プラント業界

バルブ

【バルブ】バルブに保温は必要?年間放熱ロス金額と保温カバーの投資採算性について

高温流体を送る配管には、火傷防止、省エネの観点で保温は必須です。保温をするかしないかで年間数百万円もコストに差が出てきてしまいます。 では、バルブの放熱はどの程度あるのでしょうか? 今回はバルブの放熱量や保温した場合のメリットについて記事を書いてみたいと思います。 1. バルブを保温しなかった場合の放熱ロス金額 今回は50Aのグローブバルブ、100Aのグローブバルブについて次の条件で計算を実施しました。 高温流体:200℃ 外気温度:20℃ h1:10000W/㎡K λ1:84W/mK L1:10mm λ ...

配管

【配管】保温の厚みと放熱の関係、最適な保温の厚みは何mm!?

高温の流体を扱う場合、火傷防止や放熱ロスを削減するため保温は必須です。 しかし、いざ保温について検討しようと思うと何mm程度の厚みがあればいいのか?今、ついている保温の厚みは最適なのか?が分からないという方もいると思います。 そこで今回は保温の厚みと放熱ロスの関係、そこから分かる最適な保温の厚みについて検証した結果を書いていきたいと思います。 最適な保温の厚みはどれくらい? 今回は次の3パターンで計算を行いました。放熱ロスの計算方法についてはこちらの記事を参照にしてください。 高温流体200℃、外気温20 ...

ボイラー

【ボイラー】スケールとスラッジの違いとは?

ボイラーなどの機器効率を低下させる要因としてスケールやスラッジがあります。 今回はスケールとスラッジの違いについて書いていきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. スケールとは スケールは 水中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの鉱物が化合物となって機器の側面等に析出したものを言います。 スケールが発生すると、次のような問題がおきます。 伝熱効率が低下する。 バルブなどが固着する。 過加熱となり伝熱面に穴が開く。 スケールは鉄錆とは異な ...

ボイラー

【ボイラー】小型貫流ボイラーの5つのメリットとは?

最近では、多くの工場で保有水量の多い炉筒煙管ではなく、小型貫流ボイラーが採用されています。 その理由は小型貫流ボイラーには多くのメリットがあるからです。今回は小型貫流ボイラーの5つのメリットについて解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 小型貫流ボイラーとは? 小型貫流ボイラーは水管ボイラーの一種で、管の一方から水を送り込み、もう一方から蒸気を取り出す構造になっているものです。 大体、0.5~2.5t/h程度の蒸気を発生させるも ...

ボイラー

【ボイラー】ボイラーの制御で重要な3つのポイントとは?

ボイラーを運転させるうえで装置を安全に稼働させることは非常に重要です。 今回はボイラーの制御について書いていきたいと思います。 ボイラーの制御で重要なことは? ボイラーの制御を行う場合、大きく分けて次の3点を注意する必要があります。 ボイラーの水位 燃料の燃焼状態 安全装置 それぞれについて見ていきましょう。 ボイラーの水位 ボイラー水位は、少なすぎると過熱になり燃焼管にダメージを与え、多すぎると蒸気と一緒に水分が運ばれるキャリーオーバーが発生します。 前者ではボイラーそのものの安全性を低下させ、後者では ...

計測機器

【圧力計】サイフォン管は何のためについている?

蒸気などの高温の流体の圧力を測定する場合、圧力計や圧力センサーにはサイフォン管が必須です。 今回は、サイフォン管の役割や原理について記事を書きたいと思います。 1. サイフォン管の役割 サイフォン管の役割は蒸気など高温流体の圧力を計測する際に、センサーや圧力計に耐温以上の熱がかからないようにすることです。 圧力センサーは一般的に何度を超えると故障するという温度があり、その温度は100℃以下の場合が多いです。そのため、蒸気配管にそのままセンサーを設置するとセンサーが故障してしまいます。 サイフォン管を用いた ...

