エコおじい

プラント業界一筋のエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。保有資格はエネルギー管理士と電験三種です。

ポンプ

【ポンプ】リアクトル始動法の特徴とは?

止まっているモーターを動かすときに流れる始動電流は、通常運転時よりも負荷が大きいことが知られています。 そのため大型の電動機では、配線設備や遮断器などを過大にしないため、始動電流を小さくするための工夫がされています。今回はそのうちの、リアクトル始動法について解説したいと思います。 リアクトル始動法とは リアクトル始動法は、比較的大型の電動機に採用される始動方式です。 リアクトルとは、コイルを利用した受動素子の名称で、リアクタンス(reactance、交流回路の電流の流れにくさ)を生じさせる機器を指す言葉で ...

自動制御

【自動制御】見ればわかる!リレーシーケンスの動きをアニメーションで分かりやすく解説

自動制御の一連の流れを理解するにはシーケンス図を読み解く必要があります。 今回は、その中でも比較的よく使われるリレーシーケンスの流れをアニメーションで解説したいと思います。シーケンス図の見方は何となくわかったけど、感覚的につかみづらいという方は、アニメーションを見ることで理解が一気に進むと思います。 シーケンス図の記号の読み方やシーケンス図とは何かという点については他のサイトで詳しく解説されているのでそちらを参照してください。 a接点、b接点 まずは最もシンプルなa接点、b接点についてです。a接点は電磁リ ...

電気

【電気】赤外加熱とレーザー加熱の違いは?

以前、電気加熱について、種類ごとに原理と特徴をまとめました。 今回は電気をエネルギー源にして、対象物に熱を伝える方法のうち、赤外加熱とレーザー加熱の違いについて解説したいと思います。 この動画の内容は、画像とテキストでも解説しています。 赤外加熱とは 赤外加熱とは、その名の通り赤外線によって伝えられる熱エネルギーで加熱をする方法です。 目に見える光は可視光と呼ばれ、波長の短さ順に紫・青・緑・黄・赤の順で並ぶのですが、赤色波長(780nm)よりも長い領域であるため赤外線と言います。ちなみに、地球に熱を与えて ...

電気

【電気】アーク加熱と抵抗加熱の違い、使い分けは?

電気加熱というと排ガスが出ない、小型化できる、エネルギー管理が容易、といったイメージがありますね。今回はその中でも、溶解・溶接に用いられることが多いアーク加熱と抵抗加熱について解説したいと思います。 アーク加熱とは アーク加熱は、アーク放電を原理とした、急速加熱・局所加熱に有効な加熱方法です。 放電とは、電極間に大きな電位差を生み出した際に起こる、絶縁破壊と呼ばれる現象のことで、アーク放電では高温と共に大きな電流が流れるのが特徴です。 このとき、電極と電極の間の大気が回路となり、電気が流れる仕組みをしてい ...

電気

【電気】抵抗温度係数と抵抗率の違い、使い分けとは?

導体の抵抗特性を表す指標として、抵抗温度係数と抵抗率があります。 それぞれ導体の電気の流しにくさを表す指標ですが、考え方が似ているため混同してしまいます。今回は抵抗温度係数と抵抗率の違いについて解説したいと思います。 抵抗温度係数とは 抵抗温度係数は、導体の温度が1℃変化したときの抵抗値の変化割合を指します。英語ではTemperature Cofficient Resistanceといい略してTCRで表されます。 記号はαで表され、単位は「ppm/℃」です。ppmはparts per millionの略で ...

電気

【電気】自己インダクタンスと相互インダクタンスの違いとは?

電気の分野には紛らわしい単語が多く出てきますね。 今回は間違えやすい「自己インダクタンス」と「相互インダクタンス」の違いを解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 自己インダクタンスとは 回路やコイルといった閉曲線に電流が流れるとその周囲には磁束が発生します。またファラデーの法則によって磁束が変化すると回路には誘導起電力が発生するので、回路に電流を流すと 回路に電流を流す。 流れた電流が回路の周辺に磁束を発生させる。 回路周辺の磁束が変化したのでその回 ...

電気

【電気】電気加熱とは?7種類の原理、特徴を解説

産業分野において、ものを加熱する工程はほとんど全ての現場にあるのではないでしょうか。 スケールアップを計画するときや、抜本的な時間短縮・省エネルギーを検討する際には、加熱方法から見直すということも少なくないと思います。 今回は、電気加熱について全体的に理解したい人向けに記事をまとめました。 電気加熱とは 電気加熱は熱エネルギーを伝えるのに、電気を使う、酸素を使わない加熱手法と定義できます。 供給された電気エネルギーを、次の項目で紹介するいくつかの方法で熱に変換します。一般的な火力発電所の発電効率は40%程 ...

