エコおじい

プラントエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。現在、5つのブログを運営中。毎月収益レポートを公開しています。是非、Twitterのフォローお願いします。

タービン

【タービン】抽気復水タービンとは、メリット、制御方法について解説

火力発電プラントで良く利用されているタービンに抽気復水タービンがあります。 この記事では、抽気復水タービンとは何か、メリットや制御方法について解説します。 抽気復水タービンとは 抽気復水タービンとは蒸気タービンの中段から低圧の抽気蒸気を取り出すことができるタービンです。最終段の排気は復水器により復水に戻ります。 主蒸気を全量復水器に送る復水タービンと比べると電力として取り出せる仕事は減りますが、抽気蒸気を加熱源として給水の加熱やプロセス等に利用することでプラント全体のエネルギー効率を向上させることが出来ま ...

発電機

【発電機】ドループ制御とアイソクロナス制御の違い、使い分け

発電機やタービンの制御として代表的なものにドループ制御とアイソクロナス制御があります。 この記事では、ドループ制御とアイソクロナス制御の違いについて解説します。 ドループ制御とは ドループ特性とは速度垂下特性とも呼ばれ「発電機の周波数が低下すると負荷率が増加し、周波数変化を抑制するように働く特性」のことを言います。 同期発電機の周波数が変動した時に、どの程度の負荷変動があるかは発電機特性の速度調定率によって決まります。例えば次の図のように速度調定率が4%の同期発電機が50Hz、負荷率50%で運転している場 ...

タービン

【タービン】蒸気タービンの制御方法まとめ

蒸気タービンの制御は用途によって様々ですが、大きく分けるといくつかのパターンに分類することが出来ます。 この記事では、蒸気タービンの制御方法についてまとめています。 蒸気タービンの制御方法 蒸気タービンの制御方法は大きく分けると次の4パターンに分かれます。 発電電力制御 発電用の蒸気タービンで最も多く利用されているのが発電電力制御です。発電機の出力が設定値になるように、ガバナ(制御弁)を開閉させ、蒸気タービンに供給する蒸気量を調整します。 主に売電を目的とした発電プラントで用いられます。発電機の出力を一定 ...

電力

【電力】プラントの自立運転とは?メリット、デメリットを解説

発電プラントを系統の状態に関わらず、安定的に運転させるためにはプラントに自立運転機能を設ける必要があります。 この記事では、プラントの自立運転とは何か、その状態やメリット・デメリット、持たせるべき機能について解説します。 プラントの自立運転とは プラントの自立運転とは、系統の停電時により系統から解列された場合にも運転を継続できる状態のことを言います。下のような工場の場合、赤枠で囲んだ箇所のみで運転を行う場合は「発電プラントの自立運転」、青枠で囲んだ箇所のみで運転を行う場合は「工場の自立運転」という言い方を ...

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【生産管理】Proceedクラウドとは何か?重工業向けSaaSを徹底レビュー【広告】

近年、人手不足や国際競争力維持のためにクラウドやAI技術などのIT技術を製造業などのレガシー産業に導入しようという流れが加速しています。 その流れを受け、製造業やプラント業界などでも様々なスタートアップ企業がクラウドやAI技術を利用した業界特化型のサービス開発を進めており、日々、まだあまり知られていない魅力的なサービスが誕生しています。 今回は、当ブログのスポンサーにもなって頂いている株式会社東京ファクトリーが運営する「Proceedクラウド」について機能や特徴、実際にデモを見た感想などを解説したいと思い ...

通信講座

【電験三種】通信講座12社を徹底比較!価格、内容、サポートは?

電験三種は毎年受験者が4万人以上いる資格で出題範囲が広く、合格率も10%以下と低いので色々な会社が通信講座を販売しています。 今回は、電験三種の通信講座を販売している12社の価格、内容、サポート、保証について徹底比較しました。電験三種の独学での勉強に限界を感じている方は是非参考にしてみてはいかがでしょうか? まず今回ご紹介する12社の比較表はこちらになります。 価格(税込)講義動画備考 SAT119,680円 (e-ラーニングコース)〇ZOOM質問あり 翔泳社アカデミー168,300円 (e-ラーニングコ ...

