エコおじい

プラントエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。現在、5つのブログを運営中。毎月収益レポートを公開しています。是非、Twitterのフォローお願いします。

燃料

【燃料】オクタン価とセタン価の違いは?

燃料の優劣を表す代表的な指標にオクタン価とセタン価があります。今回はオクタン価とセタン価の違いについて書いてみたいと思います。 エネルギー管理士試験でも良く問われるのでしっかり理解しておきましょう。 ※ こちらの記事は動画でも解説しています。 1. オクタン価 オクタン価は自動車の燃料などに利用されるガソリンの質を表す指標です。オクタン価が高いほどエンジン内で自己着火が起こりにくくノッキングを起こしにくく良質なガソリンとされています。 石油精製プラントでは通常の蒸留によって取り出されるガソリンに、様々な添 ...

制御弁

【制御弁】正動作(NO)と逆動作(NC)の違い、使い分けは?

制御弁を選定する際には、正動作(Normal Open)か逆動作(Nomal Close)かを決めなければいけません。では、正動作(NO)と逆動作(NC)は一体何が違うのでしょうか? 今回の記事では正動作(NO)と逆動作(NC)の違いとその使い分けについて書いてみたいと思います。 正動作(NO)と逆動作(NC)の違いとは? 正動作と逆動作の違いは次のようになります。 PID制御の場合 正動作(NO)・・・調節計からの出力が増加すると閉弁の方向に動く 逆動作(NC)・・・調節計からの出力が増加すると開弁の方 ...

計測機器

【圧力計】グリセリンを入れるのはなぜ?どんなところに使うの?

お客さんポンプにつける圧力計は良く壊れるのでグリセリン封入型にしてください。 あなたグリセリン・・・?なんで圧力計にアルコールを入れるんだろう・・・。 ポンプなどの回転機に圧力計を設置する場合は、圧力計の故障を防止するためにグリセリン封入型を利用する場合があります。この記事では圧力計にグリセリンを封入する理由について書いてみたいと思います。 1. 圧力計にグリセリンを入れる理由 圧力計にグリセリンを入れる理由は、振動により圧力計が故障するのを防止するためです。通常の圧力計をポンプやコンプレッサーに設置して ...

自動制御

【自動制御】比率制御って何?どんな時に使うの?

プラントでの代表的な自動制御方法の1つに「比率制御」があります。 この記事では比率制御とは何か?どんな時に利用されるのかについて書いていきたいと思います。 比率制御とは? 比率制御は測定したAの流量に対してBが一定の比率になるように制御することを言います。比率制御を行うにはそれぞれのラインに流量計を設置して流量を測定する必要があります。 比率制御が利用される場面は非常に限られており、バーナーの空気量制御が代表的です。 例えば、ボイラーのバーナーに供給する空気量を制御する場合、次のステップで制御を行います。 ...

業務

【業務】デビエーションリストって何?作成する目的は?

お客さんこの購買仕様書を一通り見てもらってからデビエーションリストの作成をお願いします。 あなた承知しました!・・・ん?デビエーションリストって何だ? プラント関係の仕事をしている人ならこんな場面に一度は遭遇したことがあるのではないでしょうか? プラントの設計を行う担当者と仕様について話をする場合には必ずと言っていいほど、デビエーションリストの作成を求められます。 この記事ではデビエーションリストとは何かについて解説してみたいと思います。 デビエーションリストとは? デビエーションリストは、購買仕様書に対 ...

ヒートポンプ

【ヒートポンプ】省エネ機器といわれるのはなぜ?原理や用途を徹底解説

近年、省エネルギー機器の代表としてヒートポンプが良く出てきます。製品名としてはエコキュートやエコジョーズなどが有名ではないでしょうか?普段生活していると、CMなどでよく耳にするヒートポンプですが、なぜ省エネ機器になるのかご存知でしょうか? この記事では、ヒートポンプとは何か?また、その原理やどんなところで利用されているのかについて詳しく解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ヒートポンプとは? ヒートポンプは気体を圧縮や膨張させる ...