電気

【電気】超電導って何?原理や使い道は?

科学技術系のニュースで「超伝導」という言葉を見かけることがありますよね。また産業分野では電力分野で「超電導技術」の紹介がされることがあります。 最近では、リニアモーターカーに利用される技術ということで注目を集めています。 今回は超電導の現象と用途について解説したいと思います。 超電導現象とは 特定の金属を冷却していくと、ある温度から急激に電気抵抗が下がりゼロになる現象が知られています。 超電導現象とは、次の2つの性質から説明されます。 電気抵抗がゼロになる マイスナー効果 それぞれについて詳しく解説します ...

電気

【電気】ゼーベック効果って何?その原理は?

電気と温度には切っても切れない関係があります。 今回はそのうちの一つ、センサーなどにも利用されているゼーベック効果とは何かについて解説していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 ゼーベック効果とは? ゼーベック効果とは、2種類の金属の両末端をつなぎ合わせて各末端の温度に差をつけると起電力が生じ、回路中に電流が流れるという現象のことです。 なぜそんなことが起きるのか、詳しく見ていきましょう。 ゼーベック効果の原理 次の2点を理解していただけると非常にわか ...

ボイラー

【ボイラー】スートブロワって何?その役割は?

ボイラーの運転ではしばしば、スートブロワによって灰を除去する煤吹き作業を行います。スートブロワが上手く作動しないとボイラーの水管や過熱管の寿命に大きな悪影響を与えます。 今回はスートブロワとは何なのか、スートブロワの目的や注意点について解説したいと思います。 スートブロワとは? スートブロワは煤吹きというボイラーに定期的に行うメンテナンスを行う装置です。 ボイラーの蒸発管や過熱器、エコノマイザー(節炭器)などの燃料や排ガスを使う熱交換器では伝熱面に煤や塵が付着します。通常はこれらを定期的に蒸気や圧縮空気を ...

ポンプ

【ポンプ】ポンプの極数とは?変わるとどうなる?

ポンプを選定する際に、「極数」という言葉が出てきます。正確には電動機の極数なのですが、これは何を意味しているのでしょうか。 今回は、ポンプの極数とは何かについて解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 極数とは ポンプにつながっているモーターの断面図をイメージしてください。内部には回転子と呼ばれる軸とつながった構造の部品があり、その外殻に固定子とも呼ばれる磁極があります。磁極はS極とN極が隣り合わせになるように設置されています。 この磁 ...

配管

【配管】配管図面、P&IDとPFDって結局何が違うの?

配管の工程図の話になると必ず出てくる言葉にPIDがあります。P&IDとも呼ばれますが、工場内の配管図を表すものです。 一方でPFDという図面もあります。P&IDとPFDの目的と、記載内容の違いについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 P&IDとは 正式名称はPiping and Instrumentation flow Diagramと言い、配管計装図とも呼ばれます。 目的を端的に説明するならば、 P&IDはプ ...

配管

【配管】プロセスとユーティリティの違いとは?

エンジニアリング業界にいると必ず聞く言葉に、「プロセス」「ユーティリティ」があります。 初めて聞く人は、聞き慣れないカタカナ語に戸惑いますよね。今回はこのプロセスとユーティリティの違いについて、わかりやすく説明していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 プロセスとは 日本語でも浸透しているプロセスという言葉ですが、エンジニアリング業界では製品の製造過程のことを指します。 プロセスが意味するものはプラントや工場の業種によって異なります。例えば、石油化学プ ...

ポンプ

【ポンプ】性能曲線、HQ曲線って何?どうやって見るの?

ポンプのカタログを見ると必ず性能曲線が掲載されています。 実際に現場に適したポンプを選びたい時、この曲線をどのように活用すればいいのでしょうか?今回は性能曲線やH-Q曲線とは何かについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 性能曲線とは ポンプは羽が回ることにより流体にエネルギーを与える機器ですが、その作用は1点で固定されるわけではなく、ある程度の幅を持っています。 全揚程、軸動力、電流、効率などは吐出される流量によって変化します。それぞ ...

ポンプ

【ポンプ】静圧と動圧の違いって何?

