エコおじい

プラントエンジニアです。「工業技術をどこよりも分かりやすく解説する」をテーマに2017年からブログ、Youtubeで情報発信をしています。現在、5つのブログを運営中。毎月収益レポートを公開しています。是非、Twitterのフォローお願いします。

バルブ

【バルブ】バタフライバルブのメリット・デメリットは?

バタフライバルブという型式を聞かれたことはありますか?現場では「バタ弁」と呼ばれることもあります。 バルブの選定で、「どの方式を選ぶのがいいのだろう」と迷われた経験のある方向けに、今回はバタフライバルブのメリット・デメリットについて解説をしたいと思います。 バタフライバルブとは バタフライバルブの構造は、「蝶」と名付けられた丸いディスクと、その中心に通った軸、というシンプルな構造です。 バルブの外側には軸につながったハンドルがあり、ハンドルを90度回転させることで、全開・全閉を操作することができます(ここ ...

計測機器

【計測機器】導電率とは?導電率計の原理や注意点について

ボイラーの水質管理をはじめ、産業分野でも水質はよく見られる指標の一つです。 今回は含まれる金属イオン濃度の指標としても使われる導電率やそれを測定する導電率計の原理と注意点について解説します。 導電率とは 導電率は、電気伝導度や伝導率などとも呼ばれる、溶液中の電気の流れやすさを表す度合いです。 単位はS/m(ジーメンス毎メートル)を使います、なおSは電気抵抗Ωの逆数です。 名称は19世紀のドイツ人電気工学者ヴェルナー・ジーメンスからです。彼は産業分野の自動化システムを提供するグローバル企業シーメンスの創業者 ...

計測機器

【計測機器】pH計の原理、注意点について詳しく解説!

水質管理のために使用されるpHセンサー。 産業分野の現場でも、ラボスケールの研究所でも使用されますよね。ありふれた機器だからこそ原理をしっかりと理解しておきましょう。 今回はpH計の原理や注意点について解説したいと思います。 pHとは pHは日本語だと水素イオン指数と呼ばれ、水素イオンH+が溶液1Lに対し何モル存在しているかを表しています。 pH0から14まで分類され、7より小さい数字が酸性、7より大きい数字はアルカリ性を意味します。数字は10の累乗の数字を表していて、例えばpH7ならば水素イオン濃度は1 ...

ボイラー

【ボイラー】廃熱ボイラーとは?熱源は何を使う?

工場や事業所の省エネを考えるとき、熱源の変更はテーマの一つとして上がります。 条件が合えば、廃熱ボイラーを検討に入れるのがよいかもしれません。今回は廃熱ボイラーとは何かについて解説していきます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 廃熱ボイラーとは 大型プラントでは製鉄、石油化学品精製などで非常に高い温度(例えば製鉄なら炉内の温度が2000℃を超えます)が必要とされます。 燃焼後に出てきたガスは、高温を維持しながらも使うことはできないため、放熱した上で排気しま ...

電気

【電気】ブリッジ回路ってどんな効果があるの?わかりやすく解説してみた

ブリッジ回路と言うと変わった形の配線構造の絵をよく見ますが、どんな意味があるのでしょうか。 今回はブリッジ回路の概要と、どんな用途に活用されているのかについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 ブリッジ回路とは 回路を構成する配線が2つの並列回路に分かれて、その2つの線間を別の配線でつないだ時、この橋渡しされた構造をブリッジ回路と呼びます。 イラストの中のGは検流計です。検流計は電流の大きさと、電流の向きを検出できることができます。 こ ...

ボイラー

【ボイラー】水管ボイラーについて詳しく解説!小型貫流ボイラーとの関係は?

エネルギー管理士の勉強をしていると、「丸ボイラー」と「水管ボイラー」という言葉が出てきます。 この記事では水管ボイラーの特徴と種類について解説します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらも合わせてご覧ください。 水管ボイラーとは 多くの現場で使われている小型貫流ボイラーは、水管ボイラーと呼ばれる分類の中の1つです。 ボイラーについては大きく2つの種類に大別されます。大きな容器の中に入った水を蒸発させる丸ボイラーと、細い配管の中に通る水を加熱する水管ボイラーです。 水管ボ ...