エネルギー管理士

【エネルギー管理士】受験者は必ず読んでほしい!試験当日の心構えと注意点

とうとうエネルギー管理士試験当日を迎えました。数ヶ月前から貴重な休日を使って勉強してきた人も今回は科目を絞って勉強してきた人も初年度の私のように殆ど無勉強で挑んでいる人もいるかと思います。 そんなすべての方がしっかりと今ある実力を出し切れるように、試験当日の心構えや注意点について書いてみたいと思います。 この記事を読んであなたの点数が1点でも上がれば幸いです。 エネルギー管理士試験を受けるときの心構え 試験当日は次の7つのポイントに注意してください。 持ち物をチェックしよう 試験開始でまずは全体を眺めてみ ...

エネルギー管理士

【エネルギー管理士】これだけで合否が変わる!試験を受けるとき8つの注意点。

もうすぐエネルギー管理士の本番ですね。みなさん試験勉強は進んでいるでしょうか? エネルギー管理士試験は全体の範囲は広いですが過去問を中心に勉強して、一つでも多くの課目の合格を目指しましょう! さて今回は試験直前ということもあり、エネルギー管理士試験を受ける前に必ず押さえておきたいポイントをまとめておきたいと思います。 試験にあまり関係のないところの準備不足で当日焦らないように注意しましょう。 詳細な試験の手引きについてはこちらをご覧ください。 ⇒ エネルギー管理士試験 受験の手引き(外部リンク) エネルギ ...

熱機関

【熱機関】コージェネレーションとコンバインドサイクルの違いは?

大規模な工場では、自家発電設備を保有し、燃料から電気と蒸気を取り出すコージェネレーションシステムが構築されています。 今回は、電気と蒸気を取り出すコージェネレーションとコンバインドサイクルの違いについて書いてみたいと思います。 コージェネレーションとは? コージェネレーションはガスタービンやガスエンジンを利用して発電した後、大量に出る排熱で蒸気や温水を作り出すシステムです。 ガスタービンを用いた場合は排熱ボイラーと組み合わせて蒸気を発生させ、ガスエンジンを用いた場合は熱交換器で温水を作り出すのが一般的です ...

熱力学

【熱力学】ワットとカロリーの変換方法

熱をあつかうときに厄介なのが、エネルギーを表す単位です。カロリー、ワット、ジュール、キロワット、キロカロリー・・・。これらの単位をしっかり理解できれば、エネルギーの考え方を理解できたも同然です。 今回は、ワットとカロリーの変換方法について解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ワット まずはおさらいでワットについて考えてみましょう。 ワットは熱機関の祖であるジェームスワットにちなんでつけられた単位で、1秒当たりに1ジュール生じさせる仕 ...

燃料

【燃料】気体燃料の燃焼方式。予混合と拡散の違いは?

気体燃料を燃焼させるバーナーは、大きく予混合燃焼方式と拡散燃焼方式の2つに分けることができます。今回は気体燃料を燃焼させるバーナーについてそれぞれの特徴や使い分けについて解説してみたいと思います。 気体燃料の種類や特徴については次の記事を参考にしてください。 1. 気体燃料の燃焼方式 気体燃料を燃焼させて熱エネルギーを取り出すためには、空気中の酸素と混合させなければいけません。空気と混合させる方式として、あらかじめ燃料と空気と混合させてから燃焼させる方法と別々のノズルから噴霧して混合させながら燃焼させる方 ...

熱機関

【熱機関】スターリングエンジンの熱サイクル

スターリングサイクルはスターリングエンジンに利用される熱サイクルでシリンダ内に封入されたガスを加熱・冷却することでピストン運動を行うサイクルです。スターリングサイクルの基本はカルノーサイクルと同様になります。 この記事では、スターリングサイクルとはどのようなサイクルなのか、カルノーサイクルとは何が違うのかについて解説していきたいと思います。 1. スターリングサイクルとは? スターリングエンジンは2つの等温過程と2つの等容過程からなるサイクルです。スコットランドのロバート・スターリングによって1816年に ...