今回は、ポンプや空調について勉強していると出てくる静圧と動圧についてです。 圧力を考える時に出てくるこの2つの言葉は何が違うのかについて、解説していきたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 動圧とは うちわで扇ぐと風を感じますよね。これは空気に流速が与えられて、圧力が上がったから、と捉えることができます。この時の圧力を動圧と呼びます。 動圧とは流速や運動エネルギーに関係した圧力です。流体に動きがある時に発生する圧力のことを指します。定義は以下の式 ...

ポンプ

【ポンプ】騒音値ってなに?基準や測定方法は?

今回のテーマはポンプの騒音についてです。小型ポンプでも結構音がしますし、大型の装置になれば、より騒音が大きくなります。 管理面を考えた時に、法律上の基準や正しい測定方法を知っておいた方がいいです。今回はポンプの騒音と測定方法について解説したいと思います。 騒音値とは ポンプをはじめとする産業機器は、稼働する過程で動作部から音が発生します。騒音を定量化するために用いられるのが、音の強さを示す単位dB(デシベル)です(物理量としてのデシベルは少々複雑なため、説明は割愛します)。 ポンプにおいては、軸受けの振動 ...

計測機器

【計測機器】シリカって何?シリカ測定器の原理と注意点

ボイラー水管理において計測項目の一つにシリカがあります。水の硬度が高い地域でボイラーを使用する場合は、シリカは注意すべきポイントの一つになります。 今回はシリカ計測器の原理について解説します。 シリカとは シリカとは二酸化ケイ素やケイ酸とも呼ばれる物質のことで、自然界には石英という鉱物として多く存在します。また乾燥剤でお馴染みのシリカゲルは、文字通りシリカをゲル化したものです。 欧州の国々ではミネラル豊富な硬水であることが知られていますが、一方で日本の水は花崗岩や石英の影響でシリカが多く含まれています。 ...

計測機器

【計測機器】溶存酸素って何?溶存酸素計の原理や注意点は?

ボイラーの水処理を考えるときに「溶存酸素」という言葉を聞いたことはありませんか? ものづくりの現場において、連続監視が必要とされるユーティリティや製品は、その計測器の仕組みについてもよく理解しておくほうが良いでしょう。 今回はボイラー水質基準の一つである溶存酸素について、測定器の原理と注意点を解説します。 溶存酸素とは 溶存酸素とは水に溶け込んでいる酸素のことで、単位はmg/Lで表されます。水中の動植物はこの溶存酸素を取り込んで生きています。 飽和溶存酸素量は、水の温度や気圧に影響されます。環境分野では、 ...

ポンプ

【ポンプ】渦巻ポンプを並列運転するときの注意点は?

設備を新規導入する際に、ポンプの選定を任された経験がある方は多いと思います。型式や能力など気にすることが多く、慣れていないと大変ですよね。 また電池と同じように、直列・並列という接続方法があり、これも液体の使用状況を考慮して組む必要があります。 今回は、ポンプを並列に設置する際の注意点についてまとめました。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 なぜポンプの並列運転を選択するのか? ポンプを複数台設置するのは、ポンプ1台では能力が足りないためです。 連続的に運転 ...

転職

【業界研究】プラント業界とは?詳しく徹底解説します

「プラント業界」と聞くとどんな企業を思い浮かべますか? ほとんどの方は、プラントを建設する企業というイメージかもしれませんが、実は同じプラント業界でも業態によって様々な企業があります。 この記事では、実際にプラント業界で長年働いている私がプラント業界への就職や転職を考えている方に向けて、プラント業界とは何かについて詳しく解説したいと思います。 こんな方におすすめ プラント業界のことを詳しく知りたい。 プラント業界に就職、転職したい。 プラント業界への適正を知りたい。 こちらの記事は動画でも解説しているので ...

燃料

【燃料】凝固点・流動点の違いについて詳しく解説してみた

軽油や重油など燃料を扱う際に、流動点という言葉を聞いたことはありませんか? 今回は凝固点、流動点の定義や使い分けについて説明します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 凝固点とは 凝固点とは、字の通り液体が固体化するときの温度を指します。 基本的には、固体が液体になる時の温度である融点と一致しています。水であれば約0℃ですね。凝固点は、液体の物質固有の特性に影響される化学的な数値ですが、食用油などの混合物に対しても凝固点が示されています。 例えば、オリーブオ ...

流量計

【流量計】蒸気流量計の使い方、補正はなぜ必要?