ボイラー

【ボイラー】電気ボイラーとは?メリット・デメリットについて解説!

ボイラーについて調べていると、「電気ボイラー」なるものが出てきます。 「これ燃料使わないの?」とびっくりされるかもしれませんね。今回は国内でもいくつか取り扱いのある、電気ボイラーについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 電気ボイラーとは 電気ボイラーとは、燃料を使わず電気による加熱を行います。構造は、調べた限りは、貫流ボイラーがほとんどのようです。一般に、 小型貫流ボイラーよりも小型 0.2~0.5MPaG程度の低圧 150kg/h以 ...

伝熱工学

【伝熱工学】放射伝熱の仕組みを詳しく解説!産業分野でどう役立っている?

ストーブにあたった時に温かさを感じる理由はご存知ですか?放射伝熱、熱放射、輻射電熱などと呼ばれます。 今回は放射伝熱とは何かについて詳しく解説していきます。 放射伝熱とは 放射伝熱は、電磁波を介して熱が伝わる現象です。英語ではthermal radiation、radiant heat transferなどと呼ばれています。電磁波のうち、赤外線、可視光、紫外線などが含まれます。 高温の物体から発せられる電磁波が空間を伝わり、低温の物体に吸収されることで熱が伝わります。 電磁波とは、電場と磁場の変化を伝える ...

制御盤

【制御盤】UPSって何?無停電電源装置の役割とは?

生産用の制御システムを考えるときに、「停電が起きた場合にどうするか」と懸念がある装置があります。 突発的に止まることで、重要データを維持したい、製品や装置に対して安全な状態で停止したいなどの場合、UPSの導入が検討されます。 今回は、制御盤内に設置するUPSとは何かについて解説したいと思います。 UPSとは UPSはUninterruptible Power Supplyの略で、電源が突発的に断たれても電力供給を続ける装置のことを指します。具体的にはバッテリーの内蔵した装置で、電源異常時に安定した電力を供 ...

流量計

【流量計】静電容量式流量計ってどんな原理?電磁流量計との違いは?

今回は流量計の中でも、静電容量式というタイプの仕組みと用途について解説します。 静電容量式流量計とは? 静電容量式流量計を検索してみると「電磁流量計」のサイトがよく出てきました。 実は静電容量式流量計は、電磁流量計の1種です。何が違うのかというと静電容量式は、計測部の電極が配管の外にあるため液体と電極が直接触れない非接触型という点です。詳しくご説明します。 まず、静電容量とは何を指す言葉なのでしょうか。これは電気容量とも言われるそうですが、どれくらい電荷(静電気の量)を蓄えられるかを表しています。 導電体 ...

電気

【電気】誘電率と透磁率の違いを詳しく解説してみた

勉強していると、電気と磁力は互いに影響を及ぼし合うことを学ぶことになりますが、そんな時に出てくるのが「誘電率」と「透磁率」だと思います。 今回は間違えやすいこの2つについて、できるだけ簡単に説明します。 間違えやすいのは漢字が似ているというだけでなく、電磁場の解説は電気と磁界の話が同時に出てくる、関係式が似ているということが考えられます。しっかり区別して覚えましょう。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 誘電率とは 電気を誘導する割合、絶縁体が蓄える電気量の大 ...

熱機関

【電池】岩石が電池に?岩石を使って蓄電をする技術とは

日経新聞にこんな記事が出ていました。 ⇒ 岩石蓄電22年にも商用化 シーメンス、10社以上と覚書 コスト、リチウムイオン電池の10分の1(外部リンク) え?岩石を使って電気を取り出す?と不思議に思う方も多いと思います。今回は、岩石を使って蓄電をするとはどういう事かについて解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 岩石蓄電とは? 岩石蓄電の原理はとてもシンプルです。 余った電気で岩石を温めて、足りない時に水に熱を奪わせて蒸気にした後、タービンを ...