ボイラー

【ボイラー】ボイラー水の水処理とは?しないとどうなる?

ボイラーは水を加熱して蒸気を発生させる機器ですが、何も水処理をしていない工業用水をそのまま加熱すると機器やプラントの寿命を著しく縮めてしまう危険性があります。 今回は、ボイラー水の水処理とは何かについて解説してみたいと思います。 1. ボイラーの水処理とは? ボイラーの水処理には大きく分けて次の3種類があります。 1-1. 軟水化 まず、最も一般的に利用されているのが軟水装置による軟水化です。 工業用水の中には、カルシウムやマグネシウムなどの鉱物イオンが微量に含まれています。 これをそのままボイラーの中に ...

冷凍機

【冷凍機】チラーとブラインの違いとは?

熱交換器で冷却したいとき「近くにチラー水があるから利用できる」とか「ブラインは製品に混じると大変なのでやめましょう」とか言われることってありませんか? チラーとかブラインとか、専門用語を使われると何がちうのか分からなくなりますよね。今回は、チラーとブラインの違いについて調べたのでまとめてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. チラーとブラインの違いとは? チラーとブラインの違いは チラーは冷凍ユニットの総称 ブラインはユニットで使う熱媒の ...

配管

【配管】異種金属接触腐食とは?

鉄配管にステンレスの機器を接続すると錆びるというのを聞いたことはないでしょうか? 最近では錆び対策として、ステンレスの機器が増えていますが、配管自体は鉄のことが多く、異種金属の接続による錆びを気にすることも多いです。 例えば、ステンレスの板に鉄のボルトを接続するとボルトがすぐにボロボロになったり、ステンレスのシンクに濡れた鉄くぎを置いておくと、鉄くぎが錆びるなどといった現象が代表的です。 今回は、ステンレスと鉄を接続するとなぜ錆びるのか?について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説してい ...

配管

【配管】錆は磁石にくっつくのか?錆と磁性の意外な事実

配管から出てくる汚れを鉄錆かどうか見分けるために磁石につくか調べたらわかるかも?と思っていませんか? でも本当にそれが鉄錆だった場合、磁石につくでしょうか?今回は、鉄錆と磁石について記事を書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 鉄錆は磁石にくっつくのか? 結論ですが、一般的に配管の鉄錆と言われる赤錆(Fe2O3)は磁石にはくっつきません。そのため、汚れが錆かどうかを判断するのに磁石は適しているとは言えません。 正確には、常磁性体と呼 ...

圧力容器

【圧力容器】真空になる機器は圧力容器になる?ならない?

内圧が大気圧以上になる容器には、体積や圧力によって規制内容が変わる「圧力容器」という規定があります。 では、機器の内圧が大気圧以下の真空になる場合はどうなるのでしょうか? 今回は、圧力容器と真空の関係について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 真空になる機器は圧力容器になる? まず、結論ですが真空になる機器は圧力容器にはなりません。但しその機器が真空に耐えられるだけの構造になっているかは確認が必要です。 また、真空でも大気圧以 ...

ポンプ

【ポンプ】ミニマムフローはなぜ必要?無いとどうなる?

ポンプをワンパスで使用する場合には、締め切り運転にならないようにミニマムフロー配管を設けてやる場合があります。 ミニマムフロー配管は配管図面だけを見ていると、ついつい忘れがちですがミニマムフロー配管がないと、一時的にポンプが締め切り運転になりポンプの寿命を縮めてしまいます。 今回は、ポンプのミニマムフローの必要性について解説してみたいと思います。 1. ミニマムフローとは? ミニマムフローとは、ポンプの過熱、騒音、振動などを生じることなく連続運転できる最小の吐出し量のことです。 また、ミニマムフローを維持 ...