安全弁

【安全弁】安全弁の呼び径は何で決まる?

安全弁を選ぶ際には、型式とは別に呼び径を決めなければいけません。では、安全弁の呼び径は何を基準に決めればいいのでしょうか? 今回は、安全弁の呼び径を選ぶ際の考え方について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 安全弁に求められる機能とは? 安全弁は、設定圧力より装置や配管の内圧が高くなった際に作動する弁です。装置や配管には耐圧(耐えられる最大の圧力)があるので、不測の事態により圧力が上がりすぎると故障のリスクが出てきます。 ですの ...

伝熱工学

【伝熱工学】熱容量って何?大きいものと小さいものの違いは?

ある物体の温度を1℃(K)上げるのに必要なエネルギーを熱容量といいます。単位はkJ/Kで表されます。 今回は、熱容量とは何か、どのようなときに利用されるかについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 熱容量とは? 熱容量は物体の質量m[kg]に比熱c[J/kgK]を掛けることで計算することが出来ます。熱容量が大きければ温度が上がりにくく、熱容量が小さければ上がりやすいということになります。 $$C=mc$$ C:熱容量 J/K ...

熱力学

【熱力学】エンタルピーって何?内部エネルギー、エントロピーとの違いは?

エンタルピーと聞くと何を思い浮かべますか? 物体の持つエネルギー量・・・ エントロピーとは全く別の概念・・・ 難しい数式で表されて良くわからないもの・・・ そんなイメージを持っている人も多いのではないかと思います。 確かに熱力学の教科書を読むと最初の方に何やらよくわからない数式とエンタルピーが一緒に出てきて頭が混乱してきます。でも、実際にはエンタルピーは工業系の実務で使えるとても便利な考え方なのです。 今回はそんなエンタルピーがどんな場面で利用されているのかについて解説します。 エンタルピーとは? エンタ ...

熱力学

【熱力学】状態量とは何かについてわかりやすく解説してみた

熱力学を勉強していると「状態量」という言葉が出てきます。例えば圧力と温度は状態量ですが、熱量は状態量ではありません。圧力と体積は状態量ですが仕事は状態量ではありません。エンタルピーやエントロピーは状態量です。 では、状態量とそうではないものの違いは何でしょうか?今回は熱力学の状態量とは何かについて例を交えて解説してみたいと思います。 1. 状態量とそうでないものの違い そもそも状態量とは何でしょうか? Wikipediaによると次のようなことが書かれています。 状態量(じょうたいりょう、英語: state ...

流量計

【流量計】カルマン渦って何?原理や活用法について

一定の速さで流れるある流体の中に障害物を置くと、障害物の後方に渦が発生します。この発生する渦をカルマン渦といいます。 今回は流体力学を理解する上で欠かせないカルマン渦について動画を用いながら解説していきたいと思います。 1. カルマン渦とは? カルマン渦はハンガリー出身のアメリカの流体力学者カールマン・トードルにちなんで名づけられたもので、流れの中に障害物を置いたり、固体を動かしたりすると後方に交互に渦の列ができる現象です。 掲げた旗が風でなびいたり、川を流れる葉っぱが石の後ろで回転していたり、風が吹くと ...

熱機関

【熱機関】ブレイトンサイクルとは、ガスタービンやジェットエンジンの理論サイクル

ブレイトンサイクルは、ガスタービンやジェットエンジンで利用される熱サイクルです。燃料を燃やして発生するガスを利用して推進力や回転力を得ることが出来ます。 この記事では、ブレイトンサイクルを利用してガスタービンやジェットエンジンがどのように動力を得るのか、また、効率良くエネルギーを取り出すためにはどうすればいいのかについて解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. ブレイトンサイクルとは? ブレイトンサイクルはアメリカのジョージ・ブレ ...