流量計

【流量計】コリオリ流量計のメリット、デメリットについて解説!

流量計解説シリーズをいくつか続けてきましたが、今回はコリオリ流量計です。 業界によってはあまり見かけることはないかもしれませんが、面白い仕組みをしていますのでコリオリ流量計について解説していきたいと思います。 コリオリ流量計とは? 構造としては、流体が二股で平行に並んだ細いU字配管(フローチューブ)を通り、再び1本の配管に戻るという形状をしています。(1本の構造のものもあります) 2つのU字管内を流体が流れると、細い配管をねじ曲げようとする力が2つのU字間に対し逆方向に働きます。配管のねじれ角度を計測する ...

流量計

【流量計】容積式流量計って何?どんな仕組みか詳しく解説してみた

流量計について調べたときに、歯車が2つ回る構造のものを見たことがありませんか? 今回はいくつかある流量計の型式の中の一つ、容積式流量計について詳しく解説します。 容積式流量計とは? 容積式流量計には、流量検出部に楕円状の歯車が2つ設置されています。 図で言うと、左から右に流体が流れることで歯車が回り、歯車上部分と下部分を流体が交互に流れていきます。 なぜ容積式と呼ぶかですが、升(ます)がよく例えに用いられます。水やお米を図るイメージをしていただきたいのですが、升で何リットル、何合と計りますよね。容積式流量 ...

ボイラー

【ボイラー】炉筒煙管ボイラーのメリット、デメリットとは?

ボイラーの代表的な種類の一つに「炉筒煙管ボイラー」があります。 最近では、新たに入れることの少なくなったものですが、今回は炉筒煙管ボイラーのメリットやデメリットについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 炉筒煙管ボイラーとは 炉筒煙管ボイラーとは、水を入れた円筒の中に煙管を複数通し、燃焼室のガスを通すことで蒸気を発生させるボイラーです。 丸ボイラの一種で熱源としては、重油やガスが一般的です。 最近では、大型工場以外では効率のいい貫流 ...

ボイラー

【ボイラー】温水ボイラーと給湯器の違いって何?

燃料を燃焼させて、水に熱を伝え、温水を作る装置に温水ボイラーや給湯器があります。温水ボイラーと給湯器は用途が同じなので、何が違うのかわからないという方も多いのではないでしょうか? 今回は、そんな疑問を解消するため、温水ボイラーと給湯器の違いについて解説してみたいと思います。 温水ボイラーとは 温水ボイラーとは、燃料を燃焼させて温水を作る装置です。 ボイラーの定義は「燃料を燃焼させる燃焼室と熱を伝える熱交換器がある装置」ということになるので、温水ボイラーは燃料を燃焼室で燃焼させて熱交換器で温水を作り出す装置 ...

流量計

【流量計】差圧式流量計って何?どんな仕組みか詳しく解説してみた

再び流量計の型式・原理解説シリーズです。 今回は現場で一番見かける?と言っても過言ではないほど普及している、差圧式流量計について詳しく解説したいと思います。 なぜよく使われるのか、どんな利点があるのか、皆さんの理解の助けになると嬉しいです。 差圧式流量計とは? 差圧式流量計はその名の通り、流体の圧力差を利用した測定原理をしており、オリフィス式やダイヤフラム式などとも呼ばれます。 配管内部を流れる気体や液体などの流体をイメージしてください。 流れ方向側から、AとBというポイントがあるとすると、配管内に何も遮 ...