配管

【配管】流速が速いと何が問題?配管設計で流速が重要な理由

水、ガス、蒸気などの配管を設計する際には、配管内の流体の流速が重要です。 流速が遅い分には問題ありませんが、速すぎると様々な問題を引き起こします。 今回は、配管内の流速が速いとどんな問題が起きるのかについて詳しく解説してみたいと思います。 1. 流速が速いと何が問題? 配管内の流速が速いと次のような問題が発生します。 1-1. 圧力損失が大きくなる まず、圧力損失が大きくなり、使用先で欲しい圧力が得られなくなる可能性があります。 圧力損失は、 配管壁面と流体との摩擦によって発生し、 流速の二乗に比例して増 ...

配管

【配管】ステンレスと鉄のどっちがいいの?それぞれの特徴を比較してみた

配管を選ぶとき、鉄でいいのかステンレスがいいのか迷うことってありますよね? 錆対策ということで何も考えず、すべてステンレスで施工できればいいですが、コストが大幅に上がるので現実的には難しいです。今回は、鉄とステンレスの使い分けについて比較してみたいと思います。 どちらの材質が良いのか迷っている方の参考にしていただければと思います。 1. ステンレス配管と鉄配管の特徴は? まず、ステンレスと鉄で何が違うのか、それぞれの特徴について見てみたいと思います。 1-1. ステンレスのコストは鉄の3倍 もっとも大きな ...

制御盤

【制御盤】設備の電圧400V、200V、100V、24Vは何が違う?使い分けは?

電気機器を選定していると、同じ電動弁やポンプでも200V仕様と100V仕様があったりして、どっちを選べばいいのかわからないことってありますよね? 今回は、電気機器の電圧の考え方についての記事を書きたいと思います。 1. 電力と電圧、電流の関係 まず、電気が行う仕事は次の式で表すことができます。 $$P[kW]=V[V]×I[A]$$ P:電力、V:電圧、I:電流 つまり、同じ仕事を行う場合、電圧が高ければ高いほど流れる電流を小さくすることができます。電流を小さくできれば次のようなメリットが得られます。 ケ ...

ヒートポンプ

【ヒートポンプ】蒸気、電気、ヒートポンプ、ガスで最もお得な熱媒はどれ?

物を加熱するには、燃料を燃やして発生させた熱をどのようにして被加熱物に伝えるのかが重要です。 一般的には、蒸気、電気、ヒートポンプ、ガスヒーターなどが利用されますが、どの熱媒が一番お得なのでしょうか? 今回は、簡易的にそれぞれの熱媒を用いたときにどの程度効率が変わるのかを計算してみました。熱媒を検討されている方にとって少しでも参考になればと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 蒸気、電気ヒーター、ヒートポンプ、ガスヒーターはどれが一番お得? 次 ...

制御盤

【制御盤】調節計って何?機能や出来ることは?

工場の自動化にはバルブやダンパー等の自動制御は必須です。これらの自動化を支える機器の一つに「調節計」があります。 今回は「調節計とは何か?」や「調節計ができること」について詳しく解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 調節計とは? 調節計は目標設定値とセンサー信号との差を比較し、その差に応じた出力を行って、目標値に近づけるよう演算を行う装置です センサー信号の種類は温度、圧力、流量など様々で工場設備ではなくてはならない存在です。 ...

自動制御

【自動制御】プログラム制御って何?どんな時に使う?

製品の温度を制御する仕組みの一つに「プログラム制御」というものがあります。 フィードバック制御やフィードフォワード制御に比べ、少し複雑なイメージがありますが、実際には非常によく使われる制御方式の1つです。 ここでは、プログラム制御とは何か?どんな時に利用されるかについて解説していきたいと思います。こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 プログラム制御とは? プログラム制御はコトバンクによると「時間的に変化する量に対して、コンピューターにあらかじめ記憶させたプログラ ...

自動制御

【自動制御】流量制御って何?流量を一定にする仕組みは?