熱機関

【熱機関】ディーゼルサイクルとは?効率やサバテサイクルとの違いを解説

ディーゼルサイクルはディーゼルエンジンなどに利用される熱サイクルでオットーサイクルと同様に燃料の熱エネルギーをピストン運動に変換します。 この記事ではディーゼルサイクルとはどのようなサイクルなのか、オットーサイクルとは何が違うのか、また効率を高めるためには何がポイントなのかについて解説していきたいと思います。 ディーゼルサイクルとは? ディーゼルサイクルはドイツのルドルフ・クリスチアン・カール・ディーゼルにちなんで名前が付けられた熱サイクルで低速ディーゼル機関の理論サイクルです。オットーサイクルの定容加熱 ...

熱機関

【熱機関】オットーサイクルとは?線図や効率の計算方法を解説

オットーサイクルは、ガソリンエンジンやガスエンジンなどで利用される火花点火の熱サイクルで、ガソリンなどの燃料が持つ熱エネルギーをピストン運動に変換します。 この記事では、オットーサイクルを利用してエンジンがどのように動いているのか、また何を変化させれば効率よくエネルギーを取り出すことができるのかについて解説していきたいと思います。 オットーサイクルとは? オットーサイクルはドイツのニコラウス・アウグスト・オットーにちなんでつけられた熱サイクルで、2つの断熱変化と2つの等容変化によって構成されています。ここ ...

燃料

【燃料】LNG、LPG、都市ガスの違いとは?

近頃では、企業も環境問題を意識するようになりボイラーなどの燃料をガス化することが増えています。燃料をガス化すれば、液体や固体燃料に比べて低い空気比で燃焼させることができ、さらに硫黄分をほとんど含まないので、酸性雨などの環境問題対策になります。 また、エコノマイザなどを利用する際も排ガスの酸露点を気にすることなく限界まで排ガスの熱を取れるので省エネルギーにもなります。実際に燃料が転換される際には、ガス燃料のメリットと燃料そのもののコスト上昇のデメリットを考えながら供給されます。 今回は、ガス燃料の中でよく利 ...

自動制御

【自動制御】蒸気の流量制御と圧力制御の違いとは?

蒸気の流れを制御するときに、代表的なもので圧力制御と流量制御があります。どちらも制御形式が似ているので良く混同されてしまいます。 圧力制御と流量制御は何が違うのでしょうか?今回は、圧力制御と流量、制御の違いやその使い分けについて書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 圧力制御と流量制御の違い 圧力制御と流量制御は言葉の通り、制御弁二次側の圧力を一定にする制御か制御弁を流れる流量を一定にする制御かの違いです。 大半は圧力制御が利用され ...

熱力学

【熱力学】水は何度で沸騰する?100℃で沸騰しない水もある?

水は何度で沸騰する? この質問をされるとあなたはなんと答えるでしょうか? 小学生の時に習ったことを思い出すと大気圧下で水は100℃で沸騰します。 しかし、実際には水の圧力によって沸騰する温度は変わります。圧力を低下させれば100℃以下でも沸騰します。逆に、圧力を上げてやれば100℃以上でも沸騰しません。 そもそも沸騰とはどういう現象のことを言うのでしょうか?今回は水の沸騰する温度について考えてみたいと思います。 1. 水の沸騰とは? 沸騰とは、水が気体の水蒸気に変化することをいいます。そして沸騰が始まる温 ...

制御弁

【制御弁】電動式と空動式はどちらがいいの?

比例制御弁やオンオフ弁を選ぶとき、電動式と空動式のどちらがいいのかわからないことってありますよね? そもそも電気や空気の力でどうやってバルブの開度を調整しているのでしょうか?今回の記事では、制御弁やオンオフ弁の作動原理や使い分けについて書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 制御弁とは 比例制御弁は、プロセスやユーティリティの流量や温度、圧力を制御するときに利用されます。オンオフ弁で制御するのに比べ、高精度な制御を行うことが出来ます ...

