体何のために設置するのでしょうか? 今回は、「膨張タンク」を設置する理由や選定方法などについて書いていきたいと思います。 膨張タンクの動きがより分かりやすいようにアニメーションを作成しました。まずはこちらをご覧ください。 音声で解説する動画もあるのでこちらもどうぞ。 1. 膨張タンクとは? 膨張タンクを設置する理由は1つ「温水の圧力上昇を抑えるため」です。水は物性上、温度が変化すると比体積 ...

熱交換器

【熱交換器】メーカーが温水器に水道法を適用させる理由

温水器などのカタログを見ていると、「水道法に適用してます。」みたいな文言を見ることってありませんか? しかし、ユーザーからしてみれば水道法に適用していると、どんなメリットがあるのかはよく分からないと思います。 今回は、水道法に適用されるとどうなるのか、ユーザーにとってどんなメリットがあるのか解説してみたいと思います。 1. 水道法とは? 水道法は厚生労働省が定める日本の法律です。以下引用したものです。 <所管府省:厚生労働省> 水道の布設及び管理を適正かつ合理的ならしめるとともに、水道を計画的に整備し、及 ...

計測機器

【圧力計】連成計って何?圧力計との違い、使い分けについて

配管や機器内の圧力を機械的に測定する計測器には圧力計、連成計、真空計という3つの種類があります。この3つはそれぞれ圧力を測定できる範囲が違います。 今回は、日頃感じる小さな疑問、連成計とは何か、圧力計や真空計との違いや使い分けについて解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 連成計とは 連成計とは大気圧と真空域の両方を測定することが出来る現場指示型の計器です。 上の写真では大気圧を0として赤い表記が真空域、黒い表記が正圧域(大気圧以上)を示しています。 ...

安全弁

【安全弁】揚程式と全量式の違いや使い分けについて

安全弁には、揚程式と全量式という2種類があります。 両方とも設定圧力よりも高くなると作動して、機器や配管の内部圧力が過剰に上昇するのを防ぐという役割は同じです。揚程式と全量式の違いは少しずつ放出するか、一気に放出するかというものです。 この記事では安全弁の揚程式と全量式の違い、使い分けについて解説します。 揚程式と全量式の違い 安全弁の揚程式と全量式の定義はそれぞれJISで定められています。 (出典:株式会社ベン安全弁編) 揚程式 安全弁のリフトが弁座口の径の1/40以上1/4未満で、弁体が開いた時の流路 ...

圧力容器

【圧力容器】第一種と第二種はどう違う?圧力容器の区分について

熱交換器やタンクなどを設計する際に「圧力容器」に該当するかどうかは、メンテナンスなども含めて重要です。 同じ「圧力容器」でも第1種と第2種で規制が変わるなど、いくつか細かく区分けされています。今回は、そんな圧力容器の区分について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 圧力容器とは? 圧力容器は「大気圧と異なる一定の圧力で気体や液体を貯留するように設計された容器」のことです。ガスボンベや蒸気ボイラー、コンプレッサーの出口に設置される ...

ボイラー

【ボイラー】空気比って何?計算や管理・制御方法について

ボイラーや焼却炉などで燃料を燃焼させるためには酸素が必要です。 この酸素を理論値に対し、何倍程度の割合で入れるかを表す指標に空気比というものがあります。今回は空気比とは何かについて解説したいと思います。 空気比とは 空気比は燃料を燃焼させるのに必要な理論空気量に対し、実際に供給する空気の割合のことで式で表すと次のようになります。 $$空気比=\frac{供給空気量}{理論空気量}$$ $$m=\frac{1}{21-O_2}×21$$ m:空気比、O2:排ガス中の酸素濃度[%] 理論上、空気比1で運転でき ...

タービン

【タービン】タービン効率の考え方、熱落差ってなに?

タービンについて勉強していると「熱落差」という聞きなれない言葉が出てきます。 「熱落差」は、タービンの入口エンタルピーと出口エンタルピーの差のことを言っているんですが感覚的に理解しにくいという方も多いのではないでしょうか? 今回は、タービンの熱落差について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. タービンとは? タービンは、水や蒸気、ガスなどの力を使って動力を得る回転機の総称です。 駆動となる気体が蒸気であれば「蒸気タービン」、ガス ...

計測機器

【圧力計】原理に秘密あり!なぜマノメーターで圧力が分かるのか?

接続した2点の圧力差を測定する装置にマノメーターというものがあります。 実際に現場で使われているマノメーターはデジタル式のものが多いですが、エネルギー管理士などの資格試験ではU字管マノメーターの問題も出題されるので、原理はしっかり理解しておきましょう。 この記事では、マノメーターで圧力差を測定する原理や、種類、用途について解説していきます。 1. マノメーターとは? マノメーターは圧力計の一つで、気体や液体の圧力を測定する装置です。測定域としては、ダクトやクリーンルームなど大気圧付近の圧力測定に使用される ...

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