配管やダクトに流れる流体の量を一定にする制御方式として流量制御があります。 流量制御は工場などで一般的に利用されていますが、温度制御や圧力制御とは違い、流量計を用いて制御を行うので少しイメージがわきにくいという方もいるかと思います。 今回は、一般的な流量制御の仕組みについて書いていきたいと思います。 1. 流量制御とは? 流量制御は、流量計と比例制御弁(またはダンパー等)を使って流れる量を一定にする制御方式です。 手動バルブと流量計で制御した場合、制御弁の一次側、二次側条件の変動や流量変更をすぐに行うこと ...

制御盤

【制御盤】自己保持回路の書き方と使い方について

工場の生産設備を自動化する際に用いるシーケンス制御の代表的なものに「自己保持回路」というものがあります。 今回は自己保持回路についての記事を書いていきたいと思います。 動画でも解説しているので、動画が良ければこちらもどうぞ。 1. 自己保持回路とは? 自己保持回路は、一度信号が入るとその状態を維持するような回路の事を言います。 例えば次のような2つの回路を見てみましょう。 まず、こちらはボタンを押すとランプが点灯するという回路です。 この場合は、ボタンを押している場合はランプが光りますが、ボタンから手を離 ...

計測機器

【温度センサー】接点付き温度計を利用するメリットと注意点は?

現場支持型の温度計の中には、接点付き温度計というものがあります。 接点付きとは、設定温度より高いか低いかによって接点が入る(回路が繋がったり切れたりするもの)温度計のことです。 今回は接点付き温度計の使い方や特徴について記載していきたいと思います。 1. 接点付き温度計とは 接点付き温度計は、設定温度によって接点が入ったり切れたりする温度計です  設定温度は現場で支持針をまわすことによって調整することができます。 接点付き温度計の利点は、制御回路をシンプルにできる点です。 例えば、ある設定温度を超えると自 ...

計測機器

【圧力センサー】4-20mA信号を1-5Vで入力する方法

工場の保全の仕事をしていると、ある場所に圧力センサーを設置して1ヵ月のトレンドグラフを作りたい何てことがありますよね。 原因不明のトラブルでもデータを取得してトレンドグラフにすれば、原因を解明できることが多いです。 そこで、今回は次のような条件で圧力センサーの信号をデータロガーに取り込む方法について記載したいと思います。 圧力センサーのレンジは0~1000kPaG 必要な電源はDC24V 出力信号は4-20mA 入力信号は1-5V 近くにAC100V電源がある 少し限定された条件ですが、同様の場合は多いの ...

自動制御

【自動弁】自動弁に「スピコン」はなぜ必要?スピコンの役割とは

エア駆動の自動弁を選ぶ際に「スピードコントローラー」を付けるかつけないかというオプションがあると思います。 良く略して「スピコン」などと呼ばれます。 では、スピコンはなぜ必要になってくるのでしょうか? この記事では、スピコンとは何か?スピコンは何のために利用するのかについて解説していきたいと思います。 1. スピコンとは? スピコンはスピードコントローラーの略で、自動弁の開閉速度を調整することのできる部品です。 名前はかっこいいですが、機器自体はエアの量を調整するだけの簡易な物です。 一般的にエア駆動式の ...

自動制御

【自動弁】リミットスイッチとは?目的や用途を解説

自動弁を選ぶときにオプションで「リミットスイッチ」を付けるかどうかを選択できる場合があります。ただ、初めて選ぶときには、何のためにリミットスイッチを付けないといけないのか分からないという方もいると思います。 この記事では、リミットスイッチとは何か?設置する目的について解説してみたいと思います。 リミットスイッチとは? リミットスイッチは、自動弁などに開閉信号を送った時にバルブが機械的に動いたかどうかを確認するための機器です。機械的にスイッチを押せば接点が入る仕組みになっています。 リミットスイッチがなけれ ...

熱力学

【熱力学】ヒートバランスって何?計算方法や使い方は?