熱交換器

【熱交換器】熱交換器の最大交換熱量は?

熱交換器を設置して工場から出る排熱を有効利用することは省エネルギー対策として有効です。 では、熱交換器を設置すれば最大どこまで熱を回収できるのでしょうか? 今回は熱交換器の最大交換熱量をテーマに解説したいと思います。 1. 熱交換器の最大交換熱量 熱交換器を利用して、どこまで熱を回収できるかは向流か並流かによって変わります。 1-1. 向流の場合 最も多い向流の場合、熱交換器で交換できる最大熱量は対数平均温度差が取れなくなるポイントまでということになります。 例えば、熱交換器を流れる2つの流体の入口温度が ...

熱力学

【熱力学】冷却水量を簡単に計算する方法は?

工場やプラントでは排水処理の関係で、高温排水にわざわざ水を投入して冷却しないといけないことってありますよね。 今回は、高温水に水を混ぜて冷やすときに必要な冷却水量の計算方法について解説したいと思います。 冷却水量の計算方法 例えば80℃の水1000kgを40℃に冷やすために20℃の水がどの程度必要か考えてみましょう。20℃の水の量をXとすると40℃に冷却されるときには次のような式が成り立ちます。 $$\frac{80℃×1000kg+20℃×xkg}{1000kg+xkg}=40℃$$ この式を解けばXを ...

ポンプ

【ポンプ】入出の流量と圧力の関係

ポンプを選定するとき、ポンプが加圧する水の流量と圧力の関係が重要になります。選定したポンプが狙った圧力で流量を確保できるのかを確認する必要があります。 1. ポンプの流量と圧力の関係 ポンプの流量と圧力の関係は次のようなグラフで表すことができます。 流量が増えればポンプの出口圧力は低下し、流量が減ればポンプの出口圧力は上昇します。これは、ベルヌーイの式で説明することができます。 ベルヌーイの定理では次の式が成り立ちます。 $$\frac{v^2}{2}+\frac{p}{ρ}+gz=Constant$$ ...

配管

【配管】配管流速の計算方法

配管を設計するときには、中を流れる流体の流速が非常に重要です。流速が速くなりすぎると摩擦によってエネルギーが失われ、圧力損失が大きくなったり、機器の寿命を縮めてしまいます。 圧力損失が大きいと、使用先で欲しい流量を確保できず、機器の能力が低下してしまいます。 今回は配管流速の基本的な考え方について解説したいと思います。実際に実務で配管を設計される方は、計算ソフトなどを利用すると思いますが、ソフトの計算ロジックを知っておくという意味でも重要です。 1. 配管流速の計算方法 配管流速は次の3つのステップで計算 ...

熱交換器

【熱交換器】熱交換器の伝熱面積計算方法

プラントや工場などで廃棄されている熱を熱交換器で回収したいときその熱交換器がどの程度のサイズになるのか大まかな値を計算したいという事があります。 今回は、そんな時に使える熱交換器の伝熱面積計算方法について解説したいと思います。 1. 熱交換器の伝熱面積計算方法 熱交換器とは、温度の低い物質と温度の高い物体を接触させずに熱のやり取りをさせる機器です。 90℃ 1000kg/hの水を20℃ 2000kg/hで50℃まで冷やすためには何m2の熱交換器が必要になるか計算してみたいと思います。 Step.1 冷却に ...

ポンプ

【ポンプ】流入水頭の計算方法。ポンプのキャビテーションを防ぐには?

飽和温度近くの流体をポンプで圧送する場合、ポンプでキャビテーションが発生しないように考慮する必要があります。 その時、検討しなければいけない項目にポンプの有効流入水頭(NPSHa)というものがあります。今回は、ポンプの流入水頭はどのようにして計算するのか解説してみたいと思います。 1. 流入水頭とは? 水頭とは、水の持つ圧力などのエネルギーを水の高さ(m)で表したものです。例えば大気圧での水頭は0.1MPaなので約10mになります。 ポンプを選定する際には必要流入水頭(NPSHr)と有効流入水頭(NPSH ...