ポンプ

【ポンプ】軸動力を計算する方法は?

ポンプを選定するときに、どのぐらいの大きさのモーターが必要になるのか計算で求めたいことってありますよね。今回はポンプの流量や差圧から軸動力を求める方法について解説したいと思います。 ポンプの軸動力を計算する方法 ポンプの軸動力は次の手順で求めることが出来ます。 ポンプの流量を求める ポンプの必要差圧を求める 流量と差圧をかける ポンプ効率で割る 実際に例を交えて解説します。 ポンプの流量を求める まず、ポンプの必要流量を求めます。 特に計算式があるわけではなく、使用先でどれだけの流量が必要かをリストにして ...

電力

【電力】発電端効率と送電端効率の違いとは?

発電所の熱効率を表す値として発電端効率と送電端効率があります。 それぞれ言葉が似ているので勘違いすることも多いですが、どちらを表しているのかによって数字が大きく変わってきます。今回は発電端効率と送電端効率の違いについて解説したいと思います。 発電端と送電端の違いとは 発電端と送電端の違いは次のようになります。 発電端:発電機直近のこと。 送電端:発電機から所内負荷を経て送電を行う箇所のこと。 言葉では分かりにくいので図に表すと次のようになります。発電機によって発電された電力は発電所内の送電線によって運ばれ ...

電力

【電力】太陽光発電の原理を徹底解説します

最近よく目にするようになった太陽光発電ですが、太陽電池が太陽の光から電気を取り出す原理は結構複雑です。 今回は、太陽光発電の原理について解説したいと思います。 太陽光発電とは 太陽光発電は太陽の光を半導体で出来た太陽電池モジュールに当てることにより、発電を行う方式です。 2012年より始まった固定価格買取制度(FIT制度)で電力の買取価格が一定になったことから一気に普及が広がっています。 太陽光パネルと設置するだけで電気を取り出せるので非常に簡易ですが、気候条件により発電出力が左右されるなどのデメリットも ...

転職

【転職】同業界、異職種転職のメリットデメリットについて

新卒で会社に入社して3~5年以上経ち、仕事もある程度出来るようになってくると、転職を意識し始めるという方も多いのではないでしょうか? 実際に転職は自身の仕事の幅を広げたり、収入を上げるのにとても有効な手段ですが、メリットが大きい反面、しんどいことも多くあります。今回は、実際に同業界異職種の転職を経験した自分が転職をして感じたメリットデメリットについてまとめてみたいと思います。 これから転職を考えているという方に是非、参考にしていただければ嬉しいです。 自分の転職の目的 私自身の転職の目的は主に次の3つでし ...

配管

【配管】SWとBWの違い、使い分けは?

バルブや配管の接続方式について考えるとき、同じ溶接接続方式でもSW(ソケットウェルド)とBW(バッドウェルド)のどちらが良いのか迷うことってありますよね。 今回は、SW(ソケットウェルド)とBW(バッドウェルド)の使い分けについて解説したいと思います。 SW(ソケットウェルド)とBW(バッドウェルド)の使い分け まず、SW(ソケットウェルド)とBW(バッドウェルド)の違いは次のようになります。 SW(ソケットウェルド):差込み溶接式 BW(バッドウェルド):突合せ溶接式 SW(ソケットウェルド)は差込み溶 ...

空気

【空気】Nm3(ノルマルリューベ)とは何か。m3(リューベ)との違い、使い分けは?

空気量を表す単位にN3m(ノルマルリューベ)やm3(リューベ)があります。どちらも体積を表しているので、どの場面でどちらを用いたらいいのか分からなくなることってありますよね。 今回はNm3(ノルマルリューベ)とm3(リューベ)の違いや換算式、使い分けについて解説したいと思います。 Nm3(ノルマルリューベ)とは Nm3(ノルマルリューベ)は空気量の単位で、大気圧、0℃の時の体積のことを言います。体積を表すm3(立法メートル)に標準という意味を表すN(ノルマル)を付けて表します。表記の仕方に特に決まりはなく ...