タンクや釜など、ひとつの容器に複数の物体を入れるときにその容器の中が一体何℃になるのかを計算しないといけないことってありますよね? これを計算する方法の1つにヒートバランスという考え方があります。 今回は、ヒートバランスとは何か?どんな使い方をするのかについて解説していきたいと思います ヒートバランスとは? ヒートバランスとは、エネルギー保存則と質量保存則を合わせたもので、1つの系に流入してくる物体の質量の合計と熱量の合計は出ていく物体のそれらと釣り合うという考え方です。 例えば、タンクに80℃の水が10 ...

計測機器

【温度センサー】原理は同じ!サーミスタと白金測温抵抗体Pt100の違い、使い分けは?

温度によって抵抗が変化する素子を用いて温度を測定する機器を抵抗温度計と言います。 今回はその中でも良く利用されるサーミスタと白金測温抵抗体(pt100)との違いについて書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. サーミスタとは サーミスタはマンガンMn、コバルトCo、ニッケルNi、鉄Fe、銅Cuなどの金属酸化物を組み合わせた素子です。 JISの定義では「金属の酸化物からなり、抵抗の温度係数が負である抵抗素子で表面をガラスで被覆したもの」 ...

流体工学

【流体工学】「絞り膨張」って何?なぜ絞りだけで膨張するの?

気体がオリフィスや減圧弁を通過するときは、絞り膨張という現象が発生します。 この記事では、気体特有の現象である「絞り膨張」について解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 絞り膨張とは? 絞り膨張とは、気体がオリフィス(穴の開いた金属板や筒)や開度を絞ったバルブなどの断面積の小さい流路を通る際に、一時的に圧力が下がる現象のことを言います。 絞り膨張は次のような流れで発生します。 絞りにより通過する際の流速が増す。 流速が増すことでベルヌ ...

流体工学

【流体工学】ニュートン流体と非ニュートン流体は何が違う?

流体は大きく分けてニュートン流体と非ニュートン流体に分けることができます。 では、ニュートン流体と非ニュートン流体の違いは何でしょうか? 1. ニュートン流体と非ニュートン流体の違い ニュートン流体と非ニュートン流体の違いは、次の式が成り立つか成り立たないかです。 $$τ=μ\frac{dv}{dy}[Pa]$$ τ:せん断応力 μ:粘性係数 v:速度 y:管壁からの距離 成り立つ流体をニュートン流体、成り立たないものを非ニュートン流体と言います。非ニュートン流体の代表例としては不規則ならせん構造を描く高 ...

制御盤

【制御盤】ノイズフィルターって何?なぜ必要?使用例は?

ノイズがそのまま影響を与えるような繊細な電気機器を使用する場合には、ノイズフィルターが利用されることが多いです。 今回は、制御盤などでよく使われているノイズフィルターについての記事を書きたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1.ノイズフィルターとは? ノイズフィルターとは、使用する電源や信号からノイズを除くための回路を指します。ノイズフィルターには実に様々な種類と挿入する場所があります。 種類では大きく、受動部品で構成するパッシブフィルタと、能 ...

制御盤

【制御盤】パワーサプライとは?原理や方式、使用例は?

制御盤などでよく利用されている機器の1つに「パワーサプライ」があります。 交流200Vや100Vの電源を、直流24Vなどに変換する際に利用しますが「パワーサプライ」は何のために使用するのでしょうか? この記事では「パワーサプライ」とは何か?原理や方式、選定について記載していきたいと思います。 1. パワーサプライとは? 広義的にパワーサプライとは電源を供給するユニットを指します。 大きく分けて、交流から直流に変換するもの(AC_DC変換)と、直流電圧を違う直流電圧に変換するユニット(DC_DC変換)の2種 ...

熱交換器

【熱交換器】熱交換器って何?種類や伝熱能力の計算方法は?