自動制御

【自動制御】スプリット制御とは?どんな時に使うの?

プラントで良く利用される制御の1つにスプリット制御というものがあります。 今回はスプリット制御について解説していきたいと思います。 1. スプリット制御とは? スプリット制御とは1つの制御信号で2つ以上の異なる要素を制御することを言います。具体的には、調節計1つで2つ以上のコントロールバルブ(制御弁)の動きを制御する方法になります。スプリット制御を行うための調節器のことをスプリット演算器などと呼びます。 スプリット制御の内容を表すために、下のような図が用いられます。 例えばこのような図の場合は、1つ目のコ ...

熱交換器

【熱交換器】対数平均温度差LMTDの使い方と計算方法

プラントや工場では、発生する熱エネルギーを無駄にしないために様々な工夫がされています。 その1つに熱交換器を設置して熱回収をするなどがありますが、熱交換器などの計算を行う際には対数平均温度差が必要です。今回は、対数平均温度差とは何かについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 対数平均温度差LMTDとは? 対数平均温度差(LMTD)とは、全体の伝熱量が等しくなるような計算上の温度差のことです。LMTDはLogarithmic Mean ...

ポンプ

【ポンプ】ポンプ効率の考え方や計算方法

ポンプの性能曲線にはポンプ効率が示されています。今回はポンプ効率の考え方と計算方法について記載していきたいと思います。 1. ポンプ効率とは? ポンプは水などの流体に圧力を加えて遠くまで輸送するために使用します。ポンプの効率とは、ポンプに供給した動力がどの程度水の圧力エネルギーに変換されたかという指標になります。 ポンプに供給したエネルギーが全て水の圧力エネルギーに変換されることが理想です。しかし、実際にはモーターでのエネルギー損失やポンプ内部での水とインペラとの摩擦損失などがあるためすべてを変換すること ...

ポンプ

【ポンプ】回転数を表すrpmとは?

ポンプのスペックの1つに回転数があります。インバーター制御ではポンプの回転数を制御することで省エネルギーを行います。今回はポンプの回転数と流量、揚程、軸動力の関係について記載します。 1. ポンプのrpmとは? ポンプのrpmはrevolutions per minuteの略で1分間当たりの回転数を表します。min-1などと記載することもあります。 良く比較されるものでHzがあります。Hzは1秒間の振動数(回転数)を表します。一般的な交流電源の周波数は西日本で60Hz、東日本で50Hzになります。 周波数 ...

熱力学

【熱力学】熱量単価、エネルギー単価の計算方法

加熱が必要な機器を選ぶ際には、まず燃料を決めなければいけません。例えば、給湯器1つとっても灯油が良いのかガスが良いのか電気が良いのか迷いますよね。 そんな時に便利な考え方が熱量単価やエネルギー単価と呼ばれる指標です。今回の記事では、熱量単価の計算方法やその活用について書いていきたいと思います。 1. 熱量単価とは? 熱量単価とは、単位エネルギー当たりの値段の事です。単位でいうとJ/円やkJ/円、MJ/円などが用いられます。 燃料ごとの熱量単価が計算できれば、どの燃料を利用するのが一番安上がりなのかを数値で ...

蒸気

【蒸気】めちゃくちゃ単純!過熱蒸気の過熱度とは?

蒸気には飽和蒸気よりも温度の高い過熱蒸気というものがあります。過熱蒸気は飽和蒸気と違い圧力によって温度が決まっているわけではありません。 大規模なプラントなどでは過熱蒸気の状態で輸送されることが多いです。今回は過熱蒸気の温度を表す過熱度について書いてみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 1. 過熱度とは? 過熱度とは、過熱蒸気が飽和温度より何℃高いかを表す指標です。例えば飽和温度が150℃の過熱蒸気の温度が170℃だとすれば過熱度は20℃にな ...