工事

【工事】ケミカルアンカーとは何か?目的は?

機器の据え付け方式には様々な種類がありますが、多く利用されているのがケミカルアンカーを使用した方法です。 非常にメジャーな方法ですが、そもそもケミカルアンカーって何?という方もいるかと思います。 そこで今回はケミカルアンカーを使用する目的やメリットについて解説したいと思います。 ケミカルアンカーとは (出展:Yahooショッピング「ケミカルアンカー」) ケミカルアンカーは化学反応によって樹脂を固め、寸切りボルトを固定するものです。 そもそもアンカーボルトは機器を据付ける際にコンクリート基礎に機器を固定させ ...

工事

【工事】タッププレートとは何か?目的、機器の据付に必要な理由は?

機器の据付について記載のある仕様書などに「タッププレート、ボルト、ナットを付属する」などという文言を見たことはないでしょうか? 普段あまり目にすることのない言葉なので、初めて見る人にとっては何に使用するのか分かりにくいかと思います。そこで今回は、機器の据付になぜタッププレートが必要なのかについて解説したいと思います。 タッププレートとは (出典:Yahooショッピング「リテーニングプレート タップタイプ」) タッププレートは一般的にタップ(ねじ穴)加工された金属のプレートの事を言います。工事の現場では主に ...

配管

【配管】相フランジとは何か。組フランジとの違いは?

購買仕様書などの取合点でよく「相フランジ」という言葉を見ます。 汎用的な機器を扱う場合はあまり聞きなれない言葉ですが、認識を間違っていると工事の際に部品が足りないなどのトラブルにつながります。 今回は、相フランジとは何かについて解説したいと思います。 相フランジとは 相フランジとは特殊なフランジ規格の場合、機器と接続するために用意する相手側のフランジのことを言います。 まず、一般的なフランジ接続の場合、機器側と配管側で次のように接続されます。 フランジの間にパッキンを挟み、ボルト、ナット(BNP)で固定し ...

計測機器

【計測】濁度の測定方法は?どの測定原理がいいの?

工場で使う飲料水や、製品の原料溶液、処理する工場排水など、産業分野において水質を正しく測定することは重要です。 指標の1つでもある濁度は、「単位が曖昧で、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。今回は、濁度の単位と測定原理の違いについて、解説していきたいと思います。 濁度とは 濁度とは字の通り「水の濁り」を表します。しかし、例えば導電率(S/m)のような明確な単位はなく、単に「度」と言われます。これは、濁度が基準の溶液に対してどの程度、試料が濁っているかを示す単位であるからです。 基準となる標 ...

転職

【転職】プラントエンジニアのデメリット7選

これからプラント業界への就職や転職を考える方にとって、本当に自分がプラントエンジニアとしてやっていけるのかは気になるポイントかと思います。 今回は、実際に私がプラントエンジニアとして働いて感じた7つのデメリットについて解説したいと思います。メリットについても解説しているので、両方読んだうえで今後の参考にしていただければと思います。 プラントエンジニアの7つのデメリット プラントエンジニアはメリットの多い反面、次のようなデメリットがあります。 現場に行く機会が少ない プラントエンジ会社は工場での製造が主では ...

転職

【転職】プラントエンジニアとして働く7つのメリット

これからプラント業界への就職や転職を考える方にとって、プラントエンジニアとして働けばどんなメリットがあるのかはとても気になるポイントではないでしょうか? 今回は、プラント機器メーカーからプラントエンジニアに転職した私が実際に働いてみて感じるプラントエンジニアとして働く7つのメリットについて解説したいと思います。 プラントエンジニアとして働く7つのメリット プラントエンジニアとして働くと次のようなメリットが得られます。 幅広い製品知識が得られる プラントは数多くの機器を扱うので、それに伴い幅広い分野の製品知 ...