流量計の種類や測定原理によっては、他のデータによる補正が必要なケースがあります。 今回は蒸気流量計の補正の必要有無について、解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 蒸気流量計の補正とは? 蒸気の計測を行う流量計にはいくつかの原理があります。 差圧式、渦式、電磁式などがメジャーな型式と言えます。ここの原理については過去の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。 どのタイプも体積を測定するタイプの流量計です。質量を測定するコリオリ式流量計は蒸気には対 ...

蒸気

【蒸気】スチームアキュムレータは何のために使われているの?

現場のボイラー室にアキュムレータと呼ばれる大きな装置を見たことはありませんか? 初めて見る方は、何のためにあるのだろうと思った方も少なくないはず。また省エネ検討時には名前が上がる装置でもあります。今回はスチームアキュムレータについて解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 スチームアキュムレータとは まず語源から確認してみます。英語のaccumulateには「蓄積する」という意味があり、蒸気を蓄積するものだということがわかります。 スチームアキュムレー ...

バルブ

【バルブ】バタフライバルブとは何か、特徴や選定のポイントについて解説します

大口径の配管などで利用されるバルブの一つにバタフライ弁があります。 この記事ではバタフライバルブのメリット・デメリットについて解説をしたいと思います。 バタフライバルブとは バタフライバルブの構造は、「蝶」と名付けられた丸いディスクと、その中心に通った軸、というシンプルな構造です。 バルブの外側には軸につながったハンドルがあり、ハンドルを90度回転させることで、全開・全閉を操作することができます(ここはボールバルブを同じです)。また、上の画像のように数回転させることで開閉を行うタイプもあります。 他のバル ...

計測機器

【計測機器】導電率とは?導電率計の原理や注意点について

ボイラーの水質管理をはじめ、産業分野でも水質はよく見られる指標の一つです。 今回は含まれる金属イオン濃度の指標としても使われる導電率やそれを測定する導電率計の原理と注意点について解説します。 導電率とは 導電率は、電気伝導度や伝導率などとも呼ばれる、溶液中の電気の流れやすさを表す度合いです。 単位はS/m(ジーメンス毎メートル)を使います、なおSは電気抵抗Ωの逆数です。 名称は19世紀のドイツ人電気工学者ヴェルナー・ジーメンスからです。彼は産業分野の自動化システムを提供するグローバル企業シーメンスの創業者 ...

計測機器

【計測機器】pH計の原理、注意点について詳しく解説!

水質管理のために使用されるpHセンサー。 産業分野の現場でも、ラボスケールの研究所でも使用されますよね。ありふれた機器だからこそ原理をしっかりと理解しておきましょう。 今回はpH計の原理や注意点について解説したいと思います。 pHとは pHは日本語だと水素イオン指数と呼ばれ、水素イオンH+が溶液1Lに対し何モル存在しているかを表しています。 pH0から14まで分類され、7より小さい数字が酸性、7より大きい数字はアルカリ性を意味します。数字は10の累乗の数字を表していて、例えばpH7ならば水素イオン濃度は1 ...

ボイラー

【ボイラー】廃熱ボイラーとは?熱源は何を使う?

工場や事業所の省エネを考えるとき、熱源の変更はテーマの一つとして上がります。 条件が合えば、廃熱ボイラーを検討に入れるのがよいかもしれません。今回は廃熱ボイラーとは何かについて解説していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 廃熱ボイラーとは 大型プラントでは製鉄、石油化学品精製などで非常に高い温度(例えば製鉄なら炉内の温度が2000℃を超えます)が必要とされます。 燃焼後に出てきたガスは、高温を維持しながらも使うことはできないため、放熱した上で排気しま ...

電気

【電気】ブリッジ回路ってどんな効果があるの?わかりやすく解説してみた

ブリッジ回路と言うと変わった形の配線構造の絵をよく見ますが、どんな意味があるのでしょうか。 今回はブリッジ回路の概要と、どんな用途に活用されているのかについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 ブリッジ回路とは 回路を構成する配線が2つの並列回路に分かれて、その2つの線間を別の配線でつないだ時、この橋渡しされた構造をブリッジ回路と呼びます。 イラストの中のGは検流計です。検流計は電流の大きさと、電流の向きを検出できることができます。 こ ...

ボイラー

【ボイラー】水管ボイラーについて詳しく解説!小型貫流ボイラーとの関係は?

エネルギー管理士の勉強をしていると、「丸ボイラー」と「水管ボイラー」という言葉が出てきます。 この記事では水管ボイラーの特徴と種類について解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらも合わせてご覧ください。 水管ボイラーとは 多くの現場で使われている小型貫流ボイラーは、水管ボイラーと呼ばれる分類の中の1つです。 ボイラーについては大きく2つの種類に大別されます。大きな容器の中に入った水を蒸発させる丸ボイラーと、細い配管の中に通る水を加熱する水管ボイラーです。 水管ボ ...