熱機関

【熱機関】外燃機関と内燃機関の違いとは?

燃料を燃焼させて熱を取り出し、動力として利用するものを熱機関といいます。 熱機関には様々な種類がありますが、大きく外燃機関と内燃機関の2つに分かれます。 では、外燃機関と内燃機関の違いは何でしょうか? 今回は、外燃機関と内燃機関の違いやそれぞれの特徴について解説していきたいと思います。 1. 外燃機関と内燃機関の違い 外燃機関と内燃機関の違いは、作動流体そのものの燃焼を利用しているかどうかです。 それぞれの代表例を見ながら考えていきましょう。 1-1. 外燃機関 外燃機関は作動流体そのものではなく、外部で ...

熱機関

【熱機関】カルノーサイクルとは?線図や効率の計算方法を解説

カルノーサイクルは温度の異なる2つの熱源で動作する熱サイクルの1種です。熱機関について学ぶ時に最初に出てくる熱サイクルで、理論上の最大効率を示します。 今回は、カルノーサイクルとは何か?について詳しく解説してみたいと思います。 カルノーサイクルとは? カルノーサイクルは、1824年にフランスの物理学者ニコラ・レオナール・サディカルノーが考案した理想的な熱サイクルです。18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命で、いかに効率よく燃料から動力を生み出すかという課題が出てきたことから考案された理論サイクル ...

燃料

【燃料】引火点、発火点、流動点の違いは?

燃料は、その温度に応じて引火点、発火点、流動点が決められています。 この温度が高いか低いかによって保存方法や使用方法が変わってきます。 普段の生活で触れることが多いガソリンや灯油などもこれらの違いによって使い分けがされています。 今回は、燃料の引火点、発火点、流動点の違いについて解説してみたいと思います。 1. 引火点、発火点、流動点の違いは? 引火点、発火点、流動点は燃料の性質を表す指標です。 これら3つの違いはなんでしょうか? まずはそれぞれ言葉の定義から見てみたいと思います。 1-1. 引火点 引火 ...

自動制御

【自動制御】PID制御とは?P、I、Dの意味と調整方法

流量、温度、圧力などの調整を行うために、いろいろな自動制御パターンがありますが、その中で最もよく使われているものにPID制御があります。 普段聞きなれない言葉で、どうしても制御の話の中でも理解できない分野なので、苦手意識を持っている方も多いかと思います。 今回は、プラントの自動化に欠かすことのできないPID制御について解説したいと思います。 1. PID制御とは? PID制御は、主に調節計を用いた自動制御を行う際に使用される制御方法です。 PID制御を使えば、水を一定の温度に加熱する、油を一定量流し続ける ...

配管

【配管】配管についてるsch(スケジュール)ってなに?

配管を選ぶときに、外径以外でSch.40とかSch.80という表記を見たことありませんか? 今回は、手前についている「Sch(スケジュール)」とは何か?について解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 Sch(スケジュール)とは? 配管を選定するには、サイズ(mm)と長さ(m)と厚みが必要になります。サイズはきりのいい数字で呼び径A(エー)やB(インチ)などを使用します。 Sch.〇〇はスケジュール番号と呼び、配管の厚みを表す指標になりま ...

配管

【配管】ステンレス配管にデメリットはないのか?

最近の工場では、新設の段階からステンレスの配管を採用することが多いように思います。 以前は、配管の材質は基本的に鉄だったので数年使用すれば錆が出てきて、それが要因でバルブなどを何度交換しても固着してしまうなんてことがあったかとおもいます。 ステンレスにすれば、鉄に比べて錆びにくいので、長期的な運用を考えればステンレス配管にしておくほうがいいということになります。 では、ステンレス配管はいい事ずくめなのでしょうか?今回は、ステンレス配管にすることによるデメリットについてまとめてみたいと思います。 こちらの記 ...

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