転職

【転職】プラント業界が激務と言われる7つの理由

「プラント業界は激務」と言われることがありますが、プラント業界へ就職や転職を考えている方にとって「本当に激務なのか」は気になるテーマだと思います。 そこで今回は実際にプラント業界で働く私が「プラント業界は激務なのか?また、なぜ激務と言われるのか?」について解説したいと思います。 エコおじいプラント業界といっても色々な会社があるので、今回はプラントを建設する会社(EPC)のことをプラント業界としています。 プラント業界は激務なのか? まず、プラント業界は激務なのかどうかですが「部署と時期によっては激務になる ...

ボイラー

【ボイラー】空気予熱器とは。目的や方式について解説

ボイラー効率を向上させる機器の一つに空気予熱器があります。 今回は空気予熱器とは何かについて解説したいと思います。こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらも合わせてご覧ください。 空気予熱器とは 空気予熱器はボイラーに送る燃焼用の空気を加熱する熱交換器のことを言います。 似たような役割をする機器にエコノマイザがありますが、エコノマイザはボイラー給水と排ガスを熱交換させるのに対して、空気予熱器は燃焼用の空気との熱交換を行います。 熱源はエコノマイザと同様に排ガスの事もあれば、プ ...

業務

【業務】購買仕様書とは何か?目的や書く時の注意点について

プラントを設計する際に重要な書類の1つに購買仕様書があります。 非常に重要で、当たり前のように日々企業間でやり取りがされている書類ですが、初めて見るという人にとっては何を表す書類なのか分からないということもあるのではないでしょうか? 今回は購買仕様書を受け取った側、書く側それぞれの方に向けて購買仕様書とは何かについて解説したいと思います。 購買仕様書とは 購買仕様書は購入する機器の仕様が細かく記載されている書類の事です(購入仕様書という場合もあります)。 機器によって記載される内容は変わりますが、温度、圧 ...

制御弁

【制御弁】並列に設置する理由は?

大型の生産ラインなどを見ていると、制御弁が並列に数台設置されているのを見たことがないでしょうか? 制御弁は流量を自動で制御してくれるので、大きいものを1台つけておけば問題なさそうですが、あえて並列設置をしているのには理由があります。 今回は制御弁を並列設置する理由について解説します。こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 制御弁を並列設置する目的 制御弁を並列に設置するのは次のような理由からです。 制御性を上げる 立ち上げ速度を緩やかにする 制御弁を並列に設置する ...

タービン

【タービン】内部抽気圧力制御と外部抽気圧力制御の違いとは?

抽気タービンには抽気蒸気の圧力を制御する方法として内部抽気圧力制御と外部抽気圧力制御があります。 今回はそれぞれの違いについて解説します。こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 内部抽気圧力制御とは 内部抽気圧力制御は蒸気タービンのユニット内に圧力制御弁を組み込み、抽気圧力を一定にする制御方式です。図に表すと次のようになります。 内部抽気圧力制御の場合、抽気圧力を一定にするようにユニット内部の制御弁が動くので、タービン中段から取り出す抽気圧力が一定になります。一方 ...

電気

【電気】磁力線と磁束の違いとは?

電気の勉強をしていると電気、磁気で似ているような言葉が多く出てくるので分かりにくいですよね。 今回は、磁気の中でも概念が似ている磁力線と磁束の違いについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 磁力とは まず、磁力とは磁界の間に働く力のことを言います。磁極が異なる場合は吸引力が働き、磁極が同じであれば反発力が働きます。 上の図のように磁荷m1[Wb](ウェーバー)とm2[Wb]の物体があった場合、それぞれに働く磁力は次の式で計算することが出 ...

