配管を選ぶときに、外径以外でSch.40とかSch.80という表記を見たことありませんか?
今回は、手前についている「Sch(スケジュール)」とは何か?について解説してみたいと思います。
こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。
Sch(スケジュール)とは?
配管を選定するには、サイズ(mm)と長さ(m)と厚みが必要になります。サイズはきりのいい数字で呼び径A(エー)やB(インチ)などを使用します。
Sch.〇〇はスケジュール番号と呼び、配管の厚みを表す指標になります。当然厚みが厚ければ、高圧に耐えることができます。
スケジュール番号の目安としては、番号が大きいほど厚みが大きくなり、Sch.40で4MPa、Sch.80で8MPa、Sch.16で16MPaまでの圧力に耐えられます。
配管の呼び径ごとにSch.〇〇の厚みが決まっています。次の資料にそれぞれの厚みが記載してあります。
⇒ 配管sch表(外部リンク)
Schの方式
Schの表を見ていると、後ろにSがついているものがありますね。
実はSchには方式が2つあり、それぞれノルマルスケジュール系とスインスケジュール系と呼ばれます。
ノルマルスケジュール系はSch.40、Sch.80などのようにSchの後に数字を付けて表し、スインスケジュール系はSch.40S、Sch.80Sなどのように、さらにSを付けて表します。
なぜこのような違いを設けているのかというと、ステンレス鋼管では炭素鋼管に比べて引っ張り強さが大きいので、同じ厚みにすると過剰能力になります。
ステンレス鋼管は炭素鋼管に比べてコストが高いので、出来るだけ薄くしようということでこのような規格が生まれたわけですね。
大体、炭素鋼管とステンレス鋼管を同じサイズで購入すると2.5倍のコストアップになります。こちらの資料で炭素鋼管、ステンレス鋼管の引張強さ[N/mm2]を確認することができます。
⇒ 鉄鋼材料の各温度における許容引張応力(外部リンク)
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まとめ
- Schはスケジュール番号
- 配管の厚みを表す指標
- ノルマルスケジュールとスインスケジュールの2種類がある
配管の表を見ていると、材質やサイズなど、専門用語が多く最初は理解に苦しみます。1つ1つ意味を調べながら理解していきましょう。