ボイラー

【ボイラー】電気ボイラーとは?メリット・デメリットについて解説!

ボイラーについて調べていると、「電気ボイラー」なるものが出てきます。 「これ燃料使わないの?」とびっくりされるかもしれませんね。今回は国内でもいくつか取り扱いのある、電気ボイラーについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 電気ボイラーとは 電気ボイラーとは、燃料を使わず電気による加熱を行います。構造は、調べた限りは、貫流ボイラーがほとんどのようです。一般に、 小型貫流ボイラーよりも小型 0.2~0.5MPaG程度の低圧 150kg/h以 ...

伝熱工学

【伝熱工学】放射伝熱の仕組みを詳しく解説!産業分野でどう役立っている?

ストーブにあたった時に温かさを感じる理由はご存知ですか?放射伝熱、熱放射、輻射電熱などと呼ばれます。 今回は放射伝熱とは何かについて詳しく解説していきます。 放射伝熱とは 放射伝熱は、電磁波を介して熱が伝わる現象です。英語ではthermal radiation、radiant heat transferなどと呼ばれています。電磁波のうち、赤外線、可視光、紫外線などが含まれます。 高温の物体から発せられる電磁波が空間を伝わり、低温の物体に吸収されることで熱が伝わります。 電磁波とは、電場と磁場の変化を伝える ...

制御盤

【制御盤】UPSって何?無停電電源装置の役割とは?

生産用の制御システムを考えるときに、「停電が起きた場合にどうするか」と懸念がある装置があります。 突発的に止まることで、重要データを維持したい、製品や装置に対して安全な状態で停止したいなどの場合、UPSの導入が検討されます。 今回は、制御盤内に設置するUPSとは何かについて解説したいと思います。 UPSとは UPSはUninterruptible Power Supplyの略で、電源が突発的に断たれても電力供給を続ける装置のことを指します。具体的にはバッテリーの内蔵した装置で、電源異常時に安定した電力を供 ...

流量計

【流量計】静電容量式流量計ってどんな原理?電磁流量計との違いは?

今回は流量計の中でも、静電容量式というタイプの仕組みと用途について解説します。 静電容量式流量計とは? 静電容量式流量計を検索してみると「電磁流量計」のサイトがよく出てきました。 実は静電容量式流量計は、電磁流量計の1種です。何が違うのかというと静電容量式は、計測部の電極が配管の外にあるため液体と電極が直接触れない非接触型という点です。詳しくご説明します。 まず、静電容量とは何を指す言葉なのでしょうか。これは電気容量とも言われるそうですが、どれくらい電荷(静電気の量)を蓄えられるかを表しています。 導電体 ...

電気

【電気】誘電率と透磁率の違いを詳しく解説してみた

勉強していると、電気と磁力は互いに影響を及ぼし合うことを学ぶことになりますが、そんな時に出てくるのが「誘電率」と「透磁率」だと思います。 今回は間違えやすいこの2つについて、できるだけ簡単に説明します。 間違えやすいのは漢字が似ているというだけでなく、電磁場の解説は電気と磁界の話が同時に出てくる、関係式が似ているということが考えられます。しっかり区別して覚えましょう。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 誘電率とは 電気を誘導する割合、絶縁体が蓄える電気量の大 ...

熱機関

【電池】岩石が電池に?岩石を使って蓄電をする技術とは

日経新聞にこんな記事が出ていました。 ⇒ 岩石蓄電22年にも商用化 シーメンス、10社以上と覚書 コスト、リチウムイオン電池の10分の1(外部リンク) え?岩石を使って電気を取り出す?と不思議に思う方も多いと思います。今回は、岩石を使って蓄電をするとはどういう事かについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 岩石蓄電とは? 岩石蓄電の原理はとてもシンプルです。 余った電気で岩石を温めて、足りない時に水に熱を奪わせて蒸気にした後、タービンを ...

流量計

【流量計】コリオリ流量計のメリット、デメリットについて解説!