電気

【電気】コンデンサと電界の関係を解説します

コンデンサに電荷がたまると極板間には電界が発生します。 電界は極板間の距離と電圧によって決まってくるのですが、コンデンサの電気容量も距離が関係してくるなど複数の要素が絡みあっているので分かりにくいと感じる方も多いのではないかと思います。 今回は、コンデンサの電界の強さについて解説したいと思います。こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 電界とは 電界とは静電力が働く空間のことです。電荷の周囲には電界が生じ、電界の中に電荷を置くと引っ張られたり押されたりします。 電 ...

電気

【電気】マイクロ波加熱ってなに?原理と特徴を解説!

以前、電気加熱の種類について概要をまとめ、いくつか詳細に解説しました。産業分野では古くから使われている方法が多く採用されることが多いですが、近年新しい方法が実用化し、化学プラントで使われ始めています。 今回は、産業分野では新顔のマイクロ波による加熱方法について解説していきます。電気加熱の種類についてはこちらをご覧ください。 マイクロ波については会話形式でも解説しています。 マイクロ波とは マイクロ波は電磁波の一種です。電磁波とは、電気の力が作る空間(電界)と磁石の力が作る空間(磁界)が組み合わされた波のこ ...

熱交換器

【熱交換器】オイルヒーターの電気代は高い?実際に計算してみた

巷で話題のオイルヒーターですが、電気代が高いという評判もあるため、実際のところどうなのかを計算してみました。 この記事では、オイルヒーターの電気代を計算する方法やエアコン、灯油ヒーターと比較してどうなるのかを熱計算の観点から解説しています。こちらの動画で会話形式でも解説しています。 オイルヒーターの原理 まず、オイルヒーターで部屋を暖めるのは次のようになります。 電気ヒーターでオイルを温める。 オイルが循環してパネルが温まる。 パネルからの放熱で部屋が温まる。 オイルヒーターという名前ですが、オイルまあく ...

タービン

【タービン】グランドコンデンサって何?設置する目的は?

蒸気タービンを設置する場合には、セットでグランドコンデンサーを設置するのが一般的です。 今回は、グランドコンデンサーをなぜ使用するのか良く分からないという方に向けて、グランドコンデンサーを設置する目的を解説したいと思います。 グランドコンデンサとは グランドコンデンサーとはタービンの軸封部から発生する漏れ蒸気や空気の吸い込みを防止するシール蒸気を凝縮させるための機器です。 発電機にせよポンプにせよ、蒸気でタービンを回し仕事を得る場合は必ず車室を貫通するローターが存在します。このローターは常に回転するため、 ...

空気

【空気】計装空気って何?雑用空気との使い分けは?

プラントの圧縮空気には大きく分けて計装空気と雑用空気の二つがあります。 プラントを設計する場合はこの2つを分けて考えることが多いのですが、普段利用している方はどういう違いがあるのか分からないという方もいるのではないでしょうか? 今回は計装空気とは何か、雑用空気との違いについて解説したいと思います。 計装空気とは 計装空気は制御弁の駆動や流量計などの計装機器に使用される圧縮空気の事です。計装空気には次の3つが求められます。 圧力が一定で変動がないこと オイル、水分、ダストなどが混じらないこと 非常時も止めて ...

業務

【業務】ローディングデータって何?目的は?

プラント関係の仕事をしていると、必要提出書類の中に「ローディングデータ」があることが良くあります。 プラントを建てる側にとってはよく目にする資料ですが、メーカーや商社の方にとってはあまり見慣れないものかもしれません。今回はローディングデータとは何か、その目的について解説したいと思います。 ローディングデータとは ローディングデータは機器の重さ、重心、大きさ、慣性力、許容変位量などを表す資料です。機器によってはアンカーボルトの位置や種類、打ち込み深さなども記載してあることがあります。 ポンプ、タンク、コンプ ...

電気

【電気】電気加熱の正味電力、正味電力量ってなに?

電気加熱について勉強していると「正味電力」とか「正味電力量」という言葉が出てきますよね。 正味電力と聞くと皮相電力のように何かしら定義があるように感じるかもしれませんが、実は言葉の定義はもっと単純なものでした。あまり調べても出てこないようなのでこの記事で解説したいと思います。 正味電力とは 正味電力とは実際に使用される正味の電力の事です。 例えば次の様な問題を考えてみます。 120kg、比熱0.52kJ/kgKの電気炉を20℃から620℃に20分で加熱する場合、必要な正味電力、正味電力量はいくらか? これ ...