熱いものと冷たいものの熱を入れ替える場合には一般的に熱交換器が使われます。熱交換器の目的は名前の通り「熱を交換すること」ですが、用途によって選定する種類が違ったり、流体の向きが違ったりします。 この記事では、 「熱交換器って何?」 「熱交換器にはどんな種類があるの?」 「熱交換器を選定する方法は?」 「熱交換器はどんなところで使われているの?」 という疑問を持つ方に向けて「熱交換器とは何か」について詳しく解説していきたいと思います。少し文字数が多いので、目次で気になるところから読み進めて頂ければと思います ...

業務

【設備保全】現場でめちゃくちゃ使える便利グッズ7選!

こんにちわ。 突然ですが、工場保全の仕事って結構複雑で難しいですよね? 私も工場の保全関係の仕事について何年もたちますが、いまだにトラブルの原因を追究するのに日々頭を悩ませています。考えないといけないこと多すぎ・・・。   あなたも現場でこんな経験ってありませんか? 「せっかく機器を更新したのにまたすぐに壊れた。」 「現場スタッフに異常が起きたと言われたけど何が異常なのかさっぱりわからない。」 「え?調査するためにこんな狭いところに入っていくの?」 「電気機器の故障って複雑すぎてさっぱりわからん ...

制御盤

【制御盤】制御機器に4-20mAを使うのはなぜ?1-5Vとの違いは?

センサーから信号をもらう時や制御機器を比例的に動かす時は、ほとんどアナログ信号の4-20mAを用います。現場では「ヨンニジュウで送ればいいですか?」という言葉がよく使われて、電気分野では一般常識となっています。 しかし、電気分野に詳しくない方にとっては何が何だかわからないという事もあるかと思います。 この記事では 「4-20mAって何の話?」 「なぜ電流4-20mAの信号を使うの?」 「電圧1-5Vとの違いや変換方法は?」 「4-20mAが流れているかを測定する方法は?」 という疑問を持つ方に向けて「4- ...

制御盤

【制御盤】シールドケーブルの種類と正しい接地方法について

電気機器の結線図などを見ていると「この機器はシールドケーブルで接続してください」という言葉が書かれていることがありますよね? 一体、何のために「シールドケーブル」を使用するのでしょうか? 「シールドケーブルって何?」 「シールドケーブルは接地(アース)しないといけないの?」 この記事では、そんな疑問を抱える方のために、シールドケーブルの種類や設置方法などをまとめました。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. シールドケーブルとは? シールドケーブルとは、信 ...

制御盤

【制御盤】インターロック回路とは。作り方や事例について解説します

電気を扱う現場でよく利用する言葉に「インターロック」というものがあります。 この記事ではインターロック回路と何か?何のために組むのかについて解説していきたいと思います。 インターロックとは インターロックとは「複数の条件がそろわないと機能が有効にならないよう制御する方式」のことを言い、JIS(日本産業規格)では次のように説明されています。 JIS B 0130(火力発電用語(一般),1989) 機器の誤動作防止または安全のため,関連装置間に電気的または機械的に連絡をもたせたシステム。 JIS Z 4001 ...

制御盤

【制御盤】CT変換器って何?設置する理由は?

電気を利用する際にいろいろな機器を利用することがありますが、CT変換器と言うものがあります。 このCT変換器とはどのようなものか分からない人もいるかもしれません。 この記事では、CT変換器が分からないという方に向けて、CT変換器とは何か?原理や選定について書いていきたいと思います。 1. CT変換器とは? CT変換器とは交流電流変換器とも言われており、大きな電流を小さな電流に変換して電流値を計測するための機器です。 これにはAC1A、またはAC5Aの入力のものが準備されています。一般的な電源ラインでは、数 ...

ポンプ

【ポンプ】ポンプの揚程と吐出圧力の関係は!?