流量計解説シリーズをいくつか続けてきましたが、今回はコリオリ流量計です。 業界によってはあまり見かけることはないかもしれませんが、面白い仕組みをしていますのでコリオリ流量計について解説していきたいと思います。 コリオリ流量計とは? 構造としては、流体が二股で平行に並んだ細いU字配管(フローチューブ)を通り、再び1本の配管に戻るという形状をしています。(1本の構造のものもあります) 2つのU字管内を流体が流れると、細い配管をねじ曲げようとする力が2つのU字間に対し逆方向に働きます。配管のねじれ角度を計測する ...

流量計

【流量計】容積式流量計って何?どんな仕組みか詳しく解説してみた

流量計について調べたときに、歯車が2つ回る構造のものを見たことがありませんか? 今回はいくつかある流量計の型式の中の一つ、容積式流量計について詳しく解説します。 容積式流量計とは? 容積式流量計には、流量検出部に楕円状の歯車が2つ設置されています。 図で言うと、左から右に流体が流れることで歯車が回り、歯車上部分と下部分を流体が交互に流れていきます。 なぜ容積式と呼ぶかですが、升(ます)がよく例えに用いられます。水やお米を図るイメージをしていただきたいのですが、升で何リットル、何合と計りますよね。容積式流量 ...

ボイラー

【ボイラー】炉筒煙管ボイラーのメリット、デメリットとは?

ボイラーの代表的な種類の一つに「炉筒煙管ボイラー」があります。 最近では、新たに入れることの少なくなったものですが、今回は炉筒煙管ボイラーのメリットやデメリットについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 炉筒煙管ボイラーとは 炉筒煙管ボイラーとは、水を入れた円筒の中に煙管を複数通し、燃焼室のガスを通すことで蒸気を発生させるボイラーです。 丸ボイラの一種で熱源としては、重油やガスが一般的です。 最近では、大型工場以外では効率のいい貫流 ...

ボイラー

【ボイラー】温水ボイラーと給湯器の違いって何?

燃料を燃焼させて、水に熱を伝え、温水を作る装置に温水ボイラーや給湯器があります。温水ボイラーと給湯器は用途が同じなので、何が違うのかわからないという方も多いのではないでしょうか? 今回は、そんな疑問を解消するため、温水ボイラーと給湯器の違いについて解説してみたいと思います。 温水ボイラーとは 温水ボイラーとは、燃料を燃焼させて温水を作る装置です。 ボイラーの定義は「燃料を燃焼させる燃焼室と熱を伝える熱交換器がある装置」ということになるので、温水ボイラーは燃料を燃焼室で燃焼させて熱交換器で温水を作り出す装置 ...

流量計

【流量計】差圧式流量計って何?どんな仕組みか詳しく解説してみた

再び流量計の型式・原理解説シリーズです。 今回は現場で一番見かける?と言っても過言ではないほど普及している、差圧式流量計について詳しく解説したいと思います。 なぜよく使われるのか、どんな利点があるのか、皆さんの理解の助けになると嬉しいです。 差圧式流量計とは? 差圧式流量計はその名の通り、流体の圧力差を利用した測定原理をしており、オリフィス式やダイヤフラム式などとも呼ばれます。 配管内部を流れる気体や液体などの流体をイメージしてください。 流れ方向側から、AとBというポイントがあるとすると、配管内に何も遮 ...

ポンプ

【ポンプ】真空ポンプは何種類?産業分野に使われるタイプをまとめて解説

現場で使用される真空ポンプは、文字通り真空(大気圧よりも低い状態)を作り出すために活用されています。 原理なんて知らなくても・・・と思われるかもしれませんが、いざ突発的に不調になった時、対処方法がわからないと困りますよね。原理を知っていれば、不調の予測や対処法の考案にもつながるかもしれません。 真空ポンプは原理ごとに分けると大きく3種類あり、かつそれぞれ数種類のタイプがあるため、構造は多岐に渡ります。 今回は、真空ポンプの3つの種類について解説してみたいと思います。 機械式真空ポンプ 機械式真空ポンプは、 ...

流量計

【流量計】面積式流量計って何?どんな仕組みか詳しく解説してみた

流量計の選定をする際にいくつか型式を見かけますよね。今回はシンプルな構造で、実は奥深い、面積式流量計について解説します。 ※ こちらの記事は動画でも解説しています。 面積式流量計とは? 面積式流量計は、差圧式流量計と並んで最も古いタイプの流量計とされています。縦型のガラス管の中にフロートが浮いているのが特徴です。詳しく解説します。 ガラス管は真っ直ぐな円筒方ではなく、テーパー管と呼ばれる下側が細く上部が太い円錐型をしています。配管中の流体の一部、もしくは全てがこのガラス管の下から上へ向けて流れます。 フロ ...

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