配管

【配管】電縫管とシームレス管の違い、使い分けは?

配管の選定をしていると、サイズだけではなく材質や強度、接続方式、保温、塗装など考えないといけないものがたくさんあって迷いますよね。 今回は、その中でも迷いやすい「電縫管とシームレス管の違い」について解説したいと思います。 電縫管(溶接管)とは 電縫管は板状の鋼を円形に成形し、接続部を電気抵抗溶接によって接合したものです。炭素鋼鋼管、ステンレス鋼管。低合金鋼管など様々な材質の配管が製造できます。 8A程度の小径から650A程度の大口径まで幅広く対応でき、連続的に生産できるのでコストも安く抑えることが出来ます ...

燃料

【燃料】排ガスのO2換算って何?計算方法は?

排ガス中の窒素酸化物やばいじんの濃度を規制する場合にO2〇〇%換算という文言をみることはないでしょうか? この記事ではO2換算とは何か、計算方法とその目的について解説したいと思います。 O2換算とは O2換算は次の式で計算することができます。 $$C=C_s×\frac{21-O_n}{21-O_s}$$ C:窒素酸化物の濃度[ppm] Cs:窒素酸化物の実測濃度 On:標準酸素濃度 Os:排ガス中の酸素濃度 計算自体は簡単ですが、なぜこのような計算を行うのか意味をしっかりと理解しておく必要があります。 ...

タービン

【タービン】背圧タービンとは?メリットや制御方法について解説

燃料のエネルギーを電気と熱として有効に利用する方法の一つに背圧タービンがあります。 今回は蒸気タービンの一つ、背圧タービンについて解説したいと思います。 背圧タービンとは 背圧タービンは蒸気タービンの一種で排気圧力が大気圧以上のタービンです。 排気をプロセス加熱として利用することで、全体の熱効率を大幅に向上させることが出来ます。コージェネレーションシステムやコンバインドサイクルなどで良く利用されているタービンです。 また、大型のプラントでは発電目的以外でも電動ポンプと同じ用途で並列に設置し、停電時のバック ...

蒸気

【蒸気】直接加熱をした場合の計算方法は?

前回、蒸気の圧力を下げると省エネになるのか?という記事で間接加熱の場合の計算を記載したので、今回は直接加熱についても書きたいと思います。 蒸気で直接加熱する場合の計算方法① まず、上の図のようにタンクに水をため、直接蒸気を投入して加熱する場合を考えます。この時、タンクには温度センサーを設置し、制御弁によってタンク内の温度を調整します。 次の条件で計算を進めていきます。 10℃の水、10トンを60℃まで加熱するのに0.3MPaGの蒸気はどれだけ必要か 直接蒸気を投入して計算する場合は間接加熱のように単純な計 ...

蒸気

【蒸気】蒸気の圧力を下げると省エネになるのはなぜ?デメリットは?

先日読者の方から「蒸気の圧力を下げると省エネになるのはなぜか教えてほしい」という質問をいただきました。 そこで、今回はその回答を記事にしてみたいと思います。 蒸気の圧力を下げると省エネになるといわれる理由 熱交換器に供給する蒸気の圧力を下げると省エネになるといわれる理由は「圧力を下げた方が潜熱が増加するから」です。 熱交換器を用いた間接加熱では、被加熱物を加熱するのに使用するのは蒸気の潜熱です。交換熱量を加熱している蒸気の潜熱で割ると蒸気使用量が計算できますが、分子の潜熱が大きくなることにより使用量が小さ ...

冷却塔

【冷却塔】濃縮倍数って何?計算方法は?