ポンプ

【ポンプ】真空ポンプは何種類?産業分野に使われるタイプをまとめて解説

現場で使用される真空ポンプは、文字通り真空(大気圧よりも低い状態)を作り出すために活用されています。 原理なんて知らなくても・・・と思われるかもしれませんが、いざ突発的に不調になった時、対処方法がわからないと困りますよね。原理を知っていれば、不調の予測や対処法の考案にもつながるかもしれません。 真空ポンプは原理ごとに分けると大きく3種類あり、かつそれぞれ数種類のタイプがあるため、構造は多岐に渡ります。 今回は、真空ポンプの3つの種類について解説してみたいと思います。 機械式真空ポンプ 機械式真空ポンプは、 ...

流量計

【流量計】面積式流量計って何?どんな仕組みか詳しく解説してみた

流量計の選定をする際にいくつか型式を見かけますよね。今回はシンプルな構造で、実は奥深い、面積式流量計について解説します。 ※ こちらの記事は動画でも解説しています。 面積式流量計とは? 面積式流量計は、差圧式流量計と並んで最も古いタイプの流量計とされています。縦型のガラス管の中にフロートが浮いているのが特徴です。詳しく解説します。 ガラス管は真っ直ぐな円筒方ではなく、テーパー管と呼ばれる下側が細く上部が太い円錐型をしています。配管中の流体の一部、もしくは全てがこのガラス管の下から上へ向けて流れます。 フロ ...

制御盤

【制御盤】制御盤電気配線における、内線と外線の違いとは?

現場で使う機器のコントロールを担う制御盤。 よく見ると外から接続される配線群があり、制御盤内を開けると無数の配線があるのが確認できます。これらの配線にはどんな役割や基準があるのでしょうか。 今回は、制御盤の内線と外線の違いについて詳しく解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 制御盤の内線とは 制御盤の中にはスイッチ、リレー、マグネットコンダクターなどの電気機器の他、調節計やシーケンサなどの制御用精密機器などが設置されています。 これらの ...

ポンプ

【ポンプ】キャビテーションとエア噛みの違いとは

ポンプを異常振動させる現象としてキャビテーションやエア噛みというものがあります。 今回は、キャビテーションとエア噛みの違いについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 キャビテーションとは キャビテーションとは、飽和温度近くの流体がポンプ内でかき回されることによって圧力が下がり一部が気化、その気泡がはじけることでポンプに衝撃を与える現象です。 キャビテーションが発生するとポンプの振動、インペラの破損など、能力低下など様々な問題が発生し ...

ボイラー

【ボイラー】相当蒸発量とは?実際蒸発量との違いについて

ボイラーのカタログを見ていると、相当蒸発量という言葉がよく出てきます。 今回は、相当蒸発量とは何かについて解説してみたいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 相当蒸発量とは 相当蒸発量とは100℃の飽和水を100℃の飽和蒸気にすると想定した際の能力を表します。 ボイラーの能力を表すには、1時間あたりにどれだけの蒸気を発生させることが出来るかというkg/hやton/hが用いられることが多いです。 しかし、最大能力は給水の温度や蒸気の設定圧力によって大 ...

制御盤

【制御盤】アイソレータって何?役割、用途を解説

電気、制御系の業務をしていると「アイソレータ」という言葉を聞くことがないでしょうか。 今回はアイソレータとは何かについて、基礎的な部分の解説をしていきます。 アイソレータの役割 英語でisolateというと「分離する、絶縁する」といった意味があります。 計装関係におけるアイソレータは信号線間の直流を遮断し、絶縁する部品のことを指します。 アイソレータは単一方向の信号を伝送しますが、逆向きの信号は遮断する仕組みをしています。そのため絶縁、ノイズ除去、電気信号の回り込みの防止、計器の保護などを目的に使用されま ...

タービン

【タービン】動翼、静翼の役割は?わかりやすく解説してみた

タービンについて勉強するとき、「動翼」と「静翼」という言葉が出てくるかと思います。 今回は動翼と静翼の役割について、非タービンエンジニア向けにどこよりもわかりやすく解説したいと思います。 動翼と静翼とは タービンというと羽のついた回転体が何枚も中に入っていて、蒸気やガスの衝撃力で回転する、といったイメージをもたれているかと思います。 実はタービン内で回転する羽根には回転する部品と、固定されている部品があります。それらに動翼、静翼という名前がつけられています。 動翼はローターとも呼ばれ、タービンの軸に固定さ ...