ポンプの性能曲線によると、ポンプの全揚程(m)は流量(㎥/min)によって変わるということが分かります。ほとんどのポンプでは、流量が増えると全揚程は低下します。 これは、ポンプの出力できる仕事が一定なので、流量が増えると、その分単位質量あたりの流体に加えることが出来るエネルギーが減ってしまうからです。 では、全揚程が分かったところで実際のポンプの吐出圧力はいくらになるのでしょうか? 一般的に揚程10m=0.1MPaと言われますが、これはあくまで常温の水を基準にした概算値で、実際には液体の密度やポンプ入出の ...

制御盤

【制御盤】サーキットプロテクタって何?ブレーカーとの違いは?

機器を過電流から保護するものとして「サーキットプロテクタ」があります。 同様のものにサーキットブレーカーやノンヒューズブレーカなどがありますが、これらの違いって分かりにくいですよね? この記事ではサーキットプロテクタとブレーカーの違いについてまとめてみたいと思います。動画でも解説しているのでこちらもどうぞ。 1. サーキットプロテクタとは サーキットプロテクタは過電流になった際、機器の回路やデバイスを保護する為の機器です。 役目はサーキットブレーカーと類似する部分がありますが、サーキットプロテクタは主に電 ...

熱交換器

【熱交換器】ヒーターのワット数ってどうやって選ぶの?ワットと伝熱能力の関係とは?

電熱ヒーターや熱交換器の能力を考えるときはkW(キロワット)で表記されていることが多いです。 ワット数が高ければ高いほど、たくさんの熱を伝えることが出来ますが、ヒーターを選ぶときに一体どの程度の能力のものを選べばいいか分からない事ってありますよね? 今回は、電熱ヒーターのワット数と伝熱能力について考えてみたいと思います。 ※ こちらの記事は動画でも解説しています。 1. 電熱ヒーターのワット数 電熱ヒーターのワット数は外部にできる仕事量を表しています。水を貯めた水槽に電熱ヒーターを入れた場合、仕事は水の温 ...

制御盤

【制御盤】テスターの抵抗測定で接点を確認する方法

電気機器が正しく動いているかどうかを確認する際に、接点が入っているのか入っていないのかを簡易に測定したいと思ったことはありませんか? 実際に接点を入れたり切ったりして、機器全体が上手く動くかを確認すれば済みますが、接点のためだけに毎回機器を動かすのも大ごとです。制御盤などで多く利用されている無電圧接点の場合はテスターを利用すれば簡単に導通確認をすることが出来ます。 今回は、テスターを使って接点が入っているかどうかを確認する方法について書いてみたいと思います。 1. テスターで接点を確認する方法 テスターを ...

制御盤

【制御盤】電気の人が言う「コモン」ってなに?分かりやすく解説してみた

電気分野の話をするときに「そこはコモンにしてください」なんて言われることはありませんか? 電気はインピーダンスやらインダクタンスやらカタカナの専門用語が多くて、初心者には分かりにくいですよね・・・。 今回は、制御盤などを設計する際に重要になる「コモン」とは何かを解説してみたいと思います。動画でも解説しているので、動画のほうがいいという方はこちらをご覧ください。 コモンとは? コモンは英語でいう「common」で共通という意味です。コモン線はシーケンス図では「COM」で表されることもあります。 次の図を見て ...

制御盤

【制御盤】電流入力と電圧入力の使い分けは?

センサーから調節計への信号は4-20mAが使われることが一般的です。ただ、調節計のタイプによれば4-20mAの電流入力ではなく1-5Vの電圧入力を求められることもあります。 今回は、電流信号を電圧信号に変換するためにはどうすればいいのか、そもそも電流信号と電圧信号はどう使い分ければいいのかについて書いてみたいと思います。 1. 電流信号を電圧信号に変換する方法 4-20mAの電流信号を1-5Vの電圧信号に変換する方法は、回路内に250Ωの抵抗を入れるだけです。学生時代によく使ったオームの法則の式を考えると ...

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