冷却塔(クーリングタワー)では循環水を気化させることで温度を下げるため、補給水中の不純物は何もしなければどんどん濃縮していくことになります。 これを防ぐために一定量をブローして補給水と入れ替える必要がありますが、どの程度ブローしないといけないかは濃縮倍数によって決まります。 プラントを設計する場合には冷却塔での濃縮倍数は使用する水量に大きく影響を与えるので注意が必要です。今回は、冷却塔の濃縮倍数について解説したいと思います。 濃縮倍数とは 濃縮倍数とは、冷却塔に補給する水に対し、どれだけ濃縮させることを想 ...

電気

【電気】テスター電流測定の仕組み、測定方法、注意点について解説!

普段テスターを使わない人向けの記事、第二弾です。 以前の記事では、電圧と抵抗の測定方法を紹介しましたが、今回はテスターを使用した電流測定とその注意点について解説します。 電流測定の仕組み テスターは電圧や抵抗を変換して直流電圧測定部で測定すると、以前のテスターの説明で説明しました。 直流電流測定の場合は、テスター内部の標準抵抗器を介して変換した電圧値を計測しています。交流電流を測定できる機種の場合は、電圧変換後に、交流/直流変換が行われて、変換後の電圧が計測されます。 電流測定方法 直流回路の電流を測定す ...

ボイラー

【ボイラー】連続ブローはなぜ必要?缶底ブローとは何が違う?

ボイラーの運転動作の一つに連続ブローというものがあります。普段、ボイラーを扱う方にとっては当たり前のことですが、初めて見た方は何のために連続ブローを行っているのか分からないこともあるかと思います。 今回は、ボイラーの連続ブローとは何か、また缶底ブローとの違いについて解説したいと思います。 連続ブローとは 連続ブローとは、ボイラー缶水で不純物が濃縮するのを防止するために缶水の一部を連続的に外部に排出することを言います。一般的には電磁弁や電動弁などの自動弁を一定周期ごとに開閉させることでブロー量を制御していま ...

電気

【電気】初心者向け!テスターの電圧・抵抗測定の仕組み、測定方法について解説!

テスターを現場で使う、というのはありふれた作業ですが、普段使わない人にとっては緊張しますよね。 今回は、テスターの仕組みと、電圧・抵抗測定をする方法について解説したいと思います。 テスターの構成部品 テスターはハンディータイプ、ペンシルタイプなどいくつかありますが、構成部品の例を紹介します。 テスターには直流電圧、交流電圧、抵抗、電流など測定する機能がありますが、全て直流電圧測定部を通ります。つまりどの値も直流電圧に変換して、観測値に換算しているということです。 測定目的に応じて、電圧測定時には分圧器、抵 ...

燃料

【燃料】排ガス量の計算方法とは?

ボイラーなどを見ると、燃料の供給ラインに対して、排ガスのダクトがかなり大きく設計されているのを見たことはありませんか? 今回はなぜそのような設計になるのか、燃料を燃やしたときに発生する排ガス量の計算方法について解説したいと思います。 排ガスとは 排ガスとは燃料が燃焼したときに発生する気体のことです。 主な成分は二酸化炭素CO2、水蒸気H2O、窒素N2、そして過剰に供給した酸素O2などです。計算の際に水蒸気を含めたガスを湿りガス、除いたガスを乾きガスといいます。 排ガスの量はエコノマイザでの流速や伝熱量など ...

流体工学

【流体工学】コアンダ効果って何?産業分野での用途は?

流体に関する勉強をしていると、ベルヌーイの定理、ベンチュリ効果などに関連して「コアンダ効果」という言葉を目にするのではないでしょうか。 今回は、コアンダ効果の解説と実用例について紹介したいと思います。 コアンダ効果とは コアンダ効果とは、流れる流体(噴流)が近くの壁に対して相互作用を生じ、引き寄せられていく現象を表した言葉です。流体の粘性の効果により、周りの流体を引き込みます。 よく見る説明実験では、水道の水に丸みを帯びた物(スプーンなど)を近づけて、引き寄せられることを確認したり、ピンポン球に下から風を ...

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