計測機器

【温度センサー】ダブルエレメントとは?メリットデメリットについて

温度センサーを選ぼうとするときに「ダブルエレメント」という言葉を聞いたことがありますか? ダブルエレメントタイプはセンサーから取得した値を複数の信号として入出力する場合には非常に便利です。 今回はダブルエレメントの特徴とメリットについて解説します。 ダブルエレメントとは エレメントとは光学素子のことを意味しますが、温度センサーにおいては感温部の部品を指します。 通常のセンサーは1機器で1箇所の温度を測定します(シングルエレメントと呼ばれます)が、ダブルエレメント型はその名の通り2箇所の測定ができます。 リ ...

流量計

【流量計】超音波式と電磁式の違いって何?

流量計を設置しようと検討する際、流量計にはいくつかの計測原理があることに気づかれると思います。 そして「結局どれが良いのだろう?」という疑問を持たれますよね? 配管内の流路を邪魔しないタイプの流量計を調べると、超音波流量計と電磁流量計が主に出てきます。この2つ、どんな違いがあるのでしょうか。 今回は、流量計の超音波式と電磁式の違いについて解説してみたいと思います。 超音波流量計とは 超音波とは2万Hz以上の人には聞こえない周波数の音のことを指します。実際にこれより低い周波数も流量計には使われているようです ...

自動制御

【自動制御】インバータ制御って何?メリットデメリットは?

製造業の世界では、「インバータ制御で省エネ」なんて言葉をよく聞くのではないでしょうか。ところが電気分野が専門の方以外は、省エネどころか「インバータって何?」と思われる方も多いと思います。 今回は実際の導入検討も考慮してインバーターとは何か?について解説したいと思います。 動画でも解説しているので、動画のほうがいいという方はこちらもどうぞ。 インバータとは インバータとは、元の交流と異なる周波数の交流電気を発生させる装置のことを指します。語源のinvertは、逆さにする・反転させるといった意味の英語です。 ...

自動制御

【自動弁】電動弁カタログの電流値ってどういう意味?

現場で使う電動弁のカタログを見て、「50VA」などの記載を見たことはありませんか? ポンプならともかく、電動弁に電流が流れるって少し不思議な感じがしますよね。 今回は電動弁の仕組みと、電流値について解説したいと思います。 電動弁とは 電動弁は電動のモーターが回ることにより、開閉を調整するバルブのことを言います。 多くの場合、全開か全閉の2パターンのみを想定していますが、バルブ形状によっては中間開度の調整ができ、制御弁のような役割を持たせたものもあります。 電気で駆動するので、対応する電圧が100V、200 ...

電気

【電気】インダクタンスとインピーダンスの違いって?

同分野内の似ている言葉って覚えにくいですよね。今回は電気分野におけるインダクタンスとインピーダンスについてです。 全く異なることを表す値ですので、これを機に覚えてみてはいかがでしょうか。 動画でも解説していますので、こちらもあわせてどうぞ。 インダクタンスとは インダクタンスとは、導体に電気を流した時の磁場の起こりやすさを示した値です。 ループ状の電線(コイル)に電気を流すと、磁場が発生し、この磁場が起電力を発生させます。電流の値が変化すると磁場が変化し、電磁誘導が起こります。この現象のことを自己誘導と呼 ...

自動制御

【自動制御】HART通信って何?メリットデメリットを詳しく解説してみた

制御機器などを現場で扱っていると「ハート通信」という言葉に出会うことがないでしょうか。 センサーと制御システムをつなげるネットワークの一つなのですが、扱わないと馴染みがない言葉です。今回はHART通信のメリットについて説明します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 HART通信はフィールドバスのひとつ 産業分野において現場と制御システムをつなぐものをフィールドバスと言います。 バスは乗り物のbusから来ています。複数の機器データを、電線を通して相互輸送できる ...

