2023/6/5
プラントエンジニアは理系の職種の中では比較的収入も高く、将来的になりたいという方もいるかと思います。 ただ、どの職業でもそうですが、それぞれには向き不向きがあり、選択を誤ると自分が想像していたことと違うなどということが良くあります。 そこでこの記事では実際にプラント業界で長年働いている筆者がプラントエンジニアに向いていない人の特徴について解説します。 プラントエンジニアへの就職や転職を考えている方にとって参考になれば幸いです。 プラントエンジニアに向いていない人の特徴7選 プラントエンジニアに向いていない ...
2023/5/23
プラントを構成する重要な構造体の1つに製缶品があります。 この記事では製缶品とは何か、役割や手配の手順について解説します。 製缶品とは 製缶品とは、鉄やステンレスなどの金属を加工することで作られた容器や架台などの事を言います。 プラントは主に建築業者が作る建屋や空調設備、メーカーが作る機械、それらを繋ぐ配管や電線によって構成されますが、これらでカバーできない架台や簡易なタンクなどは特注仕様の製缶品によって補われます。 例えば、コンベヤなどの機器を据え付ける場合、コンベヤと最低限のメンテナンス歩廊はメーカー ...
2023/5/21
火力発電所などに設置される非常に重要な熱交換器の一つに復水器があります。 この記事では、復水器とは何か、その役割や種類について解説します。 復水器とは 復水器とはタービンで仕事を終えた蒸気を冷却し、凝縮させるための大型の熱交換器です。 ランキンサイクルで発電を行う場合に利用されます。一般的には冷却水を循環させて蒸気の持つ凝縮潜熱を冷却塔で排熱するのがほとんどですが、水源が確保できないなどの理由から空気冷却などを行う場合もあります。 復水器の器内をどれだけ高真空にできるかによって発電所全体の効率が大きく変わ ...
2023/6/8
機器を動かす制御盤の1つに「現場操作盤」があります。 この記事では現場操作盤と制御盤の違いやメリット、デメリットについて解説します。 現場操作盤とは 現場操作盤とは機器を操作するための簡易な盤のことを言います。制御盤の場合は、機器の一連の動きがPLCやリレー、調節計等によって制御を行いますが、現場操作盤の場合は「運転、停止」などのような簡易な動きをさせるのが一般的です。 DCSでの中央制御室からの命令と現場操作盤を用いた現場での操作命令の両方を受ける場合は次のような図になります。 現場操作盤には「現場、中 ...
2023/5/10
プラントの設計が作成する図面の1つに配管系統図があります。 配管系統図と一言で言ってもプラントオーナーとプラントエンジでは役割が違いますが、今回はプラントエンジからみた配管系統図の役割について解説します。 配管系統図とは 配管系統図は機器やバルブの接続が分かる図面でP&ID(Piping & Instrument Diagram)とも呼ばれます。 配管系統図には主に次のような情報が盛り込まれています。 配管材質、サイズ、厚み 保温の種類、厚み バルブや継ぎ手の種類 取合の形状 設置場所(屋内外) 計装機器 ...
2023/2/27
メーカーに機器を発注した後、提出される重要書類の1つとして納入仕様書があります。 この記事では、納入仕様書とは何かについて解説します。 納入仕様書とは 納入仕様書とは発注契約後に受注側から提出される、実際に納入される機器の仕様や図面を示す資料で、図面は納入品図と呼ばれるのが一般的です。 購買仕様書の発行から機器製作開始までの全体の流れを図に表すと次のようになります。 プラントの設計者は、計算により必要な性能を満たすための機器仕様を記載した購買仕様書を発行、それに対しメーカーは自社の設計基準により選定した見 ...
2023/2/24
メーカーに機器の選定を依頼した後、提出される書類の1つとして見積仕様書があります。 この記事では、見積仕様書とは何かについて解説します。 見積仕様書とは 見積仕様書とはプラントメーカーの発行する購買仕様書に対して、メーカー側が選定した機器の仕様を表す資料です。主に金額の書かれた見積書と合わせて提出されるのが一般的です。 購買仕様書の発行から機器製作開始までの全体の流れを図に表すと次のようになります。 プラントメーカーの設計がプラントの要求性能を満たすために必要な機器の仕様を購買仕様書に記載して、メーカーは ...
2022/12/22
流量計には様々な型式がありますが、その中でも大きく分けて瞬時流量を示すものと積算流量を示すものの2通りがあります。 この記事では流量計の瞬時流量と積算流量の違いについて解説します。 瞬時流量とは 瞬時流量とはその瞬間に流れている流体の量を表す指標で単位はkg/h、ton/h、L/hなどで表されます。流量計からの信号の種類は4-20mAなどの電流信号とする場合が多いです。 主に工場やプラントで流量を監視したり、制御する場合は瞬時流量が用いられることがほとんどです。制御盤と接続する場合はセンサー電源を共用させ ...
【制御弁】タービンバイパス弁とは何か、役割、作動する状況とは
2022/12/2
プラントの安定稼働を実現させる弁の1つにタービンバイパス弁があります。 この記事ではタービンバイパス弁とは何か、その役割や作動する状況について解説します。 タービンバイパス弁とは タービンバイパス弁とは主蒸気から蒸気タービンをバイパスさせて直接復水器へ接続するラインに設置する制御弁のことを言います。タービンバイパス弁から主蒸気をバイパスさせ、復水器へ送ることを「蒸気を復水器へダンプする」といいます。 一般的にはタービンが何らかの事情によりトリップした場合に開弁させ、主蒸気配管の急激な圧力変動を抑えることを ...
2022/11/27
工場の自家発電設備などを設ける場合に、蒸気系統を主蒸気とプロセス蒸気に分けている場合があります。 この記事では、主蒸気とプロセス蒸気の違いやそれぞれに求められる特徴について解説します。 主蒸気とは 主蒸気とはボイラーで発生させた高温高圧の過熱蒸気で主に発電用に利用されます。 温度としては約400~600℃程度、圧力は発電方式によりますが20MPaG以上になる場合もあります。ランキンサイクルの効率としてはタービン入口の蒸気温度、圧力が高ければ高いほど熱落差を大きく取れるため、発電効率が上がります。 主蒸気に ...
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