流量計

【流量計】流量計を設置する5つのメリットとは?

熱交換器などの設備を新設するときに、流量計を設置するかどうか迷うことってありますよね? 流量計は価格もそれなりにするので、イニシャルコストを下げるために省かれることも多いです。また、設置をしてもすぐに効果が表れるわけではないというのも事実です。 そこで、今回は設備に流量計を設置するメリットについて解説してみたいと思います。今後の省エネルギーのために是非、流量計の設備への設置を検討してみてください。 流量計を設置するメリット 流量計を設置することによるメリットは次の5つです。 機器の異常が分かる 流量計を設 ...

流量計

【流量計】蒸気の乾き度計の原理と種類についてまとめてみた

加熱のためのユーティリティとして蒸気を使われている現場は多いかと思います。蒸気には「乾き度(dryness)」という指標があるのはご存知ですか? 今回は乾き度とは何か説明します。また、複数ある乾き度計の測定原理についてまとめてみました。 乾き度とは ボイラーで発生させた蒸気は、100%が水の気体というわけではありません。 配管からの放熱で、熱エネルギー損失をしているため上記の一部が液体の水(実際には細かな水滴かと思われます)になっています。 蒸気のうち何%が気体かを表す指標として、乾き度という言葉が用いら ...

ポンプ

【ポンプ】三相交流とは?単相の使い分けについて

多くの方にとって電気は身近だけども、知識に自信がないのではないでしょうか。 電気工事士などの有資格の方には不要ですが、今回は三相交流の理解度を上げるべく、初歩レベルの解説したいと思います。 この記事は、動画でも解説しているので動画のほうがいいというかたはこちらもどうぞ。 三相交流は何に使われる? 交流とは電圧が周期的にプラス⇄マイナスに入れ替わる電気のことを指します。家庭用の電源はAC100などと書かれていますが、100Vの単相交流が届けられています。 三相交流とは、単相交流の電気を3つ重ね合わせたもので ...

ポンプ

【ポンプ】吐出圧力が低下するのはなぜ?現象と原因についてまとめてみた

ものづくりの現場において、原料・製品・ユーティリティなどを送るために使われる回転機は、生産の要と言えます。 トラブル時にはメーカーに来てもらうというのが一番ですが、人手不足の時代ですから、すぐに来てもらえるとは限りません。トラブルの推定原因を現場で特定することが、早期の問題解決につながります。 ポンプのトラブルにはいくつかの種類が考えられますが今回は「圧力が上がらない」にフォーカスして解説していきます。 細かな部品や修理方法はメーカーや修理業者のサイトに譲るとして、物理現象の解説と、考えられる調査・対応策 ...

ポンプ

【ポンプ】スターデルタ始動法の特徴とは?

回転機を動かす制御盤の中を見たときに、動力回路として大きな部品がいくつも設置されているのを見たことあるでしょうか。 それは回転機用のスターデルタ(Y-Δ)切り替え用の回路かもしれません。 この記事ではスターデルタ(Y-Δ)回路の特徴や使用する理由について解説してみたいと思います。 動画でも解説しているので動画のほうがいいという方はこちらもどうぞ。 スターデルタ始動法とは あるものが止まっている状態で動かすときに必要な力は、動いている状態よりも大きいことが知られています。回転機の軸を回す場合においても、始動 ...

ポンプ

【ポンプ】回転方向が逆になる理由は?なぜ配線を変えると直るの?

新しいポンプなどの回転機器を導入した時に、回転方向をきちんと確認するかと思います。 これが逆だといろんな問題が起こるのですが、ここでは置いておきます。配線を入れ替えると正しい方向に直ることが多いと思いますが、これはなぜなんでしょうか。 今回は、配線を変えるとポンプの回転方向が逆になる理由について解説したいと思います。 ポンプが逆回転になる理由 基礎の基礎ですが、ポンプというのは流体を送り出す装置であり、外殻と内部のスクリュー(インペラーとか呼ばれます)などの部品から成り立ちます。 内部を回転させる力は、外 ...

制御盤

【制御盤】リニアライザの目的とは?

制御盤を開けると中に入っている「リニアライザ」。他の配線スペースを広く取るために多くの場合、縦長の物が多いかと思います。 これがどんな役割を果たしているかご存知ですか?あまり基礎的な部分に触れたサイトがなかったので、リニアライザについてまとめてみました。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 リニアライザとは リニアとは直線という意味の言葉です。(リニアモーターカーは、モーターを帯状に並べ、回転運動を直線運動に変えるという意味でリニアと使われています)リニアライ ...

ボイラー

【ボイラー】過熱蒸気をつくる過熱器の目的、用途は?

生産現場の加熱源について勉強している方は、過熱蒸気という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。 過熱蒸気は過熱器、スーパーヒーターと呼ばれる機器を用いて作られるのですが、今回は過熱蒸気をつくる機器についての基礎を説明します。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 過熱器とは 物づくりの現場で使われる蒸気は、飽和温度であることが多いです。これをさらに加熱して高温にしたものが過熱蒸気で、それを作り出すための機器を一般に過熱蒸気発生装置、もしくは過熱器と呼びます ...

制御弁

【制御弁】Cv値の選定方法は?基準をまとめてみた

現場で制御弁の選定を行うとき、必ず出てくるCv値。詳しい原理はよく分からなくても、仕事で使っていると慣れてくるものだと思います。ですが、Cv値の選び方はいつも迷ってしまう方が多いのではないでしょうか? 今回はCv値の選定基準と、選定間違いをしてしまった際に生じる問題をまとめました。 Cv値とは バルブは配管サイズによって内径が当然変化します。また、例えば玉型弁と仕切弁のように、バルブの内部構造は種類によって異なります。さらに世界中に多種多様なメーカーがあるわけですから何か流れる量に基準が欲しい、というわけ ...

ポンプ

【ポンプ】回転機選定で聞く「ラビリンスシール」って何?

回転機のシーリングを検討するときに「ラビリンスシール」って聞いたことありませんか? 回転機機の更新の時には、購入価格だけではなくメンテナンス性も考慮する必要があります。今回はラビリンスシールにどんな特徴があるのかまとめてみます。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 ラビリンスシールとは シールとは、エンジンやモーターなどの回転機で、熱や物理的な摩耗で劣化していく部分(軸封部分)を密封するものを指します。(同じ目的のものをパッキンと言うこともあります。ちなみに、 ...

冷凍機

【冷凍機】吸収式冷凍機になぜ蒸気が使われるの?

工場やビルの設備導入・更新時に、吸収式冷凍機という言葉を初めて耳にしたという人もいるのではないでしょうか。 使用するユーティリティを確認すると、「え、蒸気!?」と驚かれるかもしれません。 なぜ冷やす機器に熱い蒸気が必要なのか、解説したいと思います。 こちらの記事は動画でも解説しているので、動画の方がいいという方はこちらもどうぞ。 吸収式冷凍機の原理 エアコン(冷房)や冷蔵庫は、ものの温度を下げるのに使用されますが、これらにはヒートポンプという技術が使われています。 この原理は、圧縮された液体が減圧時に気化 ...

流量計

【流量計】積算熱量計とは?使い道や原理について

あなた流量計について調べていたら積算熱量計というものが出てきた。どういう原理?流体の熱量を計算して何に使うんだろう? この記事では積算熱量計とは何か、その使い方について解説してみたいと思います。 積算熱量計とは 積算熱量計は熱交換器を通る流体の流量、入出の温度を測定することで通過熱量を表示することが出来る機器です。 流体の質量流量と比熱が分かれば熱容量が分かるので、そこに温度差を掛けることで通過した熱量を計算することができます。 積算熱量を計算するためには、流量計、温度計×2、演算器が必要ですがそれらがセ ...

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